3分あれば、学べることがたくさんあります!TOEIC 対策特化型スクール「トイグル」の講師であり、代表の田邉竜彦(たなべ たつひこ)さんに、3分で英語の上達法を教えていただく連載。6回目の今回は、英語のスペリングを簡単に覚えられる方法を教えていただきます。
こんにちは。トイグルの田邉です。
英語の勉強中に苦労するのがスペリング(つづり)です。あなたは次のような悩みを抱えていませんか?
- 英語のスペリングをよく間違える
- 英語のスペリングが覚えられない
そこでこの記事では、英語のスペリングを上達させる3つの方法を紹介します。ぜひとも試してみてください。
1. スペリングはまとまりに分けて覚える
私たちがスペリングを間違えるのは、たいてい文字数の多い語です。
例を見てみましょう。あなたは次の語を正確に書けるでしょうか?
identification (身分証明書)
難しいのが t、 i、f、i の箇所です。うっかりしていると、idenfitication(tifi が fiti になっている)や identication(fi が抜け落ちている)と間違えそうですね。
文字数の多い語を正確に書くコツは、音節(1音で発音される語のまとまり)に区切って考えることです。先ほどの identification であれば、次の6つに分解できます。
まとまり6つ | identification (身分証明書) | i / den / ti / fi / ca / tion |
---|
まとまりは辞書を引けば確かめられます。新しい単語を見たときは、まとまりに区切って覚えるようにしましょう。以下、まとまりが3つ以上の単語の例を紹介します。
まとまり3つ | appointment (約束) | ap / point / ment |
---|---|---|
まとまり4つ | presentation (プレゼンテーション) | pre / sen / ta / tion |
まとまり5つ | representative (代表者) | re / pre / sent / a / tive |
まとまり6つ | interdepartmental (部署間の) | in / ter / de / part / men / tal |
2. 書かれるのに読まれない文字に注意
英語のスペリングにあるのに、読まれない文字があります。
例を見てみましょう。あなたは次の語をどのように発音するでしょうか?
例 honest (正直な)
カタカナで表記すれば「オネスト」が正解です。決して「ホネスト」とは読まれません。
読まれない文字を含む語は、スペリングを間違いがちです。頭の中で「オネストは『正直な』の意味だったはずだけど、どうやって書くんだっけ・・・?」となってしまいそうですね。
次に、注意すべき単語をいくつか紹介します。知っておくだけでスペリングミスが減りますよ。
listen(聞く) |
t が読まれない |
「リステン」ではなく 「リッスン」のように読みます |
---|---|---|
autumn (秋) | n が読まれない |
「オータムン」ではなく 「オータム」のように読みます |
debt (借金) | b が読まれない |
「デブト」ではなく 「デット」のように読みます |
island (島) | s が読まれない |
「イズランド」ではなく 「アイランド」のように読みます |
receipt(領収書) | p が読まれない |
「レシプト」ではなく 「レシィト」のように読みます |
3. 複雑な単語は語源から理解する
英語はラテン語、ギリシャ語、その他多くの言語の影響を受け、今日の形になりました。つづりが複雑な語は、こうした外来語に由来している場合があります。
例えば、GRAPH はギリシャ語で「書くこと」を意味します。英語の autograph(サイン)、telegraph(電報)、paragraph(段落)などは、いずれも何かを書くという意味で共通していますね。
語源を知れば、単語はただの文字の固まりから、意味を持った集合体へと変化します。スペリングに対しても当然敏感になれるので、間違いの余地は減るでしょう。
以下、語源の例をいくつか紹介します。
スペリング | 語源 | 単語の例 |
---|---|---|
BIO | ギリシャ語で「生命」 |
biography (伝記) |
GEO | ギリシャ語で「地球」 |
geography (地理学) |
MANU | ラテン語で「手」 |
manual (説明書) |
MULTI | ラテン語で「たくさん」 |
multinational (多国籍の) |
SOC | ラテン語で「友人」 |
social (社会の) |
まとめ
この記事では、英語のスペリングを覚える3つのポイントを紹介しました。内容をまとめると次のようになります。
1. スペリングはまとまりに分けて覚える
2. 書かれるのに読まれない文字に注意
3. 複雑な単語は語源から理解する
スペリングミスが減ると、英語が上達したと実感できます。ぜひとも参考にしてみてください。
この記事の詳細はトイグルのウェブサイトでご覧いただけます。
次回もお楽しみに!
田邉竜彦(たなべ たつひこ)
英語教師。月間40万人に読まれる英語学習メディア「トイグル」を運営。TOEIC 対策特化型スクール「トイグル」代表。マンツーマン講座とセミナーで社会人を中心に200名以上の英語学習をサポート。英ストラスクライド大学大学院経営学修士(MBA)、英ウォリック大学大学院英語教授法修士。
トイグル: https://toiguru.jp/
編集:増尾美恵子