正しい英語の発音に目からウロコ~50歳からの留学のススメ【光浦靖子さんインタビュー】後編

光浦靖子さんインタビュー後編

テレビやラジオ出演、コラム執筆など多岐にわたり活躍されているお笑い芸人の光浦靖子さんインタビュー。後編では、海外旅行でのエピソードや現在通われている英会話レッスンについて伺いました。

光浦靖子 1971年、愛知県生まれ。プロダクション人力舎所属。幼なじみの大久保佳代子と結成したオアシズでデビュー。バラエティ番組、ラジオなどに出演するほか、コラム執筆など多岐にわたり活動。主な著書に50 歳になりまして』、『私が作って私がときめく自家発電ブローチ集など。

東南アジアは南国らしいユルさが魅力

私は地方出身なので、憧れの都会といえば東京でした。東京と聞いてワクワクするくらいなので、外国なんてもう、漠然とした夢の世界でしたね。

その後、上京して芸能界に入るという、本人が怖くなるほどの、信じられないようなことが現実になったわけですけれど、外国というのは相変わらず、現実のずっと向こうのキラキラ輝く存在だった気がします。いつかそこへ行けたら、本当にすべての夢が叶うんじゃないかと、そんなふうに思っていました。

今でも外国に行くと思うのですが、海外旅行って、ちょっと緊張する感じが楽しいんですよ。知らない世界を知ることは、私にとってすごいストレスで、でもそのストレスと紙一重で、やっぱりすごく楽しい。

今から30年くらい前かな、インドネシアに初めて行ったんです。それがきっかけで、東南アジアって面白いなと思うようになりました。東南アジアの人たちって、見た目が私たちと似ているし、お互いに英語のネイティブスピーカーではないから、英語圏の欧米人から受けるような威圧感はない。おかげであまり緊張しないし、親しみも持てます。

西洋へ行くと、私は少し恐怖を感じるんです。暗黙のルールとか習慣とか、彼らの社会で決められている「線」があって、うっかりそこからはみ出したら、怒られるんじゃないかという気がして。

それに比べて東南アジアでは、「線」から多少はみ出しても、絶対許さない、という厳しい感じはなく、みんなそれぞれ、融通を利かせ合って暮らしている。私はインドネシアとタイに行くことが多いのですが、性に合うというか、暖かい国特有のちょっとルーズな感じ、あのユルさが心地いいんです。

30年前、インドネシア旅行中、インドネシア人のお友達たちと、飲みに行ったんです。ところが飲み屋に全員が集まったのは、約束の時間のなんと4時間後!それでもみんな、「そんなの当たり前じゃん」って感じで、誰も不機嫌にならないの。なんて素晴らしいんだろうって思いましたね。

随分昔の仲間内の話ですけど、最近はインドネシア人も、時間を守るよ!と、そのインドネシア人の友達が言ってました(笑)。私は東南アジアのいい加減さ好きですけどね。日本も、ほかの国も、30年もたてば、文化を含めていろいろ変わっちゃうものなんですね。

「アップル」なんて言ってない!?正しい英語の発音に目からウロコ

2年くらい前から、英会話レッスンに通っています。英語に触れるのは久々です。学生時代はテストや入試の点数が大事だったけれど、実際に英語を使いたい場面は、映画とか、本とか、ネットとか、仕事とか、今のほうが多いです。

海外の映画を観るにも、小説を読むにも、字幕や翻訳を通すと、どうしても第三者の意思が入ってきますよね。それを排除したければ、自分自身で英語を読んだり聞いたりして理解するしかない。そういうことのひとつひとつが、私が今、英語を勉強するモチベーションになっているんだと思います。

英会話レッスンに通っていますが、そんなに一生懸命「勉強」しているわけではないです。でもレッスンに行くこと自体が楽しくて、コロナの影響でオンラインレッスンになることもありますけど、週に3回くらいは受講しています。

最初はプライベートレッスンだったのですが、今はグループレッスンを取っているので、クラスメートもできました。いい生徒さんばかりですよ。みんな大人で、学ぶことがいちばんの目的で来ているから、お互い必要以上に干渉することもなく、落ち着いて勉強できます。

ただ私、英語の発音をきちんと勉強するの、これが初めてなんです。アメリカ人の先生が、「舌の位置が違う」とか細かく教えてくれるの。「もっとベタッと舌を押し付けたほうがいい」とか言うから、それはもう、面白い、面白い。

しかも、日本語にまったくない音だったりするでしょ。Appleを「アップル」だなんて、ぜんぜん発音していないじゃないですか。いちいち目からウロコです。フォニックスで本当の発音を知ったら、学校で習ったのとまったく違うんだもの。今まで英語を勉強した時間を、返してもらいたいー!

初めから正しい英語の音を教えてもらっていたら、今頃もっと英語が聞き取れたのにね。間違った発音を覚えて、あとでそれを消去して、正しい発音を覚え直さなきゃならないなんて、こんな二度手間、ホントやめてほしいですよー。

年齢を重ねてもチャレンジはできる!

カナダでもワクチン接種が進んでいるようだし、この夏くらいには留学行けるかなと、期待しています。

バンクーバーの語学学校も、昨年の段階で決めています。クラスメートが若い子ばかりだと、自分だけ浮いちゃって苦しくなりそうなので、学校選びでは、日本人が少なく、大人の学生が多く、勉強に集中できそうなところを希望しました。

留学して1年で英語をマスターできたらなと思っています。この年齢になると、時間を無駄にしたくないんです。英語だって、とにかく最短でしゃべれるようになりたい。だから留学するんです。

目標として、字幕なしで映画を観られるくらいにはなりたいですよ。その後の野望も多少ありますが、ま、行ってから決めます。びっくりするほど英語力が付けば、大学の授業や趣味のプログラムを取ることもあるでしょうし、もしかすると向こうで彼氏ができて、そのままカナダに永住、なんてこともあるかもしれないので、あとのことはあとで考えようと思います。

40代、50代になってからの留学は、家庭があったり、仕事で忙しかったり、責任が多い分、若い人ほど気軽に行きにくい面はあると思います。

幸い私の場合は、仕事を断ればいいだけなので、長い休みを取ることは比較的簡単です。でも、一度断ったら二度目はないよ、ということもある世界なので、留学して日本に戻ったとき、今居る場所に戻れる保証はありません。一年休んだだけで、業界から消えてしまうリスクはあるけれど、そのときは、そのときです。

だって年齢的に、これがラストチャンスだもの。「留学するなら今しかない」と思ったのも、年齢が大きな理由でした。体力にも限界があるし、親も歳をとってきますからね。留学が原因で、これまでの仕事がなくなったとして、新しい仕事を始めるのも、50代のうちかな?と。

そうは言っても私くらいの年代になると、新しいことに挑戦したいけれど、今の仕事を失うかもという心配や、周りの人に何か言われることが怖くて、踏み出せない人も多いでしょうね。

もちろん答えを出すのは自分ですが、もし今置かれている状況が本当に嫌なら、うっぷんを溜めこむだけ溜めこんでみるのも、いいんじゃないかな。「ああ、イヤだ、イヤだ!」という気持ちが募りに募って、その気持ちに思いきり背中を押されて、諦めていたことも、案外すんなり実現しちゃうかも。私はそんなふうに思います。

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取材・文:田中洋子