2021年最新!英検・TOEICなどのCBT方式5つをまとめて比較

パソコンでテストを受ける女性

最近注目を集めているコンピューターを使った試験方式「CBT」ですが、英検S-CBT、英検CBT、TOEFL iBT、TOEICオンライン方式などいろいろあり過ぎてわかりにくい・・・。ここでは主要な英語資格・検定試験の「CBT方式」の情報をまとめます!

高まる英語資格・検定試験のニーズ

2021年1月には、大学入試センター試験の後継にあたる試験「大学入試共通テスト」が話題になりましたが、その中でも特に英語は注目を集めました。英語では、当初は英語民間試験の活用が検討されていましたが、制度の不備から見送りになったことは記憶に新しいですね。延期にはなったものの、従来どおり大学が独自に加点や出願要件などに利用するケースは多々あります。またグローバル社会において、留学、就職などでの英語力証明として、これまで以上に英語資格・検定試験のニーズは高まっていくことが予想されます。

そもそもCBTって何?

テスト方式にはPBT、CBT、IBTなどの種類がありますが、これらの正式名称と意味は、それぞれ以下のとおりです。

PBT(ピービーティー):

 Paper Based Testing ー 紙と鉛筆を使って問題を解く試験方式

CBT(シービーティー):

 Computer Based Testing ー コンピューター(パソコン)上で問題を解く試験方式

IBT(アイビーティー):

 Internet Based Testing ー インターネット経由で受ける試験方式

    ※テストによっては「iBT」の表記もあり。

従来のテストは紙のPBT方式が主流でしたが、最近は英語のテストをはじめ、簿記試験や漢検でもコンピューターで受験するCBT方式ができました。IBT方式はインターネット経由で問題などが送られてきて、解答もインターネットで経由で送り返すやり方ですが、IBTもコンピューター上で問題を解くため、広義ではCBTと同じ意味合いになります

CBTはその特性上、試験会場が比較的コンパクトであること、座席の両サイドがパーテーションによって区切られていること、前方のコンピューターに向かって試験を行うことなどから、コロナ対策に適しています。また、テストによっては、自宅で受験できるものもあるので、テレワークの推進やオンライン授業の導入など、今の時代のニーズに合致しています。

多種多様な英語資格・検定試験ごとの、CBTの違いは何なのでしょうか?CBTと従来型PBTを比べた際のメリット、デメリットは?今回は、文部科学省の「大学入試英語ポータルサイト」で挙げられている英語資格・検定試験の中から、5つのCBT(一部、IBT含む)を比較しました。

※2021年4月時点の情報です。

5つの英語資格・検定試験のCBTを徹底比較!

(1) 英検S-CBT
 [えいけん・エス・シービーティ―]

英検のCBT版。2021年4月、違いがわかりにくかった英検S-CBTと英検CBTが「英検S-CBT」に一本化されました。従来型(紙)の英検と同じ出題形式を取りつつ、1日で4技能を測ることができることがウリ(従来型の英検は一次試験、二次試験と2日間の試験)。従来型の英検と併願することで、受験機会を増やすことが可能です。ちなみにS-CBTは「Speaking-Computer Based Testing」の略。

リリース年度 2018年 
※英検CBTが2018年にリリース。2021年4月、英検S-CBTと英検CBTが「英検S-CBT」に一本化。詳しくはこちらを参照。https://www.eiken.or.jp/s-cbt/lp_01/
実施団体 公益財団法人 日本英語検定協会
 検定料(税込)    

準1級:10,200円(従来型の本会場実施は10,700円)
2級:9,200円(同上、9,700円)
準2級:8,700円(同上、9,200円)
3級:7,400円(同上、7,900円)
※英検S-CBTでは、1級、4級、5級の実施はない。

実施時間 準1級:135分
2級:125分
準2級:115分
3級:90分
測定技能 4技能を測定。
出題内容 出題内容、難易度、採点基準は通常の従来型の英検と同じ。
測定方法

◆問題内容はすべてコンピューター画面上に表示。
◆スピーキングは、ヘッドセットを装着し解答を録音する吹込み式。
◆リスニングは、ヘッドセットで音声を聞き、マウスで選択肢をクリックして解答。
◆リーディングは、マウスで選択肢をクリックして解答。
◆ライティングは、2種類の選択方式。
 ・筆記型:解答用紙に記述。
 ・タイピング型:キーボードを使って解答を入力。

