「海外ドラマや洋画を見ていたら、自然に英語力がアップした!」こういうコメントを英語学習法のブログなどでよく目にします。でも、「試してみたけどすぐに挫折してしまった」「全然効果がなかった」という方も多いのでは?実は、ただ見るだけではダメなんです。本書『海外ドラマはたった350の単語でできている』 は、人気ドラマのDVDを活用して英語力を高める方法を丁寧に解説した1冊。これを読めばあなたも字幕なしで海外ドラマを楽しめるようになるかも!?
目次
▼こちらでも、英語レベル別におすすめの海外ドラマを紹介しています。ぜひご覧ください!
「英会話ができる」ってどういう状態?
そもそも、「英会話ができる」とはどんな状態をいうのでしょうか?
日常的に使っている「英会話」という言葉には、「英語を聞く」「英語を話す」という2つのスキルが含まれています。この2つがどれくらいできれば、「英会話ができる」ということになるのでしょう?
本書の著者Cozyさんは、アメリカで暮らした経験から、重要なのはリスニング力だと言っています。
例えば、僕の文法や発音が変でも、ある程度のレベルを超えていれば理解してくれますし、僕が外国人だということもわかっているので、ヘンテコな英語を話しても何とも思っていません。
しかしです、外国人だからという理由で、気を使ってゆっくり平らな発音で話してくれるなんてことは一切ありません。
つまり、大切なのは「できるだけ高度なリスニング力」。スピーキング力はネイティブほどペラペラでなくてもいいのです。
では、英会話の要(かなめ)となるリスニング力はどうやって磨けばよいか、見ていきましょう。
まずは自分のレベルを知ろう
「英会話ができるようになりたい」という願いは一緒でも、レベルはさまざま。自分のリスニング力のレベルを知るところから始めましょう。
まずは、やさしい英語のアニメやドラマのDVDを用意します。「やさしい英語」とは、一時停止してじっくり字幕を読んだときに、まあまあ意味がわかるレベルのもの。
Cozyさんのおすすめは、ジブリアニメ。全体的なストーリーをわかっていれば英語でも理解しやすいですし、もともと日本語なので、日本語をどう英訳するかという視点で見ることができるからです。
また、英語字幕を表示できて(日本語字幕はなくてもOK)、日常的な会話が含まれているがおすすめ。DVDの用意ができたら、テスト開始です!
- DVDを英語字幕が出るように設定する
- 音声のボリュームをゼロにする
- 2、3分の会話シーンを適当に見つける
- 一時停止しながら、英語字幕を読んでいく
これをひととおりやってみて、どれくらい英語がわかるか確認しましょう。
ほとんど意味がわからないなら【レベル1】、50パーセントくらいわかるなら【レベル2】です。
ほとんどわかるという人は、次に音声が出る設定にして、英語字幕を読みながらセリフを聞いてみてください。
字幕にはついていけるけれど、セリフは聞き取れないようなら【レベル3】。字幕とセリフが一致して聞き取れるようなら【レベル4】です。
レベル別勉強法はこれ!
【レベル1】語彙・文法力を強化しよう
まず、「リスニング力のテストなのに、どうして字幕を読むの?」と思った人もいるかもしれませんね。それは、「読んでわからない英語は、聞いてもわからないから」です。逆にいえば、「聞き取れるものは、読んでもわかる」ということ。
字幕を見ても意味がわからなかった人は、リスニングの前に基本的な語彙や文法の力を磨く必要があります。
本書に掲載されている350語を覚えたり、中学レベルの基本的な文法書をおさらいしたりしてみましょう。
【レベル2】英語字幕を多読しよう
【レベル1】を卒業して、【レベル2】に到達するには、英語字幕をひたすら多読しましょう。
この方法は英語字幕でDVDを見まくるだけなのですが、いくつかポイントがあります。
- 単語がわからなくても気にしない
- 音が聞き取れなくても気にしない
- 英語字幕がなんとなくわかるくらいを目標にする
本とは違って、ナチュラルスピードの会話と同じ速さで読まされるのが、DVDのいいところ。登場人物の表情やしぐさなどが、英語を理解するヒントになるのもポイントです。英語の意味は何となくわかればOK。
また、辞書で調べるのは本当にまったく意味がわからない単語か、くり返し出てくるキーワードだけにしましょう。
毎日の学習時間は、15~20分くらい。ゆるく楽しく続けるのがおすすめです。
リスニング力養成は時間がかかるもの。気長にやっていきましょう。
【レベル3】フォニックスと字幕シャドーイングに取り組もう
英語字幕にはついていけるけれど、セリフは聞き取れないのがこのレベル。
「英語字幕を見ながら、セリフを聞き取れること」を目指しましょう。
Cozyさんのおすすめは「フォニックス」を学ぶことです。フォニックスとは、英語の文字と発音のルールのこと。本書にも簡単にまとめられていますが、専門書もあるので、このレベルの人は手に取ってみてくださいね。
また、字幕シャドーイングというトレーニングもおすすめ。これは字幕を見ながら、俳優が話すセリフに少し遅れて発音していく方法のこと。最初は字幕あり、慣れてきたら字幕なしでやってみましょう。
早口の英語が聞き取れるようになるだけでなく、アクセントやリズム、イントネーションをまねすることによって発音も良くなります。
【レベル4】ディクテーションに挑戦しよう
英語字幕のスピードについていけて、セリフもかなり聞き取れるのが、この「レベル4」。
「レベル4」の人におすすめの学習法は、ディクテーションです。ディクテーションとは、英語の音声を聞いてノートに正確に書き取っていく方法。ディクテーションをするときは、もちろん英語字幕はオフです。正確に聞き取れないと、全部書き出すことはできないので、高度なリスニング力を養うのにぴったりの学習法ですね。
Cozyさんによれば、ディクテーションのポイントは次の3つ。
- ワンシーン以上書き取りしないこと
- そのへんの紙切れを使わないこと
- すぐに答えを見ないこと
ディクテーションに取り組むときは、必ず専用ノートを用意。聞き取れなかった理由を分析、記録していきましょう。
「エネルギーも集中力もいるのですが効果は抜群」とCozyさんが太鼓判を押すこの方法ですが、「レベル4」未満の人はやらないこと。難し過ぎて挫折してしまうおそれがあるからです。
英語学習は、やはり自分のレベルに合ったやり方で進めることが大切。レベル診断をしたのもそのためですから、無理はしないようにしましょう。
まとめ
好きなドラマや映画なら、確かに楽しく英語に触れられますし、「これなら自分もできるかも!」と思いますよね。ただ、ボーッと映像を流しているだけでは、やはり英語力アップは実現できません。自分のレベルを知り、そのレベルに合った学習法で学ぶことが、リスニング力アップの近道です。
本書ではスピーキングについても、レベル診断とレベル別学習法を掲載。両方やれば「英会話」の力がぐんとアップするはず。ぜひ、こちらもチェックしてみてくださいね!
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構成・文:GOTCHA!編集部
GOTCHA(ガチャ、gάtʃə)は、I GOT YOUから生まれた英語の日常表現。「わかっ た!」「やったぜ!」という意味です。英語や仕事、勉強など、さまざまなテー マで、あなたの毎日に「わかった!」をお届けします。