「奥州・仙台おもてなし集団 伊達武将隊」、アルクに出陣!
伊達武将隊は、2010年に結成された宮城県仙台市公認のおもてなし集団です。 仙台藩初代藩主・伊達政宗(だて・まさむね)公やその家臣、仙台にゆかりの歴史上の人物に扮したメンバーで構成され、装束はもちろん、話し方から身のこなしまで、まるで歴史から抜け出てきたかのようなリアルさが大評判となっています。
2011年の東日本大震災以降、観光復興を目標に掲げ、ほぼ365日、仙台城址を拠点に、日本国内やアメリカ、台湾、イタリアなど、世界中でPR活動を行ったり、文化交流イベントに出演し、仙台・宮城の魅力を伝え続けています。
新連載「サムライENGLISH」では、そんな仙台を知り尽くした伊達武将隊が、超定番から最新・穴場の観光スポットまで、時にちょっぴり英語も交えながら、独自の視点でご案内します。仙台旅行に行きたいあなた、刀好きや歴女のあなた、いつか外国人の お友達を英語で観光案内&おもてなししたいあなた。伊達武将隊と一緒に仙台と英語に楽しく触れていきましょう♪
さて。記念すべき第1回目は、ご紹介も兼ねて、メンバーそれぞれの魅力に迫っていきます!
Oshu Sendai Welcome Squad Date Busho-tai is a group of costumed actors playing the roles of notable historical figures, including Masamune DATE, the first feudal lord of the Sendai domain. The group's members introduce Sendai and its attractions to visitors by appearing at various events and tourist sites.
- squad ⇒ 同じ仕事に従事する隊、チーム、軍隊の分隊
- notable ⇒ 著名な、注目すべき、素晴らしい
- historical figure ⇒ 歴史上の人物
例)My favorite historical figure is Masamune DATE. ⇒ 私の好きな歴史上の人物は伊達政宗だ。 - feudal lord ⇒ 藩主、大名。feudal (領地、封建の)+lord(王、諸侯)
※大ヒット映画「ロード・オブ・ザ・リング」は「The Lord of the Rings」 。直訳すると「指輪の王」(作品名は「指輪物語」) - domain ⇒ 領地、領土、藩
早わかり!これがメンバー相関図(Relationship Chart)
伊達武将隊は、毎年一部のメンバーの入れ替えをしながら活動しています。結成7年目の2016年度は6名のメンバ-で活動をスタート。
7月にあらたに1名の武将がよみがえり(新しく武将隊に参加し、おもてなし活動を行うこと)、7名編成となります。
まずはここで、メンバーそれぞれの関係性をざっくりチェックしておきましょう♪
独眼竜・伊達政宗公 : 仙台の礎を築いた奥州の覇者
Masamune DATE
The first feudal lord of the Sendai domain
Date of birth: September 5, 1567
Nickname: Dokuganryu, or "the one-eyed dragon"
Hobby: cooking
kodo (traditional incense-smelling ceremony)
Noh (traditional masked dance-drama)
waka (traditional Japanese poetry)
- one-eyed dragon ⇒ 独眼竜。one-eyed(片目の、独眼の)+dragon(竜)
- Kodo ⇒ 香道/li>
- Noh ⇒ 能。日本最古の演劇芸術(the oldest dramatic art form in Japan)/li>
- waka ⇒ 和歌。日本固有のもので、短歌は和歌の一種。
伊達政宗公は仙台の街の基礎を作った仙台藩の初代藩主で、今も仙台市内のいたるところにその功績や存在を感じることができます。(「千代」を今の「仙台」と改名した人でもあります。)
武将として有能なだけでなく、交易のために海外へ使節を派遣したグローバルリーダーの先駆けでもあり、書、能、香道、和歌などアート系にも抜群のセンスを発揮した、マルチすぎるスーパースターなのです。
そのドラマチックな生き様は多くの人を魅了し、NHK大河ドラマ視聴率歴代1位の「独眼竜政宗」や海外でも人気のゲーム「戦国BASARA」など、数多くの作品に取り上げられるほど。おまけに政宗公にちなんだ「伊達政宗」という小惑星も存在する、宇宙規模の人気者です!