申し込み方法 個人で英検ウェブサイトより申し込み。
実施スケジュールと受験場所     ◆原則、毎週土日実施のため、都合に合わせて受験しやすい。エリアによっては平日も実施
ただし、受験期間内に受験回数制限あり。
◆47都道府県すべてに1カ所以上の会場(テストセンター)があり、自分で希望のテストセンターを選べる。当日はセンターに行って受験する。
フィードバック ◆各級における合否で評価される。
◆英検ウェブサイト上で約1カ月後に合否閲覧可能(成績表送付は後日)。
◆結果は従来型の英検と同様の級・スコアとして扱われる。
ウェブサイト

https://www.eiken.or.jp/s-cbt/

(2) TOEIC® Program IPテスト(オンライン)
 [トーイック・プログラム・アイピーテスト・オンライン]

IPテストとは「Institutional Program」の略で、団体特別受験制度のこと。公開テストとは異なり、企業や教育機関が実施団体となり、試験の申し込みの取りまとめから、運営・実施までを行います。TOEICでは、テレワークの推進やオンライン授業の導入を受けて、IPテストで従来型のマークシート方式と、オンライン方式が選択できるようになりました。オンライン方式はCAT(Computer Adaptive Test)の仕組みを取り入れることで、リスニング&リーディングのテスト時間が1時間と短いこと(マークシート方式は2時間)、場所や時間を選ばずに受験できることがウリ。

 リリース年度        2020年
実施団体 一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
受験料(税込) TOEIC® Listening & Reading Test(2技能) 4,230円
TOEIC® Speaking & Writing Tests(2技能) 9,215円
※IPテスト(マークシート方式)と同額。
※IPテストの場合、スピーキングのみ、ライティングのみの受験もそれぞれ6,285円で可能。
実施時間 ◆リスニング&リーディング:約1時間(リスニング約25分、リーディング37分)
◆スピーキング:約20分
◆ライティング:約60分
※リスニング&リーディングでは、CAT(Computer Adaptive Test)の仕組みにより、最初のステージ(Unit One)で全受験者に25問の同じ問題のセットが出題され、次のステージ(Unit Two)では最初のステージでの正誤度合に応じて受験者ごとに異なる20問の問題セットが出題される。
測定技能 TOEIC® Listening & Reading Testで2技能、TOEIC® Speaking & Writing Testsで2技能を測定。組み合わせることで、4技能の測定も可能。
出題内容 身近なシーンからビジネスまで、幅広い場面でのコミュニケーション英語能力を測定。
測定方法

◆問題内容はすべてコンピューター画面上に表示。
◆リスニングは、音声を聞き、画面の選択肢をクリックして解答。
◆リーディングは、画面の選択肢をクリックして解答。
◆スピーキング&ライティングは、受験者がコンピューター上で音声を吹き込んだり、文章を入力したりして解答。

申し込み方法  企業、学校など団体担当者より、申し込み詳細はウェブサイトから問い合わせ。1名より申し込み可能。
※団体を通さず個人で受験できる「TOEIC® Listening & Reading公開テスト」は、従来どおりマークシート方式のみ。
実施スケジュールと受験場所

インターネットがあれば、団体が希望するテスト会場(受験者の自宅含む)と日時で、24時間実施可能。

フィードバック

<リスニング&リーディング>
従来のTOEIC同様、2技能合計10~990点、5点刻みのスコアで評価。

<スピーキング&ライティング>
各テスト共に0~200点、10点刻みのスコアで評価。

<リスニング&リーディング、スピーキング&ライティング共通>
◆インターネット上でのテスト結果画面表示。
※PDFファイルの保存・印刷可能(紙のスコアレポートは発行されない)
◆結果は従来型の公開テスト、従来型のIPテスト(マークシート方式)と同様のスコアとして扱われる。

ウェブサイト

https://www.iibc-global.org/toeic/corpo/guide/toeic/online_program.html

https://www.iibc-global.org/toeic/corpo/guide/toeic.html

(3) GTEC CBT
[ジーテック・シービーティー]

