英語で自分の思いを話すためにはどんな学習法が必要?どんな表現をすれば相手に気持ちが伝わる?直接人と会話する機会が減っている昨今、一人でもできる英会話練習法を紹介していきます。教えてくれるのは、アメリカ・カリフォルニア州から日本へ移住し、現在はフリーランスで英会話講師・通訳・翻訳者として活躍されているHarmonyさんです。
これなら続けられそう!と思うテーマを見つけよう
こんにちは、Harmonyです。私のTwitter (@fiore_harmony) をフォローしてくださっている方はご存じかと思いますが、私は毎週日曜日、Twitterに「Speech Sunday(スピーチサンデイ)」という英語でスピーチした2分程度の動画をあげています。今回は英語でスピーチをすることの効果や、コツについて話していきたいと思います。
「スピーチ」というワードを聞くだけで、「難しそう」と思う方が多いと思いますが、案外慣れたらそんなにハードルは高くありません。 久しぶり に英語を勉強しようかなと思っている英語初心者の方でも、気軽に始められるようなものです。
スピーチの始め方ですが、まずは 目標設定を行うこと です。例えば、「8月は毎日1分スピーチで今日の出来事を英語で話す」や、趣味を掛け合わせて「毎週土曜日の夜、最近観た映画について感想をまとめてスピーチをしてみる」など、「これなら続けられそう!」と感じられる目標を決めること。英語初心者の方ならまずは「今日の出来事」をテーマにしたスピーチから始めることをおすすめします。
今日はどんな過ごし方をしたか、何を食べて、誰と会って、どんな天気だったか、楽しかったことやしんどかったことなどについて話すことで、いろいろな単語が身に付いてくる上、使う単語もどれも日常生活レベルの単語だと思うので、日常英会話力もアップできます。
慣れてきたら次は、時事問題について話してみましょう。英検1級レベルになると、二次試験の面接では時事問題をトピックとしたスピーチをすることもあるので、スピーチを日頃から練習しておくと英語での会話力だけでなく、英検対策にもなります。オンラインでたくさん、無料で読める英文記事があるので、それらを読み、自分の考えをまとめてスピーチにするという方法をおすすめします。目標を決めて、その後どんなことを話すか、テーマを決めましょう。
原稿はまとまっているのに、相手に伝わらない?
次に、スピーチのコツについてです。ただ英語の文を読み上げる方が多いですが、スピーチにおいていちばん重要なのは 相手に内容がしっかりと伝わることです。 そうでなければ、ただの自己満足で終わります。
過去に私が、スピーチを利用した英語の講義をしたときの生徒の話をします。彼女のスピーチの原稿はとても簡潔にまとまっていて、読んでいて内容がスッと入ってきましたが、いざスピーチを始めるとまったく内容が入ってきませんでした。このように、どれだけ内容がまとまっていても、 話し方によって相手に伝わらないケースがあります。
相手に聞き取りやすい話し方といえば、スピードや声量も大切ですが、特に気を付けてほしいのは「繋がり」です。英単語をただただ読み上げるのではなく、しっかりと単語同士が繋がってスムーズに聞こえることが大事です。どうすればうまく繋げることができるかというと、スピーチを練習するとき、一つの文を一気に読み上げるのでなく、文節を作って読み上げる練習をすることです。例えば、”I have a lot of thoughts on global warming .”を”I have a lot of / thoughts on / global warming .”というように区切って読み上げる練習をするとスムーズに単語同士が繋がって、相手にも伝わります。
次に、発音です。「発音はそんなに頑張らなくても、ある程度ハッキリ話せば通じるでしょう」という方が多いですが、発音の練習を「なんとなく」で終わらせてしまうと、せっかく練習しても、相手に伝わりません。特に発音が難しい単語や複雑な部分は繰り返し発音を確認して練習してください。
私は母語が英語なので発音に苦労したことはないですが、逆に日本語を学ぶとき、イントネーションにとても苦戦しました。日本語の発音はそこまで難しくなかったですが、どうしても英語の訛りが抜けず、相手に日本語で話していると伝わらなかったことが多々あります。そのため、スピーチに限らず英語でこれからコミュニケーションを取ってみたい方は、発音を「なんとなく」で終わらせないで、自分の声を録音して何度も練習することをおすすめします。
知っている単語が増えれば総合的な英語力も向上する
最後に、スピーチをして英語力をアップさせるコツは 「単語の引き出しを増やす」 ことです。スピーチを考えるとき、最初は簡単なワードを用いて問題ないですが、慣れてきたら違う表現や言い回しがないか、調べて使ってみることです。
例えば、“very”を頻繁に使う方がいます。very sadという表現に対して、 depressed , devastated, hurt, miserableなどたくさん言い回しがあります。それぞれニュアンスも違うので、知っている単語を増やしていくだけでなく、表現力が鍛えられます。スピーチは、スピーキング力を鍛えることがメインですが、話す以前に原稿を考えないといけないですよね。そのため、ライティング力も読解力も向上させることができます。
一見、難しそうに感じられる英語でのスピーチは、やってみると有意義なので、やったことない人にはぜひ挑戦してほしいです。「どんな感じにやっていいかイマイチわからない」という方は、私がTwitterに載せているスピーチ動画や、YouTubeチャンネル「English Speeches」を参考にしてもらうといいかと思います。もう少し難しいスピーチなどに挑戦したい方はYouTubeにある「TEDx Talks」、ポッドキャストだと「Rachel Hollis」で検索してみてください!
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