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コロナの「後遺症」は英語でなんて言う?リスクを予測して嗅覚障害など予防を目指す

コロナの「後遺症」は英語でなんて言う?リスクを予測して嗅覚障害など予防を目指す

ビジネスの場で英語を話すなら、国際情勢や経済動向、企業戦略など、世界の最新事情に触れる機会が必ず訪れます。そんなとき、「今話題のあれを英語でなんて言うのか」を学ぶのに最適の素材が英語のニュースです。日経LissNで配信されている最新情報を、英語講師の天満嗣雄先生がわかりやすく解説します!

今回のニュース

慶応大学などが、新型コロナウイルス感染症の後遺症を予測する研究を進めているというニュースです。フィールドスタディーを行って、後遺症が出やすい人の特徴を見極めようとしているとのこと。成果を期待したいですね。

Aim to predict coronavirus after-effects risk for the prevention of olfactory disorders and other symptoms

コロナ後遺症、リスク予測目指す 嗅覚障害など予防へ

2021年2月27日に配信されました。

まずは聞いてみよう!

音声は以下から聞くことができます。一体、どんなことが話されているのか、概要を把握するつもりで聞き取りましょう。

※ノーマルスピード(1倍速)の音声です

理解度をチェック!

ニュースの内容について、しっかり聞き取って理解できているか確認しましょう。次の問題について、正解の選択肢を選んでください。

Why were blood samples taken from some people?

(A) To test for traces of the novel coronavirus.
(B) To determine the kind of symptoms being suffered.
(C) In the hope of being able to predict after-effects.

詳細を聞き取ろう

今度は、スクリプトや翻訳を確認しながら、もう一度音声を聞いてみてください。聞き取れていなかった箇所や、意味がわからなかったところなどを重点的に確認してください。

スクリプト

Aim to predict coronavirus after-effects risk for the prevention of olfactory disorders and other symptoms

Research aimed at predicting the after-effects of novel coronavirus infections, such as fatigue and an impaired sense of taste and smell, is underway. Keio University and other institutions are investigating the characteristics of those prone to suffer such symptoms by conducting a field study of some 1,000 people. At this stage, it is not known what kind of people will have after-effects. It will predict risk and will be useful for infection prevention and treatment of at-risk people.

After-effects such as respiratory abnormalities and loss of sense of taste and smell have been reported for novel coronavirus infection cases.

In a study of 63 people conducted by the National Center for Global Health and Medicine from July to August 2020, 10% claimed to have an impaired sense of smell, and 11% had difficulty breathing 120 days after its onset. It is expected to be related to certain components in the blood, but the details of the cause and other factors are unknown.

In December 2020, Keio University began a large-scale study of about 30 hospitals across the country to investigate the most closely related characteristics of the after-effects.

It examined the occurrence and duration of symptoms such as taste or smell impairment, hair loss, and fatigue in 1,000 to 2,000 people who had recovered from the infection, and blood samples were taken from some of them. It will look for substances in the blood, such as markers that reflect after-effects or the patient’s condition. If they can be identified, it will be useful in making a prognosis and predicting the effects of treatment, in addition to diagnosing after-effects. The first results will be released at the end of March.

翻訳

コロナ後遺症、リスク予測目指す 嗅覚障害など予防へ

倦怠(けんたい)感や味覚や嗅覚の障害といった、新型コロナウイルス感染症の「後遺症」の予測を目指す研究が進む。慶応義塾大学などは千人規模の実態調査で、なりやすい人の特徴を探る。現段階では、どんな人に後遺症が出るのかわからない。リスクを予測し、危険な人の感染防止や予防・治療などに役立つ。

新型コロナ感染症では呼吸器の異常や味覚・嗅覚障害などの後遺症が報告されている。

2020年7~8月に、国立国際医療研究センターが63人に実施した調査では、発症から120日後に10%が嗅覚障害、11%が息苦しさを訴えた。血液中の特定の成分などが関係するという予想はあるが、詳しい原因などは分かっていない。

