英語を話すのは「英語圏の人」だけではありません。「ノン・ネイティブ」の多種多様な英語を、世界を旅するように楽しみましょう!
今回のスピーカー
Ben Beirutさん
30代/ソフトウェア開発者
アメリカ滞在歴 約10年
聞き取りの難易度(1:易→5:難) 2
音声を聞いてみよう!
※音声には、インタビュアーの声も含まれています。
※発言されるべき部分で抜けている箇所を( )で、言い間違えている部分で本来の正しい表現を[ ]で、英文中に補足しています。
Q. 出身地について教えてください。
One thing that is particular about, uh, Tunisia is that men spend (a) lot of time in cafes. So , they drink coffee at all times of the day, and the cafes remain open until very late at night, and open extremely early in the morning as well . So that is a very particular feature of the (11)Tunisian, uh, population, and, uh, it reveals that, uh, (12) unemployment rates are extremely high, especially among the youth.
チュニジアに特有のことといえば、男性がカフェで長時間過ごすことです。男性たちは一日中コーヒーを飲み、カフェは深夜まで営業しているし、朝もとても早い時間に開きます。ですから、これがまさにチュニジアの人々の特徴であり、特に若者の失業率が非常に高いことの表れです。
(1)Tunisia チュニジア共和国 ★北アフリカ西部に位置する共和制国家で、首都はチュニス。 (2)Mediterranean 地中海 (3) approximately およそ (4)Greece ギリシャ共和国 ★ヨーロッパ南東部の国で、首都はアテネ。 (5)Turkey トルコ共和国 ★アジア大陸の西端に位置する共和国で、首都はアンカラ。 (6)Spain スペイン王国 ★南欧イベリア半島にある立憲君主制国家で、首都はマドリード。 (7)Morocco モロッコ王国 ★北アフリカ北西部に位置する立憲君主制国家で、首都はラバト。 (8)Arab アラブ人(の) ★ 後出のArabicは「アラビア語」の意。 (9)Islamic イスラム教の ★後出のthe Islamic conquest は、7世紀から8世紀にかけて行われた、イスラム帝国による領土 拡大 を指す。 conquest は「征服」の意。 (10) acquire ~を獲得する (11)Tunisian チュニジア人 (12) unemployment rate 失業率
Q. 仕事について教えてください。
(13)software developer ソフトウェア開発者 (14) specialize in ~ ~を専門に扱う (15)front-end フロントエンド(ユーザーが直接使用するソフトなど、ユーザーから見て最も前面にあるシステム) (16) interact with ~ ~とやりとりする
Q. 英語学習について教えてください。
(17)frustrating いら立たしい (18) make progress 進歩する (19)consistently 一貫して、堅実に
解説:流暢で聞き取りやすいイギリス式発音
Benさんは聞き取りやすいイギリス式の発音が身に付いています。 approximately 、continent、 conquest 、not、lotなどの/?/の発音や、part、wordsで長母音に/r/の音色が聞かれないところは典型的なイギリス式発音の特徴です。themの弱形もきちんと発音できていて、母語話者のように自然な英語に聞こえます。 ただし 、come(s)、country、one(s)、 among 、front-endなどに含まれる/?/が/?/・/?/で発音され、lot ofの連結部分やfrustratingの/t/が弾音化して/?/になるなど、特徴的な点も見られます。また、eighth centuryではeighthの直後、 recognize themではthemの直前の音の 影響 を受けて同じ音になり(同化といいます)、それぞれ/e?s/・/z?m/と発音されています。 recognize ではnizeの音節に強勢が見られます。
龍谷大学教授。イギリス、リーズ大学大学院修士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了、博士(言語文化学)。専門は音声学、言語学、英語教育。著書に 『英語で歌おう! スタンダード・ジャズ』 『「世界の英語」リスニング』 (いずれもアルク)がある。
本記事は『ENGLISH JOURNAL』2019年4月号に掲載した記事を再編集したものです。