伊達武将隊の伊達政宗様は、まさに現世によみがえった伊達政宗公!
あまりに美しいお姿や、前を見据えるまなざし、人々に寄り添い、時に優しく、時に鼓舞する言動の一つ一つが、老若男女問わず、出会った人々の心をとらえて離しません。 また、観光客だけでなく、地元・仙台の皆さんからも「私たちのお殿様」と慕われる、地元密着のお殿様でもあります。
初めてお会いすると、あまりに威厳に満ちたお姿に、つい気後れして遠巻きに眺めてしまいがちです。(兜の三日月もかなり迫力ありますし…。)
でも、せっかくのチャンス!仙台の魅力をたっぷり教えてもらいましょう♪
なお、2016年度は生&公開放送のラジオDJもされているので、仙台の街中でもお目にかかるチャンスもありそうですよ!
ちなみに、政宗様のチャームポイントのひとつは八重歯。笑うと、とても和らいだ印象になります。八重歯は英語で「double tooth(複数はteeth)」。
政宗様だと、こんな感じでしょうか。
「He looks cute with his double teeth when he smiles.」
「ともに、前へ 仙台・宮城」
政宗様はじめ、伊達武将隊のメンバーは左腕に仙台市の復興スローガンである「ともに、前へ仙台・宮城」の腕章を付けています。仙台に行かれた時は、復興への思いのこもったこの言葉も、どうか胸に刻んでお持ち帰りください。
片倉小十郎景綱 : 独眼竜を支え続けた「竜の右目」
Kojuro Kagetsuna KATAKURA
Masamune’s strategist and the first lord of Shiroishi Castle
Year of birth:1557
- strategist ⇒ 軍師、戦略家
例) He is an unparalleled strategist.⇒彼は稀代の(無双の)軍師だ。 - Year of birth ⇒ 生年
10代の頃から政宗公に仕えた伊達家の軍師で、豊臣秀吉や徳川家康にもヘッドハンティングされた知将です(もちろん、お誘いはno thank you。だって伊達家ひと筋ですから!)。また、白石城(現・宮城県白石市)の初代城主でもあります。
伊達武将隊の景綱様は、楽天イーグルス愛、地元グルメ愛、にゃんこ愛、仙台愛や伊達武将隊愛…と、たくさんの愛に溢れた方です。また、教育熱心でもあり、同隊の重綱様を指導される姿には、伊達の魂を次世代へ継ぐのだという強い信念を感じさせられます。(「愛」あるダメ出しです。)
ちなみに「小十郎」という名は、片倉家当主に代々引き継がれていて、伊達武将隊には初代の小十郎景綱様と二代目の小十郎重綱様がいます。「小十郎様」と呼ぶと「どっちの!?」となりますので、わかりやすく「景綱様」「軍師」「お父さんのほう!」などとお声かけしましょう。
片倉小十郎重綱 : 伊達家三代を支え続けた「鬼小十郎」
Kojuro Shigetsuna KATAKURA
The second lord of Shiroishi Castle
Year of birth:1585
片倉小十郎景綱の子息で、白石城二代城主。大坂の陣での壮絶な戦いぶりから「鬼小十郎」の異名を持ちます。
真田幸村の子息を匿い、真田氏の血脈を守りました。また幸村の息女を妻にしたため、真田幸村とは義理の親子の関係です。
なお、徳川家3代将軍・家光の嫡子(のちの4代将軍)「家綱」と同じ字であることに遠慮し、後に「重長」と改名しました。
伊達武将隊の重綱様は2016年によみがえったばかりですが、すでに話題騒然で、一部のファンからは貴公子と呼ばれています。
立ち居振る舞いの優雅さは政宗様、常に誠実な応対は幸村様、そして凛々しくもお茶目で野球狂なところは景綱様を思わせる、ある意味、最強のいいとこ取りフレッシャーです。
普段はとても柔和で穏やかですが、演武中は全く違った表情も見られるのだとか。気になったあなたは週末、仙台城址へ確かめに行きましょう!
