【2025年最新】英検1級はTOEICに換算すると何点?

TOEICや英検は、英語を学習する人にとって、目標として掲げることが多い試験です。しかし、試験の目的が異なるため、単なる比較は難しいもの。「英検1級はTOEICで何点レベル?」「どちらを優先して学習するべき?」「難しいのはどっち?」と悩む人も多いでしょう。
今回の記事では、TOEICと英検1級のスコア換算や難易度の比較、TOEIC で高スコア(800〜990点を目指す方のための、具体的な学習方法について解説します。目的別にどちらの試験を受けておくべきかとも併せて紹介するので、英語力向上に向けたロードマップとして、ぜひ参考にしてください。

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英検1級はTOEICで何点レベル?

英検1級はTOEICに換算すると950点レベルに相当すると言われています。ここからは以下の2つのポイントを詳しく解説します。
  • TOEICと英検では測れる能力が異なる
  • 英検1級はTOEIC950点レベル

TOEICと英検では測れる能力が異なる

TOEICは主にビジネスや日常会話における英語運用能力を測定する試験であり、リスニングとリーディングの2技能が中心です。語彙やフレーズもビジネスシーンや日常会話で使われるものが中心で、アカデミックな内容は扱われません。全ての受験者が同じ問題を解くため、初心者には難しく感じられることもあります。
一方、英検は「読む・書く・聞く・話す」の4技能を総合的に評価する試験です。難易度は5級から1級までの7段階に分かれており、級を選んで受験します。特に1級や準1級ではアカデミックな文章の読解や高度なライティングスキル、論理的なスピーキング能力が問われます。

英検1級はTOEIC950点レベル

英検とTOEICは評価基準が異なるため、単純に換算することはできません。しかし、一般的には「英検1級はTOEIC950点レベルに相当する」とされています。
英検1級は、日本で受験できる英語資格の中でも最高レベルに位置付けられ、「海外のビジネスシーンでも活躍できる」大学上級レベルとされています。一方、TOEIC950点は「ネイティブ・スピーカーに近い、高い英語運用能力」を示し、ビジネスシーンや日常生活では問題なく英語を使えるレベルといえるでしょう。
ただし、TOEICに比べると、英検は出題される単語数が5000語ほど多く、問題もアカデミックで専門的なトピックのものが幅広く出題されます。さらに、英検3級以上では二次試験で面接が行われるため、スピーキング力も求められます。そのため、英検1級の方がTOEIC950点より難易度が高いと感じる人が多いといわれています。

TOEICと英検の違い

TOEICと英検は、目的や試験形式、評価基準が異なります。それぞれの特徴を理解し、自分の目標に合わせて受験することが大切です。ここからは以下のポイントを詳しく解説します。
  • TOEICの特徴
  • 英検の特徴

TOEICの特徴

TOEICは英語を母国語にしない人を対象としており、主にビジネスや日常生活における実務的な英語運用能力の測定を目的とした試験です。リスニングとリーディングの2技能を測定するTOEIC Listening & Reading(L&R)が広く知られています。試験はマークシート方式で行われ、結果は合否ではなく、10〜990点の5点刻みのスコアで出されます。TOEICでハイスコアを取るには、高いリスニング力や読解力が求められます。例えば、800点以上では「ネイティブ・スピーカーの会話スピードを理解する能力」、900点以上では「スピードに加え、細かいニュアンスの聞き分け」が必要とされています。

TOEICは日本での知名度が高く、多くの企業が採用時にTOEICスコアを参考にしている、ビジネス業界での評価が高い試験です。TOEICを運営しているIIBCが行った2022年の「英語活用実態調査」では、企業・団体の約4割が新卒採用時にTOEICのスコアを参考にしているとの結果が報告されています。

英検の特徴

英検は公益財団法人・日本英語検定協会が実施し、文部科学省が後援する英語試験です。筆記試験と二次試験(3級以上)が行われ、「読む・書く・聞く・話す」の4技能が総合的に測定されます。試験は5級〜1級までで、7段階に分かれていて、受験者は自分の英語力に合った級を選んで受験します。

試験内容は、日常会話からアカデミックなトピック、時事問題まで幅広く出題されます。幅広い層が受験可能ですが、アカデミックな内容が中心のため、受験者の多くは児童~大学生が占めているのが現状です。英検は日本国内での認知度が非常に高く、多くの大学や高校の入学試験でも成績が評価基準に取り入れられています。

TOEICと英検1級の問題はどちらが難しい?

TOEICと英検1級は、それぞれ測定する能力や試験内容が異なるため、比較することはなかなか難しいですが、総合的な英語力を測る英検1級の方が、TOEICより難易度が高いと考えられます。
TOEICは主にビジネス英語に特化しており、制限時間内に大量の情報を正確に処理する能力が求められます。しかし、コツをつかめば、高いスコアを狙うことも可能です。

一方英検は、環境問題や社会問題、医療や政治などの、アカデミックな話題が取り上げられ、解答には高度な語彙力や論理的思考能力が求められます。リーディングに時間をかけ過ぎると、他のセクションをこなす時間がなくなってしまうため、事前に時間配分を決めておく必要があります。二次試験では社会問題や抽象的なテーマに関して、自分の意見を明確かつ論理的に述べる力が試され、TOEICに比べ対策が難しい傾向があります。

限られた時間の中で確実に成果を出したい人の場合は、英検よりTOEICの方が対策しやすいでしょう。

TOEICを効率的に対策したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

英検1級とTOEIC950点のどちらを目指すべき?