GTECには、CBTタイプ以外に、紙(ライティング、リスニング、リーディング)とタブレット(スピーキング)を用いて受検するCore、Basic、Advancedの3つのタイプがあり、CBTタイプも含めて中学2年生~海外大学進学を目指すレベルまで、一つの絶対的・客観的なスコアで測定できることがウリ。CBTでは、CAT(Computer Adaptive Test)の仕組みにより、受検者の英語力に応じて問題が切り替わる技術を用いています。ちなみにGTECは「Global Test of English Communication」の略。

※ここではGTECウェブサイトに準じて、受験ではなく「受検」の字を用いる。

リリース年度 2014年
実施団体 株式会社ベネッセコーポレーション
受検料(税込)

9,900円

実施時間 スピーキング:約20分
ライティング:約65分
リスニング:約35分
リーディグ:約55分
合計: 約2時間55分
測定技能 4技能を測定。
出題内容 CBTタイプの問題レベルは一つのみ。大学入学者選抜での活用を想定したテストのため、高校生以上の英語レベルの出題(高2後半〜高3レベル)だが、学年の受検制限はなし。
測定方法

◆ヘッドセットを装着し、コンピューターの指示に従って試験を進める。
◆リスニング、リーディングは、マウスでのクリック形式による解答。
◆ライティングは、キーボードでのタイプ入力による解答。
◆スピーキングは音声録音にて解答。対話形式ではなく、ヘッドセットのマイクに向かって解答を述べる形式。

申し込み方法 個人でGTECウェブサイト上の「マイページ」で申し込み。
実施スケジュールと受検場所       ◆年間3回実施(2021年度は7月、11月、3月)。
◆47都道府県すべてに1カ所以上の公開会場があり、自分で希望の会場を選べる。当日は会場に行って受検する。
フィードバック ◆各技能350点、4技能合計1,400点で評価。
◆スコアは受検日から約5週間後に、マイページ上で確認できる。
オフィシャルスコア証明書 「OFFICIAL SCORE CERTIFICATE」をほぼ同じタイミングで郵送。
ウェブサイト

https://www.benesse.co.jp/gtec/fs/overview/2021.html

(4) Computer-delivered IELTS
[コンピューター・デリバード・アイエルツ]

IELTSのCBT版。従来型(紙)のIELTSとまったく同じ内容と構成の試験問題のため、回答を紙に書くかコンピューターで入力するか、自分に合う方を選んで申し込みます。ちなみにIELTSは「International English Language Testing System」の略。

※ここではIELTSウェブサイトに準じて、解答ではなく「回答」の字を用いる。

リリース年度 2019年
実施団体 日本のIELTSは、ブリティッシュ・カウンシルと日本英語検定協会が共同で運営。
受験料(税込)

26,400円(Academic/General Trainingいずれも)
※従来型(紙)の受験の場合は25,380 円。

実施時間 ライティング:約60分
リーディング:約60分
リスニング:約30分
スピーキング:11分~14分
合計:約2時間45分
測定技能 4技能を測定。
出題内容 従来型(紙)のIELTSとまったく同じ内容と構成の問題。
測定方法

◆コンピューターを使ってリスニング、リーディング、ライティングのテストを行う。
◆スピーキングは、試験官との1対1の対面形式。
ただし、名古屋、京都のテストセンターでは、試験官とのオンラインビデオ通話による実施

申し込み方法 ◆個人でIELTSウェブサイトのオンライン受験申し込みフォームで申し込み。スピーキングは希望試験時間を各自選択する。
希望試験日の3日前(日本時間の午前0時)まで申し込み可能。
実施スケジュールと受験場所    ◆試験日は毎週火~日曜日。従来型(紙)のIELTSより、多くの試験日程から選択できる。
◆東京、大阪、名古屋、京都にある全国6カ所の公式テストセンターでのみ受験できる。
フィードバック 試験日から5日目の17時(日本時間)以降に、オンラインのマイページで確認ができる。成績証明書(Test Report Form)は、ほぼ同じタイミングで郵送。
ウェブサイト

https://www.britishcouncil.jp/exam/ielts/test-dates-fees-locations/paper-computer

(5) TOEFL iBT®
[トーフル・アイビーティー]