真田幸村 : 今年の大河ドラマの顔は「仙台真田氏」の祖
Yukimura SANADA
The srongest warrior in Japan and the founder of the Sendai Sanada clan
Year of birth:1567 or 1570
- founder ⇒ 創始者、設立者
例)例)founder father ⇒ 建国の父
どうして仙台に真田幸村!?と思ったあなたは歴史通です。
真田氏と言えば信州長野のイメージですが、仙台では今も脈々と続く「仙台真田氏」の始祖として知られています。(理由は「片倉小十郎重綱」の項を参照)。
ちなみに本名は「信繁」ですが、戯曲などで使われた「幸村」のほうがすっかり定着していますね。また、生年には諸説あり、はっきりしていないようです。
伊達武将隊の真田幸村様は、料理にスキーにスノボに格闘技にと、現世でも日ノ本一の兵(つわもの)ぶりを発揮。おまけに英語、スペイン語、韓国語、ドイツ語もOKなグローバル武将様との噂です。
大河ドラマ「真田丸」がお好きなあなた。仙台城址では、幸村様じきじきにド ラマの解説をしてもらうなんて贅沢もできちゃいますよ~♪
支倉六右衛門常長 : 海を渡った「伊達なサムライ」
Tsunenaga HASEKURA
A samurai who traveled to Rome as a memeber of the Keicho-era mission to Europe
Year of birth:1571
- the Keicho-era mission to Europe ⇒ 慶長遣欧使節団
政宗公の命により渡欧した「慶長遣欧使節団」の日本人リーダーです。
日本人で初めて太平洋・大西洋を越え、メキシコ、スペイン、ローマを訪れました。ローマでは貴族にも列せられたサムライです。この慶長遣欧使節関係資料はもともと国宝でしたが、2015年にはなんとユネスコ世界記憶遺産にも認定!世界からもますます注目されています。
伊達武将隊の支倉常長様は、この波乱万丈な使節団でのあれこれを、お手製の絵巻物を使って説明してくれます。約400年前、ローマ法王に謁見した際の装束(を模した服)とともに、歴史のロマンを肌で感じちゃいましょう。
また、常長様といえば、そのとびきり温かい笑顔と少しハスキーで明るい話し声に癒される人が続出中!最近疲れたなと感じているあなた。ダンディで優しいミスター・マイナスイオンがきっと癒してくれますよ♪
松尾芭蕉 : 「おくのほそ道」を記した俳聖
Basho MATSUO
A master of haiku and well-known as the author of "Oku no Hosomichi"
Year of birth:1644
- master of haiku ⇒ 俳句の達人 ⇒ 俳聖
例(ここでのmasterは名人の意味。主人、修士などの意味もあります。)
古文や日本史の授業でおなじみ、紀行文「おくのほそ道」の作者です。
松尾芭蕉は現在の三重県出身ですが、東北に憧れ、東北(や北陸)を旅した時の興奮や感動がぎゅっと詰まったのが、この「おくのほそ道」なのです。
伊達武将隊の松尾芭蕉様はユーモアセンスがあって、とてもチャーミング!
軽妙なトークと博識ぶりが人気を集め、英語でのおもてなしは外国人観光客にも大評判です。
また、芸術センスも抜群で、伊達武将隊のカメラ部部長としてびっくりするほど美しい写真を、日夜インスタグラムにアップされています。
ちなみに、いつも履いているわらじは外国人観光客の注目の的で、大変よく質問されるのだとか。わらじ博士になりたいあなたは、今すぐ芭蕉様に弟子入り志願を!
