英語が流暢じゃなくてもいい!グローバル会議で光るオトコマエになろう!

外資系トップコンサルタントであるエリック松永さんに、ご自身の体験から「オトコマエ」になるための英語の極意を教えていただきます。第1回は、英語が流ちょうではなくても輝ける、みるみるオトコマエに変身していく方法についてです。

オトコマエとは?

皆さん、初めまして。「エリック松永のオトコマエ英語場」師範のエリックです。ここでは、オトコマエをテーマに英語道場を開きます。さて、いきなりですが、あなたにとってオトコマエとは何でしょう?

「男前」は辞書には、「容姿のいい男性」や「男らしい態度」と出ています。英語だと good looking とか handsome 、大人っぽく言うと hottiestud 。ちょっとセクシーな感じですね。しかし、ここは「エリック松永のオトコマエ英語道場」。師範である私、エリックの独断と偏見でオトコマエを定義します。

師範である私は、音楽家としてキャリアをスタートしました。そして世界で活躍するアーティストに出会うことができました。その後、紆余(うよ)曲折あり、経営コンサルタントになって外資系コンサルティング会社でキャリアを重ねました。そこではグローバルで活躍する素晴らしい経営者やリーダーに出会いました。

実体験として、日本で言うグローバルに活躍する人物像と、実際に活躍している方々との違いに驚きました。そう、実際に出会った彼ら/彼女らこそ僕の憧れであり目標、COOL=オトコマエだったのです。この道場では、そのオトコマエたちに少しでも近づくための方法をさまざまな角度から伝授していきます。

英語がうまいとオトコマエか?

「英語がうまい=流ちょうだとかっこいい」「帰国子女は英語勉強しなくてもしゃべれていいな」「海外経験の長い人は英語ができていいな」と思ったことは誰にでもありますよね。でもグローバルで活躍するオトコマエは、必ずしも英語が流ちょうなわけではありません。 実際にはネイティブ・スピーカーのような方は 少ない ように感じます。

ネイティブとは、英語を母語として話す人や幼少期から英語を話す環境にいた人を指します。でも誤解しないでくださいね。英語なんか必要ないと言っているのではありません。オトコマエの英語は、ネイティブのレベルである必要はないという意味です。 海外経験がなくても留学経験がなくてもオトコマエになれる のです。

グローバルリーダーの英語

僕の働いていた外資系コンサルティング会社は従業員数は世界で数十万人という大きな会社でした。若いころはグローバル会議(国籍雑多なリーダーシップの会議)といっても、たくさんの日本人がいましたし、相手も日本人に気を使った英語を話してくれていました。しかし、ここ最近は世界中のビジネスで英語が普通に使われています。日本のリーダーとしてグローバルな会議に出ると、まずとんでもないスピードの英語、入る隙のない発言の銃撃戦に圧倒されます。しかも、日本のチームのために戦って成果を得なければならないプレッシャーに生きた心地がしません。仮に英語がネイティブレベルであっても乗り越えられるような内容でもなく、にっちもさっちもいかない状況に陥ってしまうものです。

オトコマエはまず話す

では、そんな状況で勝ち残るために、オトコマエ英語には何が必要でしょうか?

まず 言語に関係なく自分の 主張 を的確に伝えること ができなければなりません。日本には阿吽(あうん)の呼吸という独特のカルチャーがあり、きちんとした説明よりも「空気を読む」ことが求められ、「沈黙は金」とも言われますが、さまざまな国籍の人が集まった異文化の群れに阿吽(あうん)の呼吸は通用しません。

まず、言いたいことを議論の銃撃戦に差し込まなければなりません。

Well . . .

えーと・・・
You know, . . .

ほら、あの・・・

なんでもいいのです。議論の隙間というより話している人の話が終わりそうなところを見計らって、かぶり気味で大きな声で割り込めれば、皆の注目を得られます。そこで初めてメッセージを発する機会が得られます。

オトコマエはここで恥ずかしがってはいけません。発言は後になればなるほどしにくくなります。とにかく なるべく早くメッセージを発する機会を獲得しましょう 。注目さえされれば、そこからはオトコマエのステージです。一息ついて言いたいことを的確に発言しましょう。

オトコマエはメッセージで人を魅了する

それではメッセージを伝える方法です。起承転結や手紙の時候のあいさつの文化の 影響 か、 日本人は 先に 説明 、後で言いたいこと(結論)を話すので、どこが言いたいことなのかが非常に分かりにくい

どうすればいいのか。簡単です。 言いたいこと(結論)を最初に持ってくる のです。そして、その後に説明を持ってくる。では説明はどうすればオトコマエになるのか。秘訣をお教えしましょう。

言いたいこと(結論)を証明する流れを、 事前に 組み立てておくのです。その流れとは、

  1. 言いたいこと(結論)を実現するための課題を 明確にする
  2. その課題を解決する方法を示す。
  3. 解決までの具体的 施策 、つまり、いつまでに、何をすべきか、誰が 推進 すべきかの中長期的なスケジュールや、成果を定量的に評価できるような 指標提示する
  4. 最後に、今まで話したことは、(オトコマエの)自分でなければできないとアピールする。

オトコマエは休み時間も休まない

グローバル会議では、交流の機会が必ずたくさんあります。会場に着いたときにコーヒーを飲んでいるときや、休憩でのコーヒータイム、ランチ、ディナーもぼーっとしていてはダメです。 とりあえず 、近くにいる人に声を掛けまくりましょう。アジア人は目立つので相手も興味を持ってくれる場合は多いし、結構フレンドリーに話してくれます。そこで突っ込んだ話ができることもありますし、誰かを紹介してもらえることもあります。また、知り合いが多い方が、会議がは始まってからも話しやすいですし、話を振ったり、振ってもらったりするチャンスも増えます。

とにかく、黙っていることを恐怖に感じるくらいになるまで、常に誰かに話し掛けてみましょう。きっと、 みるみるオトコマエに変身していくのが肌で感じられる と思います。

まず、 今の英語力で今回のオトコマエ英語を試して ください。休み時間での話し掛け、発言の差し込みで 必要なのは「一言発する勇気」だけ です。そして、言いたいことのメッセージは 事前に きちんと準備し、それぞれに論理性があるのかを何度も、何度も確認してください。イイオトコへの第一歩を、万全の準備と勇気を持って歩み始めましょう!!!

Peace out,

エリック

エリック松永さんの本
外資系トップコンサルタントが教える英文履歴書完全マニュアル

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文:松永 エリック・匡史
アバナード株式会社 デジタル最高顧問。バークリー音学院出身のプロギタリストという異色の経歴を持つアーティストであり、放送から音楽、映画、ゲームから広告まで、幅広くメディア業界の未来をリードするデジタルメディア戦略コンサルティングのパイオニア。アクセンチュア、野村総合研究所、IBM、デロイトトーマツコンサルティング メディアセクターAPAC統括パートナー(執行役員)、PwCコンサルティング デジタルサービス日本統括パートナーを経て、ONE+NATION Digital & MediaのCEOとしてデジタル時代のイノベータとして活動。2019年より青山学院大学 地球社会共生学部 教授。青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。

編集:増尾美恵子

 

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