「TOEFL® PBT」(日本では2007年に廃止)、「TOEFL® CBT」(全世界で2008年に廃止)を経て、現在のTOEFLの公式テストは「TOEFL iBT®」(Internet Based Testing)のみ。ちなみにTOEFLは「Test of English as a Foreign Language」 の略。

※「TOEFL ITP®テスト」というのもありますが、これは団体向けテスト(TOEFL Institutional Test Program)のことで、過去のPBTを再利用したもの。「TOEFL ITP®テスト」にも、マークシート方式のペーパー版、インターネット接続可能なコンピューターを使用するデジタル版の2種類があります。

※ここではTOEFLウェブサイトに準じて、解答ではなく「回答」の字を用いる。

リリース年度 2006年
※日本で前身の「TOEFL® CBT」開始は2000年。その後、2006年に日本で「TOEFL iBT®」が開始。
実施団体 日本ではCIEE Japan(一般社団法人 CIEE国際教育交換協議会)が窓口。
受験料(税込)

US$245(US$1あたり110円換算の場合、26,950円)
※2021年2月より受験料がUS$245に改定。国によって受験料は異なる。

実施時間

リーディング:54〜72分
リスニング:41〜57分
スピーキング:17分
ライティング:50分
合計:約3時間(休憩時間10分含む)
※2019年8月1日よりテスト時間が短縮され、約3時間のテストになった。

測定技能 4技能を測定。
出題内容 ◆主に、英語圏でない人が英語圏の国へ留学する際に必要になるテストであるため、「実際に英語圏の大学で問題なく学生生活を送れるかどうか」を判断できるようなアカデミックなものになっている。
Integrated task(技能統合型)も出題され、リーディング・リスニング・スピーキングの統合形式、リスニング・スピーキングの統合形式がある。
測定方法

◆インターネットから配信される問題を、全セクションコンピューター上で回答するテスト形式。
◆リーディング、リスニングは、画面の選択肢をクリックして回答。
◆スピーキングは、マイクを通して回答音声を録音。
◆ライティングは、タイピングで回答。

申し込み方法 個人でTOEFLウェブサイト(すべて英語)で申し込み。
実施スケジュールと受験場所        ◆最寄りのテストセンターの中から自分で希望受験地を選べる。当日はテストセンターに行って受験する。
自宅受験「TOEFL iBT® Home Edition」では、通常のTOEFL iBT®と同じ内容、フォーマット、画面のテストを試験監督者によるオンライン監視の下、自分のパソコンを使用して自宅で受験することもできる。週に4日、24時間受験でき、最短で申し込み完了の翌日に受験することが可能。
フィードバック

◆各技能の満点は30点、4技能総合は0点~120点。
◆テスト日から約6日後に、ETSアカウントでスコアの確認が可能。テスト日から約8日後に、ETSアカウント上で「Test Taker Score Report」のPDF版のダウンロードが可能。
◆受験前にスコアレポートの紙のコピーをリクエストした場合は、テスト日の約11日後に米国ETSから発送、日本への郵送期間は発送後4~6週間。

ウェブサイト

https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/ibt/about

CBTのメリット・デメリット

LEARNを表すつみき

メリット

◆ CAT(Computer Adaptive Test)の仕組み、つまり受験者の英語力に応じて問題が切り替わるアダプティブの技術を用いている場合は、短い時間で効率よく試験が受けられる。

◆個人のヘッドセットでテスト音声を聞くことができ、音の大きさも自分で調整可能なので、よりよい環境でリスニング問題に取り組める。

◆ テストによっては、受験後に短期間で結果の確認が可能。

◆ テストによっては、自宅での受験も可能。

◆テストによっては、実施直前まで申し込むことが可能。

◆ テストによっては、従来型(紙)の方式よりも多くの試験日程から受験できるため、自分の都合に合わせやすく、受験機会を増やしやすい。

デメリット

◆コンピューターの操作に慣れていないと、受験が難しい場合がある(特にライティングのタイピングなど)。

◆テストによっては、試験会場が限られている。

◆PBT(紙のテスト)より受験料が安いわけではない。PBTより高い場合もある。

まとめ

今回は5つの英語資格・検定試験の比較をしました。CBTのメリット、デメリットを理解して、自分の現状や目的に合ったものを選びましょう。

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