
英語学習やタイピング練習の場面でよく目にする「WPM」。これは“Words Per Minute”の略で、1分間に何語入力・読解できるかを示す指標です。WPMを知ることで、自分の処理スピードを客観的に把握でき、学習効率の改善にもつながります。本記事では、WPMの測定方法、伸ばすためのおすすめ教材をわかりやすく解説します。
目次
WPMとは

WPMは一定語数の英文を読むのに要した時間から算出する読解速度の指標で、計算式は「WPM=総語数 ÷ 所要秒 × 60」です。例えば300語を120秒で読んだ場合は 300 ÷ 120 × 60 = 150 となります。学習では、語彙水準が合う文章を選び、読後に要点確認を行い、理解を保った状態での数値を記録することが重要です。
WPMの目安

WPMはいくつを目指せばよいのでしょうか。ネイティブスピーカーと日本人の研究結果をもとに、目標とするべきWPMを紹介します。
ネイティブスピーカーの平均
英語を母語とする成人の黙読速度は、ノンフィクションが平均約238 WPM、フィクションが約260 WPMと推定されています。テキストの長さなどによっても変動します。
参考:Brysbaert (2019) “How many words do we read per minute? A review and meta-analysis.”
日本人の平均
日本人学習者の読解速度は、概ね100 WPM前後で、時間を計った読書や多読などの継続的な指導で向上することが報告されています。
参考:Iwahori (2008) “Developing Reading Fluency: A Study of Extensive Reading in EFL.” / Nagoya University (2023) “Development of EFL reading rate in adolescents in Japan.”
WPM150を目指そう
TOEICの運営元であるIIBCの公式サイトでは、150 WPM以上を第一目標としています。まずは150 WPMを安定させると、リーディングセクションの時間配分に余裕が出てくるでしょう。
出典:IIBC「TOEIC 公式教材の効果的な使い方」
速読を鍛えるおすすめ教材3選

速読を鍛えるためのおすすめ教材を紹介します。
英文速読トレーニング ソクトレ150
その名の通り、WPM150を念頭に置いた教材です。
時間を測りながら長文を読むトレーニングを繰り返すことで、英語の筋力ともいえる速読スキルを磨く問題集です。
速読英単語
速読を鍛えるには、長文を脳内で素早く処理できる語彙力が不可欠です。「英文を読むことで単語を覚える」というコンセプトで、読解力と語彙力を同時に鍛えることができます。
Santaアルク
Santaアルク はTOEIC対策に特化した学習アプリです。通勤時間などのスキマ時間を効率的に活用したい方におすすめです。
まとめ

WPMは読解力を客観的に示す指標で、ある程度の理解度を保ちながら測定・記録することが前提になります。まずは150 WPMを現実的な目標に据え、短いサイクルの練習で速度と理解の両方を強化していくと効果的です。