旅行英会話フレーズの本を携えていざ海外へ行ってみたはいいものの、「○○って言いたいのに英語が出てこない……」と思った経験のある人は多いのではないでしょうか。「自然」「街」「ホテル」「夜」という4 つのシーンで言いたくなるフレーズを集めました。本記事では「街」に関連するお役立ちフレーズをお届けします。ぜひ旅先で使ってみてください。
Scene 2 Town 街
街に出ると、レストランや土産物屋、タクシーや電車などで、さまざまな人と英語を話す機会が多くなります。現地の人とのコミュニケーションも楽しみながら旅を満喫できるよう、街で使えるフレーズを覚えておきましょう。
(写真を見せながら)この写真の場所には、どうやって行けますか?
How can I get to the place in this picture?
How can I get to+場所?は、行き方を尋ねるときの一般的な表現。通りすがりの人など、その土地に詳しいかわからない相手に尋ねる場合は、Do you happen to know how to get to this place?(この場所の行き方をご存じではありませんか?)がおすすめです。happen to doは「ひょっとして~する」という意味。
あれ、この道さっきも通った?
Wait, haven’t we been here before?
Haven’t we been here before?は「私たち、前にもここにいなかったっけ?」が直訳。This street looks familiar.(この道、見覚えがある)と言ってもいいでしょう。This station is like a maze.(ここの駅構内は迷路みたい)、Maybe it’s easier to ask someone.(誰かに聞いた方が早いかも)なども、道を歩く際に使える表現です。
パクチーは抜きでお願いします。
Without cilantro, please.
「パクチー」はcilantroやcoriander。go easy on ~(~を控えめにする)を使って Go easy on the cheese, please.(チーズを少なめにしてください)、on the side(別に)を使ってGive me the dressing on the side.(ドレッシングは別にしてください)、I’m allergic to eggs.(卵アレルギーです)なども覚えておきましょう。
ここのカフェは観光客が少なくて、穴場だね!
This is a nice out-of-the-way cafe with very few tourists!
「穴場の」はout-of-the-wayと表し、「隠れ家的な」ならhiddenとします。「現地の人しか知らないレストラン」はa secret local restaurant やa restaurant only known to the localsなどと言います。
この料理、日本のなめろうの味に似てるね。
This dish tastes similar to Japanese “namerou.”
This dish tastes like Japanese “namerou.”としてもOKです。英訳のない「なめろう」は、chopped fish with miso paste(刻んだ魚をみそで和えたも の)といった説明で通じます。「それはどんな味ですか?」はWhat does it taste like?などと表し、いずれもtasteを動詞「~の味がする」で用いるのが自然です。
この料理ってどのくらい辛いですか?
How spicy is this?
Is this very spicy?(この料理は激辛ですか?)とストレートに尋ねてもいいですね。「この料理」を正確に訳すとthis dishですが、this だけで十分伝わります。辛さを控えめにしてほしいときは、Is it possible to make it less spicy?と聞いてみましょう。
(デザートを食べて)おいしいけど、私にはちょっと甘過ぎかも。
It tastes good, but it’s a bit too sweet for me.
海外では食後にWould you like some dessert?(デザートはいかがですか?)と聞かれることがあります。creme brulee(クリームブリュレ)、apple pie(アップルパイ)、Sacher torte(ザッハトルテ)、kouglof(クグロフ)、tarte Tatin(タルトタタン)など、本場のデザートを食すのも旅の醍醐味ですね。
このステーキ、肉汁がすごい!
This steak is really juicy!
The flavor of the meat fills my mouth.(肉の風味が口の中に広がる)、The crocodile meat tasted surprisingly good.(ワニの肉、意外とおいしかった)なども覚えておきましょう。ステーキを注文すると、店員にWhat would you like to go with your steak?(ステーキの付け合わせはどうされますか?)などと聞かれることもあります。
すごい量!とても2 人では食べきれないね。
What a big portion! This is more than two people can eat.
a portionは「1人前、1人分」の意味で、a servingでもOK。注文の際にHow big is it?(どのくらいの大きさですか?)、Is it big enough for two people to share?(2人で分けてちょうどいい量ですか?)と聞いておきましょう。May I have a doggie bag?(持ち帰り用の袋をもらえますか?)と容器をもらってもいいですね。
ベジタリアン対応のメニューはありますか?
Do you have any vegetarian meals?
