「歩きスマホは危ないよ」を英語で言うと?【キムタツ式クイックレスポンス:街の中編】

どんなに英語を学習しても意外と言えないのが「身の回り」の出来事。キムタツ先生印の「クイックレスポンス」トレーニング(日→英を高速変換)で「言いたいことを英語で言える」ようになりましょう!

第4回 街の中編

今回のテーマは街中の出来事に関する表現です。下の指示に従って、Let’s get started!

【「クイックレスポンス」トレーニングの手順】

  1. それぞれの表現を確認します。わからない単語や文法があれば、印を付けておきましょう。
  2. 音声を聞き、表現の意味や発音を確認します。その後、自分で英文を読み上げ、自信のない箇所は音声を聞き直して再確認しましょう。
  3. 音声の英語に合わせて10回ほどシャドーイングしましょう。ネイティブスピーカーと同じように発音することが目標です。
  4. 何度も声に出して読み上げ、英語と日本語をセットにして、しっかりと表現を覚えます。
  5. 日本語だけを見て、即座に英語の表現が言えるようになるまで頭にたたき込みます。何度も何度も反復して練習しましょう。
  6. 音声を流し、日本語が聞こえたら、英語の音声が聞こえてくる前に、自分で英語表現を口に出してみましょう。

これができるまで、挫折禁止!

Japanese

  1. 歩きスマホは危ないよ。
  2. 銀行口座を解約しに来ました。
  3. 自転車置き場が狭過ぎる。
  4. お巡りさんが違法駐車を取り締まっているのを見たよ。
  5. ごみごみしているところって嫌だよね。
  6. お酒を飲んで自転車に乗るのは違法だよ。
  7. この洋服屋、来週閉店するって。
  8. 次のバス停まで歩かない?
  9. 送迎バスは駅の北口から出ます。
  10. コンビニ前でたむろしている奴らが嫌だ。

English

  1. It’s dangerous to use a smartphone while walking.
  2. I’m here to close my bank account.
  3. The bike parking space is too small.
  4. I saw officers cracking down on illegal parking.
  5. I don’t want to go anywhere crowded.
  6. It’s illegal to ride a bike when you are drunk.
  7. This clothing store is going to close its doors next week.
  8. How about walking to the next bus stop?
  9. The shuttle bus departs at the north exit of the station.
  10. Guys hanging out in front of convenience stores are annoying.

「自分に必要な英語」を話せるようになろう

流暢に英語を話す日本人を見ると、どんな場面、テーマでも上手に話せるんだろうと思ってしまいがちです。例えば、ビジネスの席で英語を使ってプレゼンをしている人は、きっとその後のパーティーなんかでも楽しそうに英語で談笑しているんだろうな、と思っていませんか?

でも、そうとは限らないのです。もちろんそういう人もいるでしょう。しかし、日本にいながら苦労に苦労を重ねて英語を身に付けた人もきっと多いはずで、自分の専門分野のことしか話せない、ということもよくあります。自分に必要な分野の単語や表現に加えて、ほかのシーンで使うたくさんのボキャブラリーを一度に頭に詰め込むのは、とても大変なことなのですから。

僕たち英語の教員も、よく「英語が話せていいですね」と言われるのですが、とんでもない話です。大学入試で問われるような言語や比較文化などについては話せるのですが、意外と身の回りのことを英語で表現できない人が少なくありません。先生向けのセミナーで、「ペットボトルを英語で言うと?」と聞くと静寂が訪れるのがその証拠です(ちなみに、plastic bottle と言います)。

でもね、それを批判することにはまったく意味がありません。 まず大事なのは、自分にとって必要な英語が話せること なのですから。必要な英語が話せるようになった後、次はこういうことも話せるようになりたい、と新たな分野の英語表現に向かえばいいのです。

今月ご紹介したのは、街の中で使える表現です。日常的な会話が「必要」な人にはもってこいの英語ばかりですね。僕は普段から常に、「これは英語で何と言うんだろう」と考えています

例えば、車を運転しているとき、後ろから救急車が近づいてくることがありますよね。「あ、脇に寄らないと」と日本語で思ったら、救急車が通り過ぎた後に、I have to make way for the ambulance. と英語に直して言ってみます。その場で言えなければ、帰宅してからどう言ったらいいかを調べ、5 月号で紹介した「Myユメタン」に書き付けていくのです。

そして、「今日もまた1 つ新しい表現を覚えたぞ」とか、「ちゃんと英語の勉強をしている自分はエライ」などと自分を褒めながら勉強のモチベーションを上げ続けるわけです。

まずは、街の中にいるときに「これは英語で何と言うんだろう」を増やしてみるといいでしょう。話せることが増えてくれば、英語が上がるだけでなく、やる気もどんどん高まっていくでしょう。

これもついでに覚えてしまおう!

  1. strol(l ぶらぶらする、散策する)
  2. car-free zone(歩行者天国)
  3. temporary closure(臨時休業)
  4. get lost(道に迷う)
  5. drive over a curbstone(縁石に乗り上げる)
  6. restaurant under the elevated railway(ガード下の飲食店)
  7. beat the red light(信号無視をする)
  8. be caught in a shower(にわか雨に降られる)
  9. An accident caused the traffic jam.(事故により渋滞が発生した)
  10. I bumped into my ex-girlfriend at the station. (駅で昔の彼女にばったり会った)
木村達哉(きむらたつや)
木村達哉(きむらたつや)

1964 年生まれ。関西学院大学文学部英文科卒業。1998 年から灘中学校・高等学校英語科教諭。著書に「夢をかなえる英単語 新ユメタン」シリーズ、「灘高キムタツの東大英語」シリーズ(いずれもアルク 刊)など。ウェブサイト https://www.kimu-tatsu.com/ も人気

  • Narration:Greg Dale、戸田ダリオ
  • 本記事は『ENGLISH JOURNAL』2018年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

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