慶大は20年12月から全国約30病院と後遺症との関連が深い特徴などを探る大規模調査を始めた。

感染から回復した1千~2千人を対象に味覚・嗅覚障害、脱毛、倦怠感などの有無や継続期間を調べ、一部の人からは血液を採取。血中の物質から後遺症や病態を反映する目印などを探す。特定できれば後遺症の診断のほか、予後や治療効果の予測に役立つ。3月末に最初の結果を公表する。

覚えておきたい単語リスト

ニュースに出てきた表現のうち、難しいものや、特に知っておいた方がいいものをまとめました。一つずつ、意味を確認してください。

  • after-effects:後遺症
  • olfactory:嗅覚の
  • disorder:疾患、障害
  • fatigue:倦怠感
  • impair:~を損なう、~を悪くする
  • sense of taste:味覚
  • underway:進行中の
  • prone:~しやすい、~の傾向がある
  • at-risk:危険にさらされている
  • respiratory:呼吸器の
  • abnormality:異常な状態
  • onset:始まり、発病
  • occurrence:発生
  • duration:継続期間
  • impairment:障害
  • substance:物質
  • prognosis:予後
  • diagnose:診断する

ニュースのポイント

コロナの「後遺症」は英語でなんて言う?リスクを予測して嗅覚障害など予防を目指す

第1段落は概要から始まります。新型コロナウイルス感染の後遺症に関する研究が進行中とのことですが、novel coronavirus infectionsの後にafter-effects(後遺症)の例が挿入されています。次の文のthose prone to suffer such symptomsは、thoseが直後の語句で説明される人々を表しています。thoseの後には関係詞whoで導かれる節や分詞で始まる句が続くことが多いですが、いずれも働きは形容詞なので、純粋な形容詞であるproneが続くのも自然なことです。

第3段落冒頭のstudyは「調査、研究」という意味ですが、似た意味のresearchが不可算なのに対して、一つ一つの研究を指す可算名詞としても用いられます。onsetは120 days after its onsetという流れから意味が想像できると思いますが、物事の始まりを指す言葉ですね。

第5段落の第1文では等位接続詞orとandの使われ方に注目しましょう。taste or smell impairment, hair loss, and fatigueという部分です。等位接続詞は同じ働きをする語句を繋ぐもので、taste or smell impairmentの部分では名詞impairmentの内容を限定する名詞tasteとsmellがorで結ばれて1つの要素となり、それがもう1つの等位接続詞andによって別の名詞hair lossとfatigueと結ばれています。andの前にカンマがあるのは、hair lossとfatigueがtaste and smellのようにひと塊になっているのではないことを示しています。カンマの有無によって意味合いがあいまいになったりはっきりしたりするので、カンマにも注目するとより正確に理解できますね。

今週のキーワード

impair
~を損なう

今回、何度も登場したimpairは「(価値や機能)を損なう」という意味。過去分詞のimpairedはvision-impaired(視覚障害がある)、hearing-impaired(聴覚障害がある)などのように使われることもあります。

クイズの正解

(C

いかがでしたか?来週はどんなニュースが飛び込んでくるのでしょうか。毎週月曜日の更新をお楽しみに!

また、さらにたくさんのニュースを英語で聞きたい場合は、LissNのアプリがおすすめです。

日経LissN

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※土日祝日は3本となります。

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天満嗣雄(てんまひでお) title=

天満嗣雄(てんまひでお) 中学・高校時代にNHKラジオの語学番組で英語を学び、神戸大学ESSを経て英会話学校に就職。学校運営・レッスン(英会話・国連英検・TOEIC・Speech)および、講師研修を担当。企業派遣講師を経てプロセス英語会を開設。専門学校や企業でも教える。著書に『TOEIC(R) L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング1 TTT速習シリーズ』『TOEIC(R) L&Rテスト 「直前」模試3回分(いずれも共著、アルク)などがある。
ホームページ:https://processeigo.com/
Twitter:@ProcessE