ヒロ前田が斬る!どの教材を使うべきでしょうか?

TOEIC(R) L&R対策のカリスマ指導者・ヒロ前田さんが、学習者の「TOEICテストあるある」疑問や質問、悩みなどの相談にスッキリ、バッサリ答える連載「TOEICお悩み相談室」。前田さんは今回、どんな「スッキリ」を提供してくれるのでしょう。それとも「バッサリ」?

今回のご相談

最近、うちの会社の人事制度が変わり、TOEICの730点が必須になりました。一体、どの教材を使うべきでしょうか。

――会社員(30代)/TOEICスコア 不明

 

ヒロ前田の回答:

知りません。

バッサリ辛口の解決策

まず、自分が何を学ぶべきかを知る

前提 として知っておくべきことが2つあります。

1つ目は、教材とは「自分が何を学ぶべきか知っている人が使うもの」ということです。730点を取る必要があるようですが、現在の自分のスコアを知らないならば、とにかく受験してください。 教材がなくても受験できます

受験すれば現在のスコアと弱点が見つかり、730点を取るために 強化する べきセクションやパート、スキルが判明します。教材のことを考える前に、 とにかくTOEICの姿を知る ことから始めましょう。

学習体験を積むことが大事

2つ目の大 前提 は「どの教材を使うべきか人に質問しているようでは、良い結果は出ない」ということです。

良い結果が出る 原因 は教材そのものではなく、 効果的で継続的な学習 です。どんな教材を使おうが、使い方が悪ければそれなりの結果になりますし、使い方が良ければ良い結果が出るものです。

「どの教材を使うべきか」ではなく「教材は持っている。このように使っている。どのように使えば、より効果的か」と質問できるようになってください。

つまり、まずは 学習体験を積むことが大切 なのです。

この記事を読み終えたら、近所の書店でTOEIC関連本を適当に1冊買って取り組んでください。やり始めれば、その本や学習法があなたに合うか合わないか肌で感じることができます。

合えば続ける。合わなければ変える

そうやって自分に合う「マイベスト」を見つける人が良い結果を出します。人に頼っているうちは、ろくな結果にならないと心得てください。

では、ここで読むのをストップして結構です。さっさと本屋さんに行ってください。

スッキリ優しい解決策

模試から始めましょう。

TOEICは、比較的簡単に 傾向分析 して、対策を立てやすいテストです。 730点なら短期間の学習で達成可能 です。ところが、試験問題を持って帰ることができないため、 傾向分析 するのは簡単ではありません。

そこで、模試を使うことをお勧めします。

模試は「公式系」と「非公式系」に分類でき、前者の代表的な本は「公式問題集」と呼ばれるものです。これはTOEICの問題を作っているアメリカのETSという団体によって作られた模試を収録しているため、クオリティは完璧と言えます。 ただし 、「公式」であるがために「対策法」までは教えてくれません。

取り組んだ教材を「マスター」する

そこで、「非公式系」模試の出番です。非公式系の模試の利点は、設問ごとの解説や学習法、特典音声などが充実していることです。730点をこれから目指すのであれば、そのようなサポートは必ず役立ちます。

コストは多少かかりますが 「公式系」と「非公式系」を1冊ずつ使ってみる のはいかがでしょうか。

模試に取り組めば、明らかな苦手分野が見つかるかもしれません。見つかったら、パート別の問題集を使うと効果的です。例えば、文法に弱いならば、文法に特化した教材を使って集中的に弱点克服を図ることをお勧めします。

模試であれパート別の問題集であれ、「 この本については誰よりも詳しい」と思えるまでマスター することが良い結果につながります。

そのためには、1回だけ読んでも足りません。通常、人は初めて読んだ内容をいきなり習得することは無理です。 従って2回、3回と繰り返す ことが大切です。

模試から始めることを提案しましたが、中には2時間の模試に 取り組む こと自体が大変だと思う人もいるでしょう。その場合、「リスニングだけ」や「パート7だけ」のように細切れにした 取り組み でも構いません。

あなたの体が「勉強モード」になれば、そのうち2時間の模試に 取り組む 準備が整います。 焦らず少しずつ勉強していってください

11月18日(土)セミナー開催(T’z英語ラウンジより)

T’z英語ラウンジでは11月18日(土)に、TOEICのスコアアップ実績が豊富な野村知也さんのセミナーを開催します。

野村さんは人気のTOEIC対策本「精選模試」シリーズの筆者のおひとりで、この日は多くの学習者が悩みを抱える リーディングセクション対策に特化した演習と講義 を行います。

セミナーの詳細はT’z公式Webサイトの下記のページでご確認ください。多くの方のご参加をお待ちしています。

TOEICリーディング撃破 精選模試&セミナー

https://tz-eigolounge.jp/news/event20171118/

近日開催予定のそのほかのイベントについては「 イベント情報 」をご覧ください。

おすすめの教材
【新形式問題対応/CD-ROM付】 TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問
  • 作者: ヒロ前田,テッド寺倉,ロス・タロック
  • 出版社/メーカー: アルク
  • 発売日: 2017/07/21
  • メディア: 単行本
公式TOEIC Listening & Reading 問題集2
  • 作者: Educational Testing Service
  • 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
  • 発売日: 2017/02/17
  • メディア: 大型本

ヒロ前田(ひろ まえだ)

TOEIC受験力UPトレーナー。神戸大学経営学部卒。大人のための勉強スペース「T’z英語ラウンジ」経営。2003年5月に講師として全国の企業・大学で指導を開始。2005年にはTOEICを教える指導者を養成する講座をスタートし、トレーナーを務めている。2008年グランドストリーム株式会社を設立。TOEICの受験回数は100回を超え、47都道府県で公開テストを受験する「全国制覇」を2017年5月に達成。 取得 スコアは15点から990点まで幅広い。著書に『TOEICRテスト 究極の模試600問』(アルク)、『TOEICRテスト900点。それでも英語が話せない人、話せる人』(KADOKAWA)、共著に『TOEICRテスト 新形式問題やり込みドリル』(アルク)等がある。
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