「ベジタリアン対応のメニュー」はvegetarian mealsと言います。厳格なベジタリアンでなければ、I can eat eggs/chicken/fish.(卵/鶏肉/魚は食べられます)などと加えれば選択肢が広がります。動物性のものは一切口にしない「完全菜食主義者」はveganと言います。
(街で気になる店を見つけて)あの店は何屋さんかな?
I wonder what they serve.
serveは「~(食事など)を出す」という意味。商品を売る店ならserveをsellにします。街で気になる行列を見掛けたら、What is this line for?(これは何の列ですか?)と尋ねてみてはいかがでしょうか。
レジ袋は有料なんだ、エコバッグ持ってきてよかった~。
They charge for shopping bags. Good thing I’ve brought my own bag.
「レジ袋」はshopping bagやplastic bagと表します。「エコバッグ」はone’s own bagのほかに、reusable bagやeco shopping bagとも言います。「有料のレジ袋はいくらですか?」はHow much is your shopping bag?と聞き、Give me two.(2 枚ください)のように答えます。
現地の人にはどれがいちばん人気ですか?
Which one is the most popular with the locals?
ほかにも、This became very popular by word of mouth.(これは口コミで人気がかなり広がったんですよ)、This always has good online reviews.(これはいつもネットで高評価です)なども覚えておくと便利です。
このお菓子の賞味期限はいつまでですか?
When’s the expiration date of this snack food?
「賞味期限」はexpiration dateのほかに、best-before dateと言ったりもします。「大きいものは会社のばらまき用で、小さいものは自分へのお土産に」は、This big one is for everyone in my office, and this small one is for myself.などと表します。
セントラル駅でストライキがあって、電車が止まっているそうだよ。
They say the trains have stopped running due to the strike at Central Station.
「……だそうだ」と聞いた情報を伝えるときは、they say ...が便利です。トラブルの際は、What should we do?(どうしようか?)と相談したり、Maybe we should get a taxi.(タクシーを拾うのがいいかも)などと提案してみましょう。Did you catch the announcement?(今のアナウンス、聞き取れた?)も覚えておいてください。
このタクシー、遠回りしてない?
Isn’t this driver taking the long way?
「このタクシー」は、運転手を指してthis driverやthis guyなどとすればOKです。long wayの代わりにlong routeやroundabout wayも使えます。降ろしてもらいたいときはHere’s fine.(このあたりで大丈夫です)、Let me off in front of the restaurant.(レストランの前で降ろしてください)などが便利です。
古代遺跡を見ていると、歴史のロマンを感じるね。
I get a real sense of history when I look at ancient ruins.
「ロマン」はromanceですが、恋愛以外にはあまり使わない単語です。よって、「歴史のロマン」をa real sense of historyと表現しました。カンボジアのAngkor Wat(アンコール・ワット)、ペルーのMachu Picchu(マチュピチュ)、イタリアのthe Colosseum(コロッセオ)などは、一度は訪れたい古代遺跡ですね。
この古い街並みは、中世にタイムスリップしたみたい。
This historic townscape makes me feel like I’m going back in time to the Middle Ages.
「中世」はthe Middle Agesです。日本だったらthe Meiji era(明治時代)などと置き換えてもいいですね。This whole town is just like a World Heritage site.(この街全体が世界遺産みたい)も覚えておきましょう。
朝市で地元のフルーツを食べてみない?
Why don’t we try some of the local fruit at the morning market?
「~しない?」というカジュアルな提案は、Why don’t we ~?と表します。Why don’t we check out some fresh fruit and veggies at the farmers’ market?(直売市に新鮮なフルーツや野菜を見に行かない?)などと使えます。
このピアス、3つで10ドルだって!
These pierced earrings are $10 for three pairs!
「ピアス」はpierced earrings ですが、earringsだけでもOK。pierceは動詞で「~に穴を開ける」という意味で、日本の名詞「ピアス」とは意味が異なるので注意。Buy two, get one free.(2つ買うと1つ無料で差し上げます)や、Buy one, get the second one at 50% off.(2つ目は半額)といったセール表示もお見逃しなく。
※ 本記事は『ENGLISH JOURNAL』2020年10月号に掲載した記事を再構成したものです。
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思わず笑っちゃうような英会話フレーズを、気取らず、ぬるく楽しくお届けする連載。講師は藤代あゆみさん。国際唎酒師として日本酒の魅力を広めたり、日本の漫画の海外への翻訳出版に携わったり。シンガポールでの勤務経験もある国際派の藤代さんと学びましょう!
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