1カ月で1000語覚える方法とは?関正生さんの英語学習本【ブックレビュー】

1カ月で1000語覚える方法とは?関正生さんの英語学習本【ブックレビュー】

オンライン学習サービス「スタディサプリ」のコマーシャルでもおなじみ、関正生(せき まさお)さんによる英語学習本が登場。2011年に出版された本のカラー改訂版ですが、もちろんカラフルになっただけではありません。2020年版として、内容もアップデートされています。早速チェックしてみましょう!

カラー改訂版 世界一わかりやすい英語の勉強法

カラー改訂版 世界一わかりやすい英語の勉強法

  • 作者:関 正生
  • 発売日: 2020/06/19
  • メディア: 単行本
 

そもそもなぜ英語学習をするのか?

今年の春は新型コロナウイルスの影響で、高校・大学受験生はもとより、社会人の英語学習者にとってもやる気がしぼんでしまうような出来事が相次ぎました。

学校や塾は休校。TOEICや英検の試験は延期になり、海外旅行や出張もできない状態に。予定が狂い、「なんだかやる気がなくなってしまった」という方もたくさんいることでしょう。

そもそも、私たちはなんのために英語を勉強しているのでしょう?本書で、関正生さんが提示する答えはこうです。

自分の中で覚醒が起きるんです。

英語を勉強することで、日本語だけでは見えなかった英米人の思考が見えて、自分の価値観が劇的に広がります。「もうひとりの自分」とでも言うべき「複眼的思考」ができるようになるんです。

アフターコロナともウィズコロナともいわれる今、世の中の価値観はどんどん変化しています。多くの人が外出を自粛し在宅で仕事をするという、半年前までは考えられなかったことも起こりました。今後も、人の生き方や働き方はどんどん変化していくでしょう。

こういう時代に、海外からの情報をダイレクトに得て、視野を広げることのメリットは計り知れません。自動翻訳機がどれほど進歩しても、自分で英語を理解したり発信したりするメリットは、むしろどんどん増えていきそうです。

英語を学ぶのは、自分の視野を広げるため。自分をアップデートするため。そう思うと、なんだかやる気が湧いてきませんか。 

1カ月で1000語!英単語を覚える方法とは?

続いて、本書では具体的な学習方法をどうアドバイスしているのか見ていきましょう。まずは、英語に限らず語学と切っても切り離せない「単語学習」。

これがまたなかなか厄介で、「何度やっても単語が身に付かない」「ついいろいろな単語集に手を出して挫折した」という人も多そうですね。

多くの人が単語を覚えられない理由を、本書では次のようにばっさり断言しています。

多くの人が単語で失敗するのは、英単語にマメに目を通さないからです。覚えようと思った単語に週1回しか出合わないと確実に忘れます。

大切なのは、英単語に目を通す回数と期間です。回数が多くても、長期間かけてのんびりやっていては駄目なのです。

1カ月に「6回」同じ単語に目を通す!!

一つの単語集を1カ月に6回繰り返すというのはなかなか大変そうですが、この結論は何万人もの生徒に教えた経験から得たもの。たとえ6回やったとしても、長い期間をかけてのんびり取り組んだのでは効果は半減してしまいます。

この図を見るとよくわかりますね。

単語学習は1カ月に6回繰り返す

同じように6回学習しても、1ヵ月でやるのと1年かけるのとでは、当然差がつきます。

また、単語を覚えるような単純作業には、学力の差はあまり関係ないそう。単語が覚えられないのは、単に回数の不足「落ち込んでる間に1回でも単語に目を通した人が最後は勝つ」ということ。単語学習はとにかく実行するのみです!

リスニングができないのは「知らない」から

学習を続けていても、なかなか成果を実感しにくいのがリスニングです。そもそも、聞き取れない音声を何度も聞くのは苦痛ですよね。

本書によれば、リスニングで問題なのは「聞こえない」のではなく「知らない」ことだそう。多くの日本人は、次の4つのことを「知らない」のです。

①「正しい音(弱形)」を「知らない」

②「速い」のではなく「短い」という事実を「知らない」

③リスニング特有のルールを「知らない」

④読解力がないとリスニングもできないという事実を「知らない」

こんなにいろいろ知らなかったとは・・・。聞き取れないわけです。

①に出てきた「正しい音(弱形)」は、発音の種類のこと。辞書で単語を調べると、《弱》や《強》という記号が付いていることがあります。これが「弱形」と「強形」。本書では次のように説明しています。

弱形・・・普段の発音 例 “and”の弱形は「ン」「アン」「ンド」

強形・・・強調・丁寧に言うときの発音 例 “and”の強形は「アンド」

重要なのは、普段の会話では弱形で発音されるということ。つまり、and は「アンド」とは発音されず、「ン」や「アン」と発音されるので、これを知らないと聞き取れないのです。

弱形は基本単語にしかないので、まとめて覚えておけば「リスニングの世界が劇的に変わるはず」とのこと。

本書にもわかりやすくまとめた表が載っています。

リスニングの世界が変わる「弱形」の例

この表をざっと眺めただけでも、「なるほど」と思い当たる節があるのでは?

こんな具合に、①から④までの知識を増やしていけば、確かにリスニングのレベルが上がりそうです。

英語が「聞こえる」ために必要な知識

「真面目にリスニングの練習をしているのに、いまいち成果が出ない」という人は、これらの4つの点を意識するといいかもしれません。

今こそ手に取りたい学習本

本書ではほかにも、「文法・リーディングの勉強法」「ライティング・スピーキングの勉強法」と、スキル別に学習法を詳しく紹介しています。

さらに、英語学習に使える本やDVD、アプリ、オンラインツールも紹介。TOEICや英検など、英語の試験の活用法にも触れています。この本を読んだ後すぐに学習を始められる、いわばオールインワンの1冊です。

今年の春、私たちは生活のリズムや価値観を大きく変えることになりました。今までのような英語学習ができなくなった、しなくなった人もたくさんいることでしょう。でも、そろそろ気持ちを切り替えて、やる気を出してみませんか?

「わかっているけどやる気が出なくて」という人は、カラー版で読みやすい、その名も「世界一わかりやすい」この本を手に取ってみてはいかがでしょう?読めば、新しい英語学習の世界へ踏み出せるはずです!

 

カラー改訂版 世界一わかりやすい英語の勉強法

カラー改訂版 世界一わかりやすい英語の勉強法

  • 作者:関 正生
  • 発売日: 2020/06/19
  • メディア: Kindle版
 

ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部

文:尾野七青子
都内某所で働く初老のOL兼ライター。勉強できるって幸せ。私もそろそろ頑張ります。