吉本興業と立命館アジア太平洋大学共催の「APU M1グランプリ」インターナショナル漫才(日英両言語を使用)での優勝を きっかけ に、バイリンガルMCとしてさまざまなイベントで活躍中のHalupachi(はるぱち)こと上小澤明花さん。連載「笑わせる英語」の第1回は、今日から試せる、誰にでもできる、人を笑顔にする英語をお届けします。
バイリンガルMCが投下するスマイル爆弾
Hello everyone!
時にはPOP(ポップ)に、時には UNIQUE (ユニーク)に観客席の皆さんをマイク1本で引き付け、非日常空間へとご案内する バイリンガルMC のHalupachi (はるぱち) です。
どんなエンターテイメントにもさらなる磨きをかけてしまう 英語という言語が持つパワー に魅了されたのは大学一年生の頃でした。
国境をも飛び越えるエンターテイナーを目指そう、と一大決心をし、勢いで大学を中退。持ち前の明るさと、独学で身に付けた 人を楽しませる英語力を活かしプロのMCデビュー を果たしました。
今では国内の英語学習者たちが集うコンテストの司会から、海外の登壇者を招いたビジネスプレゼンテーションの場、国境を超えた国際交流パーティなど、ジャンルを問わずさまざまなイベントでマイクを握らせていただいています。
今回から7回にわたって、 人を笑顔にする英語!今日から試せる秘密のTips を、私のこれまでのMCとしての体験談も交えながらご紹介していきたいと思います。
- 流暢に話せなくても外国の方と楽しくお喋りできる!
- 英語で笑いをとるにはコツがある?
- 意外と多い!日本で使える楽しませ英語
覚えて使ってもらうような英語フレーズなどは、恐らく検索すればでてくるものもたくさんあるので、それ以上に私はここで、英語で人を楽しませる テクニック として皆さんにいろいろなことをお伝えしていければ幸いです。
日本人の両親から生まれ 、 日本で育ち 、 海外留学経験もない 私がなぜ、「バイリンガルMC」や「日英両言語を駆使するエンターテイナー」と呼ばれるに至ったのか・・・。皆さんの英語学習の参考になるとうれしいです。
誰もが誰かの、今日の笑顔の理由になれる
Everybody can be the reason somebody smiles today.私はどんな人にも、誰かを笑顔にする力があると信じています。そして英語を単なるコミュニケーションツールとしてではなく 万国共通の「笑顔」を生みだすことができるアイテム として、いつもそばに置いています。誰もが誰かの、今日の笑顔の理由になれる。
信じられないかもしれませんが、実際にイベント中に たったの1単語が 、 会場の空気をガラッと変えてしまう ことは少なくありません。 たったの1フレーズが、聴衆の行動すら変えてしまう ことも、ザラにあるのです。
パフォーマンスが終わって、盛り上がりが欲しい場面や、プレゼンテーションが終わって、質問を引き出したい場面を想像してみてください。もしもあなたがMCで、 会場をワッと沸かせたい なら、 会場を考える人で溢れさせたい なら、どのようにするでしょう。
そう、 聴衆や、聞き手のリアクションに変化を起こしたいのであれば、 その場をリードしている人たちがリアクションに変化を起こす必要があります 。
実は、これはMCやファシリテーターという立場に限った話ではありません。誰かの言ったことや、したことに対して、どんな空気をつくりたいのか。二者間の会話さえも、たったの1単語、1フレーズで、その場の雰囲気に大きな違いを生んでしまいます。
簡単な例えを出してみましょう。
人から褒められたとき、日本人の得意技「ケンソン(謙遜)」が頻繁に発動されます。英語では、Really?(ええ、本当に?)で終わってしまう人や、 No … I don’t think so .(いやぁ、そんなことないよ)などと言ってしまう人が意外にも多かったりします。これ、とってもMOTTAINAI(もったいない)ですね!
