リプロダクションを体験した方の感想は?英語学習を効果的に行う方法を徹底解説!

リプロダクションのススメ

英語を聞いたり話したりする力をまとめて強化できたらいいな、と思ったことはありませんか? そんな効率のいい勉強法、実は本当にあるんです。それが「リプロダクション」。『天駆せよ法勝寺』で第9回創元SF短編賞受賞の著者、バイリンガル小説家の八島游舷(やしまゆうげん)さんが実践しているその方法をわかりやすく丁寧に解説します!

リプロダクション練習した方たちの生の声

この連載を読んだ人から、次のような感想をいただきました。

リプロダクションをすることで、リーディングやライティングの技能向上にも役立つということが理解できました。シャドーイングだけでは技能向上において中途半端になる、ということも自身で体験して実感でき、今後はリプロダクションをやっていこうと思いました。

どこの筋肉を鍛えているかを確認しながら、筋トレをしているような感じがありました。どこを鍛えるかを自分で意識できるので、今後、自分なりに応用して学習していけそうです。

シャドーイングは一つのステップとしては役立ちますが、そればかりやるのではなく、ある程度やったらリプロダクションに挑戦するのがいいですね。

また、次のようなご意見もいただきました。

  • リプロダクションの手ごわさを実感しました。
  • 記事がモチベーションの向上につながりました。
  • リスニングに集中する時間は、発音する時間と内言が分かれているのを体感しました。

 

貴重なご意見ありがとうございます!

リプロダクションをステップごとに解説します

リプロダクションの練習では、専用に制作された音声素材を使うのが一番簡単ではあります。ただ、区切る長さは、学習者により差が出てくるので、素材を個人に合わせるのが難しいという問題もあります。

もし英語が達者なパートナーがいれば、その人が区切りながらテキストを音読し、学習者はそれを聞いてリプロダクションするという方法もあります。ただ、なかなかそのようなパートナーは見つからないでしょう。その場合、学習者は音声を自分で区切りながら練習します。

では早速、リスニングからやってみましょう(スクリプトを見るのは後回しです)。

今回も、島崎秀定『指名が途切れない通訳ガイドの英語で日本紹介アイデアブック』のコンテンツを利用させていただいています(速度を20%遅くしています)。一度、まず全体を聞いてください。

聞き取れているかどうかは、聞いた内容を書き出す、つまりディクテーションすることで確認できます。リスニングに自信がなければ、本連載のリスニング教材を使って、ディクテーションし、スクリプトで答え合わせする練習もいいですね。 次に、リプロダクション練習の「どこで切るか」について具体的に見てみましょう。

スラッシュ(/)を入れて英文テキストを区切りながら読んでいく方法をスラッシュ・リーディングと言います。英文を読んだ後に前に戻って日本語に翻訳するのではなく、英語の語順のまま、英語を英語として理解しながら読む練習になります。

リプロダクションは、スラッシュ・リーディングを耳で聞きながらやることに似ています。区切る場所に厳密な決まりはありません。以下は1行を一区切りとして、短めに区切った例です。

A ryokan is like a theme park
for experiencing traditional Japanese life.

リスニングではまず「何についての話か」をつかむようにします。ここではryokanの話だな、と気付けば正解です。

旅館に泊まったことがないという人はアニメ「若おかみは小学生!」を見てください。

小学生が若女将になったら労働基準法違反ではと思いましたが、雇用者側(しかもその見習い)なのでセーフということらしいですね。

コンマとピリオドでは区切ります。意味の切れ目、また関係代名詞や前置詞の前で区切ることもあります。

traditionalとJapanese、どっちが先だったかな? と一瞬迷ったら、文法の知識を使えば正しいほうがわかるはずです。

Please stay at a ryokan,
a Japanese-style inn,
at least once
while you are in Japan
so that you can experience
a Japanese lifestyle.

テキストを読んで頭の中に入れ、次にテキストを見ずに発声する練習方法をリード・アンド・ルックアップと言います。リーディングからスピーキングにつなげる訓練です。

ここでも内言を使います。今回は、区切りごとに、リード・アンド・ルックアップを一度やってみましょう。口には出さず、内言として読んで、心の中に声を響かせてください。

At many ryokans,
you take off your shoes at the entrance
and walk along the corridor
in slippers.

コツは決して無理をしないことです。区切り方によっては2、3語の塊ができても気にしないでください。冠詞は語数から外すこともあります。

The rooms are Japanese style,
with tatamis, or straw mats
on the floor.
You may be surprised
because there won’t be a bed
in your room,
but the hotel staff
will prepare your futon,
or Japanese bedding, for you
while you are having dinner.

リスニングで9割聞き取れれば、リプロダクションはできます。聞き取れない単語があればsomethingで置き換えて発声してもよいです。

You’ll find sleeping on a futon
is very comfortable.
The dinner will include
many kinds of Japanese food,
and you can enjoy it
while relaxing in a yukata,
a casual cotton kimono.
If the ryokan has a hot spring,
please make sure to try it.
After a delicious dinner
and a relaxing soak in a hot spring,
you will be able to sleep very well.

一文を丸々言えるようになる必要はありません。10語くらいつなげてできるようになればいいですが、長く言えるようになることはこの訓練の主眼ではないのです。

同じ素材を何度も繰り返すのではなく、さまざまな音声を聞いて練習してみましょう。音声の素材については今後の本連載でご紹介します。

うまくいかない場合は、どのような点でつまずいているか具体的にお知らせください。

次回にこの連載でアドバイスできるかもしれません(お名前は出しませんのでご安心を)。

 

本記事へのご感想はこちらからお送りください。

今回のまとめ

  • 聞き取れているかどうかは、聞いた内容を書き出す、つまりディクテーションすることで確認できる。
  • スラッシュ(/)を入れて英文テキストを区切りながら読んでいく方法をスラッシュ・リーディングと言う。
  • テキストを読んで頭の中に入れ、次にテキストを見ずに発声する練習方法をリード・アンド・ルックアップと言う。

八島游舷さんの本

Final Anchors (早川書房)

Final Anchors (早川書房)

  • 作者:八島 游舷
  • 発売日: 2018/08/15
  • メディア: Kindle版

おすすめの本

この連載で使用の音声は、こちらの書籍に収録。音声の英文や和訳も掲載しています。

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文:八島游舷(やしまゆうげん)
小説家。英語での小説出版を目指している。『天駆せよ法勝寺』(東京創元社。九重塔が宇宙船となり彼方の星にある大仏を訪れる仏飛びSF)で第9回創元SF短編賞受賞。ダウンロード回数は1万を超える。『Final Anchors』(早川書房。2台のAI自動運転車が衝突寸前の0.5秒で対話する)で第5回日経「星新一賞」グランプリ、『蓮食い人』で同優秀賞をダブル受賞。https://yashimayugen.com