では、英検1級とTOEIC950点では、どちらを目指すべきでしょうか? どちらも高い英語力が求められる試験ですが、受験する目的によって、どちらが良いかは決まります。
ここからは以下のポイントを解説します。

  • キャリアアップが目標ならTOEIC
  • 総合的な英語力を高めたいなら英検
  • まずはTOEIC950点を取得し、その後英検1級を目指すのがおすすめ

キャリアアップが目標ならTOEIC

TOEICは、主にビジネスシーンや日常会話などの英語力を測る試験として企業に評価されています。IIBCの2019年の「英語活用実態調査」によると、4割の企業が「昇進・昇格の際にTOEICのスコアを要件・参考としている」「将来的に要件・参考にしたい」と回答しています。

またTOEIC800点以上を取得することで、海外赴任の可能性がある企業への転職が視野に入り、900点以上では外資系トップ企業への転職の道が開けます。TOEIC950点を取得することで、高い英語力が示せます。他の候補者と差別化が図れ、キャリア形成や企業での評価において大きな強みとなるでしょう。

TOEICスコアを転職に活かす方法について、以下の記事で詳しく解説しています。

総合的な英語力を高めたいなら英検

総合的な英語力を高めたい場合は、英検が適しています。TOEIC L&Rはリスニングとリーディングですが、英検はライティングやスピーキングも含めた4技能を総合的に評価する試験です。英語を使ったディベートやアカデミックな文章の理解・作成など、単なる英語の知識だけでなく、深い理解と応用力が求められます。英検1級の二次試験対策をすることで、仕事でのプレゼンテーションやスピーチに必要な英語力、度胸も身に付くでしょう。

まずはTOEIC950点を取得し、その後英検1級を目指すのがおすすめ

TOEICと英検の両方の受験を考えている場合は、まずTOEIC950点を取得し、その後英検1級を目指すことをおすすめします。
TOEICはリーディングとリスニングに限られており、TOEIC対策をする中でこの2技能が鍛えられます。また、TOEICはビジネスや日常会話にテーマが絞られているため、ポイントを絞って学習しやすいでしょう。TOEIC対策を続けることで、短時間で正確に情報を処理するスキルや、英語の基礎運用能力、目標とするスコアに向かって学習を続ける習慣が身に付きます。

TOEIC950点を取得できたら、その後英検1級を目指しましょう。TOEICでリーディングとリスニングの能力を培ってきたため、英検ではライティングとスピーキング対策に力を入れます。また、英検には社会問題やアカデミックな内容が出題されるため、日頃からニュースや学術的な記事を読む習慣を身に付けましょう。英検対策に取り組むことで、単なる英語の単語力や読解力だけでなく、知識や思考力を鍛える貴重な機会となります。

TOEIC満点レベルを目指すための問題集3選

TOEIC満点レベルを目指すためには、効率的な対策が欠かせません。ここでは、おすすめの問題集を3つ紹介します。
  • 『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11』
  • 『TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版』
  • 『TOEIC L&Rテスト 990点攻略 文法・語彙問題1000』

『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』 (1~11)

TOEICのテスト作成機関ETSが、本番のテストと同じ手順で問題を作った公式問題集です。模試が2回分(200問×2)収録されており、リスニング音声も本番と同じナレーターが担当しています。実際の試験と同様の形式・難易度で構成されているため、本番直前のシミュレーションや実力チェックにおすすめです。
TOEIC対策では、時間配分が重要です。実際のテストと同様に模試を受験して、時間管理の練習をしましょう。
シリーズで11冊ありますが、新しいものから順に使うのがいいでしょう。

TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版

本書は有名なTOEIC講師・濱崎潤之輔先生による一冊です。前半は、パート別の難問と解き方のテクニック、後半は1回分の模試で構成されています。高得点者でも間違えやすい問題が厳選されており、TOEIC特有のトリッキーな問題に対応できる力も鍛えます。TOEIC900点をすでに取得しており、満点を目指したいという人におすすめの教材です。

TOEIC L&Rテスト 990点攻略 文法・語彙問題1000

本書は、上で紹介したのと同じ濱崎潤之輔先生が著者である教材です。990点を取るための最大のネックとなるのがパート5。このパート5の問題を1000問解くことで、TOEIC特有の語彙やフレーズをしっかり習得します。時間や問題数を決めて、コツコツ解いていくことで、時間内に正確に問題を解く力も鍛えられるでしょう。すでに900点以上取得していて、Part 5で文法や語彙のミスをなくしたい人におすすめの教材です。

まとめ

TOEICと英検はどちらも英語力を証明する試験ですが、目的によってどちらを受けると良いかが決まります。キャリアアップやビジネス英語力を上げたい場合は、TOEIC受験がおすすめです。採用や昇進の際にTOEICスコアを参考にしている企業も多く、特に英語を業務で使う業種では、TOEICで高いスコアを取得することで昇進への道が開けるでしょう。一方、総合的な英語力を高めたい場合は、英検受験がおすすめです。総合的な4技能(読む・書く・聞く・話す)を測る試験のため、英検1級を取得すれば、国内で最高峰の英語力を証明できるでしょう。

TOEICと英検の両方で高いスコアを目指したい場合は、おおよそ同等レベルとされているTOEIC950点以上を先に取得してから、英検1級を目指すのがおすすめです。高いスコアを取得して、キャリアアップや学術的な分野での活躍を目指しましょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

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