もしもあなたが少しでも、 より楽しい会話 を心掛けるとするなら。褒めてもらったときに必要なのは果たして、自分の能力や出来について自分がどう思っているかを伝えることなのでしょうか?
The answer is … “ No ”!少なくともここでは、違います。まずは温かい言葉を掛けてくれた相手に対して、笑顔で
Thanks!または
Thank you !と お礼を伝えたり 、
I’m happy to hear that.と、褒めてもらえたことに対して 素直なリアクション をしたりすることでグッと会話がGOODな雰囲気に変わります。そう言ってもらえてうれしいです。
ただし 、お礼を伝えることがどんな場面でも雰囲気をよくするというわけではありません。誰かの魅力的なパフォーマンスを終えた後の第一声としてMCが
Thank you , Mr.〇〇.と区切りを付けてしまうのと、〇〇さん、ありがとうございました。
Wooooow, it was really amazing!と マイクを通してリアクションをする のとでは、後者の方が確実に 聴衆を巻き込んで盛り上げる ことができてしまいます。いやーーー、めっちゃすごかったですね!
このように盛り上がりの欲しい場面では、 第一に大衆の「共感」を誘い、緊張をほぐすことで、リアクションを表面に出しやすくする といったことが可能になります。
つまり、会場がワッと湧き上がる瞬間というのは必ずしも自然現象ではなく、意識次第でリードすることもできてしまうんです。特に、周りの目を気にしたり集団に流されやすい日本人には効果抜群ですね!笑
このように、場面に応じて 雰囲気がよくなる返し を使い分けていけるようになると、流暢な英語なんて話せなくても、英語を使うことが楽しくて仕方がない、そう思える日も目の前です。
上記はほんの一部の例ですが、これからここでの連載が、皆さんの英語を使ったコミュニケーションがこれまで以上に笑顔の種をまき、この世界により一層たくさんのHappyな瞬間を咲かせる きっかけ になればうれしいです。
私はMCが本業なので、常にステージの上でマイクを握っている感覚でこの記事も書いていきます。
あたかもイベント会場にいるかのような表現が頻出しますが、ステージを前に観客席に座りつつ、時には自分がマイクを握っているかのような気持ちで、読んでいただければと思います。
国境に隔たれ、出会うことも世界を広げあうこともなかった人間同士が
- 繋がり合うチャンス
- 受け入れ、認め合うチャンス
- お互いの目に映る世界をより輝かせるチャンス
今回は自己紹介を兼ねて私と英語との関わりを簡単に紹介させていただきました。
次回、英語を使った「笑い」について。笑いのツボが違う外国人を笑わせるのはかなり至難の業だと言われます。
しかし、日常に潜む笑いのタネや法則さえ見つけてしまえば、たとえ言語を違えたとしても、誰かを笑顔にするために私たちに立ちはだかる壁というのはそう高いものではありません。
あなたは日常の中で、どんなときに笑いますか?
笑っているとき、どんな気持ちになっていますか?
少しだけ、想像してみてください。英語で笑いをとれる秘密のTipsは、その想像の中に隠れているかもしれません。それでは、また次回お会いしましょう。
Thank you for reading!
文:上小澤明花(かみこざわはるか)
立命館アジア太平洋大学(APU)で国籍や宗教の他にも多様性溢れる環境に身を置いたことを きっかけ に、自身の生まれ育った環境にとらわれない自由なアイデンティティを確立。学生時代から幅広くMCのオファーを受け続け、2018年夏よりフリーMCとして本格始動(後に大学は中退)。「人々の<無関心>をエンターテイメントの力で<わくわく>に変える」ことをテーマに、若い世代へ向けたイベントプロデュースも自ら手掛けながら、MCや講演家として活動中。専属MCに、同時通訳者の横山カズ氏がメインジャッジを務める OPETS杯争奪全国英語スピーチ暗唱大会 がある。
・Twitter: @halupachi8
・Instagram: halupachi8
・Facebook: Halu Kamikozawa
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