伊達武将隊ファンの心得<その1> : 写真撮影は大きな声で「ずんだ餅っ!」
The members of Date Busho-tai always say “zundamochi” whenever they take pictures with visitors.
- zundamochi ⇒ ずんだ餅。 茹でて潰し、砂糖を混ぜてできた枝豆の餡をまぶしたお餅(rice cake covered in sweetened mashed green soybeans)で、仙台名物。
「はい、チーズ!」ならぬ「ずんだ餅っ!」は、伊達武将隊の写真撮影時の合言葉です。イベントやお祭り、団体観光客が多い日などは、1日に400回以上も「ずんだ餅っ!」と言うこともあるのだとか。(実際、数えてみたことがあるメンバーがいるそうです…。) 聞くと面白くて、思わずみんな笑顔になってしまう素敵な魔法の言葉なのです。
伊達武将隊ファンの心得<その2> : 演武を見ずして、伊達武将隊を語るなかれ!
On the weekends, vistors can enjoy Date Busho-tai’s samurai performances and dances at the Sendai Castle site.They are very unique and breathtaking!
- samurai performances ⇒ 演武。正式にはmilitary exercises などを使うこともありますが、外国人には「samurai」と言ったほうがイメージしやすいかもしれません。
- the Sendai Castle site ⇒ the site of Sendai Castle ⇒ 仙台城址
- breathtaking ⇒ (息をのむほどに)素晴らしい
演武は、刀(sword)や槍(spear)を用いた殺陣(たて)や名乗り口上(現代風に言うと自己紹介)で繰り広げられます。
甲冑の響く音、陣羽織の風にひらめく様、魂のこもった太刀の一振り一振りは、戦国時代に来た錯覚を覚えるほどに迫力満点です。
また演武では、実際に伊達家で起こった事をわかりやすく演じるため、遠い出来事のような歴史もぐっと身近に感じることができます。
…が、歴史にあまり関心がなくても大丈夫!理屈抜きに楽しめます♪演目は何種類もあり、中には全編英語の演武もあるんですよ。
ちなみに、武将の皆様の甲冑の重さは20キロ超。つまり、2リットル入りペットボトル10本をつねに体にぶらさげているようなものです!
そんなヘビーな状態で高く華麗に跳躍や側転まできるのは、伊達武将隊ならでは。演武を見ずして、伊達武将隊の魅力は語れません!
※演武は基本的に仙台城址で土日祝日に行われます。また、各地の観光イベントに出陣した際に披露されることもありますので、公式ブログで最新スケジュールをチェックしてみてくださいね。
こんな素敵な皆様が、あなたの仙台旅を全力ナビゲート♪
旅は、普段の仕事や生活から離れ、非日常を味えるのも魅力の一つです。
伊達武将隊の皆様との出会いは、さらなる非日常感と新しい発見をあなたの仙台・宮城の旅にもたらしてくれるでしょう。
次回からは、伊達武将隊の皆様が、「今!あなたに絶対来て、見て、感じてほしい」観光スポットをご紹介くださいます。
超鉄板から最新&穴場まで、仙台を知り尽くした皆様だからこそのポイントがいっぱい!絶対見逃せませんよ♪
次回予告
更新日:6月15日(水)
担当:伊達政宗様
テーマ:「仙台城址」の(見なきゃ)もったいないポイント、教えます。
奥州仙台おもてなし集団・伊達武将隊(The Oshu Sendai Welcome Squad Date Busho-tai)
杜の都・仙台の魅力を広めるため、 仙台藩祖である伊達政宗公と家臣団などで結成。 仙台城跡を拠点に、日本国内から海外まで、仙台をPRするために日夜出陣中。 最新情報は公式サイトやTwitterにて随時配信。また、週2回の英語更新があるFacebookや、今すぐ仙台に行きたくなる美麗なInstagramも要チェック!
企画・構成:理桜
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