「ドキドキする」をネイティブっぽく英語で言うと?【デイビッド・セイン】

デイビッド・セインの「サラッと言いたいネイティブの英語」

英語を話すとき、「いつも同じ表現ばかり使っているなぁ」と感じることはありませんか?連載「サラッと言いたいネイティブの英語」は、学校では習わないけれど、英語ネイティブはよく使う、自分もちょっと言ってみたいと思えるスマートな英語表現を紹介します。

「ちょうちょ」が登場する英語表現

1月も終わると、少しずつだけど春の気配を感じますね。春には新学期が始まったり、仕事の新年度など改まった場面が増えてきます。新たな節目において「あがってしまった」という経験、どなたにもあるのではないでしょうか?

そんなとき、自分の素直な気持ちを伝えるのに便利な表現を紹介させていただきます。

butterflies in one’s stomach

butterflies in one’s stomachは「ちょうちょがおなかの中にいる」という意味ですが、どんな感覚だか想像がつきますか?ひらひら飛んでいるちょうちょがあなたのおなかの中にいたら・・・なんだかソワソワ落ち着かない感じがしますよね。

これは、何か大切なことを控えて、緊張や不安などからくる、ドキドキする「落ち着かない気持ち」を表す表現なんです。使い方を実際に見てみましょう。

A: Tomorrow is finally your piano recital.
明日、いよいよピアノの発表会の本番ね。

B: Yeah, I have butterflies in my stomach.
うん、緊張するわ〜。

A: You practiced so much! You can do it.
たくさん練習したじゃない。自信を持って!

このように使います。発表会や会社のプレゼン、面接などなど、その人にとっての「ここぞ!」という場面を前に、あがってしまってる状態、ソワソワと落ち着かない気持ちを表します。

また改まった場面ではなく、個人的な大舞台、例えば、誰か好きな人と一緒にいてあがってしまったり、モジモジしてしまったり、などでも使うことができます。

その場合は、give one butterflies in (one's stomach) のかたちで、「〜にはドギマギさせられる」「〜にハラハラさせられる」のような使い方もします。

A: You really like Alice, huh?
あなたはアリスに夢中なのね。
B: She always gives me butterflies.
彼女にはドギマギさせられるよ。

あるいは、ちょっと緊張してしまうような場面で

I have butterflies in my stomach, but I’m looking forward to it.
緊張していますが、楽しみです。

このように素直に言ってしまうと、肩の力が抜けて緊張がやわらぎますし、言われた相手も親近感を持ってくれるでしょう。ぜひ使ってみてください。

もう1つ緊張を表す表現として、have/get stage fright というフレーズがあります。stage(舞台)からもわかるように、舞台の世界からきた表現です。

frightは強い恐怖を表すので、「ステージ恐怖症」つまり「人前に出ることへのあがり症」であることを表します。

I get stage fright when I go to karaoke.
私はカラオケに行くとあがってしまう。

このように使います。併せて覚えておきましょう。

「ちょうちょがおなかにいる」と表現する感覚は、日本人の皆さんにとってはちょっと面白いものではないでしょうか。ほかにも動物を使ったよく使うフレーズをいくつか紹介しておきます。

「牛」が登場する英語表現

国を問わず、共通したイメージをもつ動物といえば、cow「牛」です。わざとゆっくり歩くことを表す「牛歩」からもわかるように、のんびりなイメージは英語圏でも同じです。till the cows come homeは直訳で「牛が帰宅するまで」ですが、お察しのとおり「いつまでも」という意味になります。

A: Should we wait for Billy to order?
ビリーがきてから注文する?

B: I don’t think so. We’ll be here till the cows come home.
いや、やめておこう。一生待ち続けることになるよ。

牛がゆっくり家に帰ってゆく様子を思い浮かべると覚えやすいですね。もう1つ皆さんにもなじみのある物語から出た表現を紹介します。

「オオカミ」が登場する英語表現

うそつきの人を「オオカミ少年」と言いますよね。これは羊の番に飽きた少年が「オオカミが来た」とうそをつき続け、本当にオオカミが来たときに誰も信じてくれなかったというお話です。なので、cry wolf(オオカミだと叫ぶ)で「うそをつく」という意味になります。

大抵、

Stop crying wolf.
うそはやめなさい。

や、

I’m not crying wolf this time.
今回はでっちあげじゃないのよ。

このように否定形で使うことが多いです。

ちょっとした会話の中で、動物などが登場するフレーズを使うことで、より気持ちが伝わったり、その場が和んだりということがあります。

いつも同じ表現を使うのではなく、たまに少しひねったフレーズにしてみると、自分自身も会話が楽しくなるはずです。面白そうな表現を自分でも探して、どんどん使ってみてください。

「サラッと言いたいネイティブの英語」

東京・根津エリアを散策するデイビッド・セインさん

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より自然な英語らしい表現を選び、ネイティブの語彙感覚を身に付けてみませんか!?例えば、「許す」という日本語に対して、英語のallowpermit・forgiveの使い分けについてなど、意味は似ていても、ニュアンスや用法が異なる表現の使い分けを、クイズ形式で分かりやすく解説します。状況にぴったり合う英語表現を学んで、相手に誤解を与えずに自分の思いを伝えられるようになりましょう。

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  • 作者: デイビッド・セイン
  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2019/06/10
  • メディア: Kindle版

オススメの本

日本人が間違えやすい英語の動詞、助動詞、形容詞、副詞の類義語を48ペア取りあげて、その違いを比較しつつ、単語ごとのニュアンスと使い分けをデイビッド・セインさんが指南する一冊です。ドリル形式の練習問題を解きながら、ネイティブの表現感覚が体得できます。

間違えやすい英文法使い分けドリル

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  • 著者: デイビッド・セイン
  • 出版社: ディーエイチシー
  • 発売日: 2019/03/14
  • メディア: 単行本

David Thanye

David Thayne(デイビッド・セイン)

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での30年にわたる英語指導の実績をいかし、英語学習書、教材、ウェブコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行、多くがベストセラーとなっている。NHKレギュラー出演の他、日経・朝日・毎日新聞などに連載。企業・学校などでビジネス英語、TOEIC、日本文化を英語で紹介する講演会や行政向けのセミナーも開催。近年は自然英語キャンプを主催し、オンライン英語教育システムも開発中。AtoZ Englishwww.atozenglish.jp)主宰。

写真:山本高裕