連載「英語パートナーシップ学習」では、英語学習コーチ・メンタルコーチの船橋由紀子さんが、NLP(神経言語プログラミング)やアドラー心理学も生かして、「英語学習を楽しく頑張れる」方法を一緒に見つけていきます。第3回は、「タイプ別英語学習法」です。
目次
「英語パートナーシップ学習」とは?
こんにちは!英語学習コーチの船橋由紀子です。
学習者の皆さんが「自分と、周りと、そして英語と、上手にパートナーシップを結びながら、楽しく英語力をアップ!」していけますようにという思いの下、心理学の要素やコーチとして経験した実例を併せて紹介していきます。
外食に対する態度・行動で分かるタイプの違い
今回は、目標達成に関してそれぞれの人が持つ「タイプ」を踏まえながら、より自分と、周りと、そして英語スクールとうまく付き合っていく方法を考えていきましょう。
さて、今回も、わが家の夫婦エピソードから紹介します(笑)。外食するときの「わが家あるある」です。
「今日は外にディナーに行こう!」となったとき。
私は、具体的なお店が決まったら、「何時ごろ、そこに行く!」と心の中でイメージします(人気のお店であればもちろん予約も)。おなかをすかせ、1日の終わりにそのお店に到着するのを楽しみにして過ごします。
一方、同様のシチュエーションにおいて、私の旦那さんは真逆のタイプです。
「ディナーに行こう!」と言っていたのに、うっかり遅めのお昼ご飯をしっかり食べてしまったり、あるいは、決めたお店に向かっている途中で、「あ!ここのモツ鍋屋もうまいんだよねー!」なんて、新たな提案をしてきたりします。
ここまで読んで、 どちらかのタイプに、「あ、これ私のことだ!」と思い当たる のではないでしょうか?
まさに、タイプが真逆なんです(・・・という認識がないと、けんかが絶えない組み合わせとも言えます・笑)。
目標達成における「山登り型」と「波乗り型」
外食に行くというシーンを紹介しました。
実は、「外食」を「目標」に置き換えてみると、「目標達成におけるタイプの違い」と言うことができます。当然、英語学習におけるプロセスにも大いに関係する話なのです。
お伝えした2種類のタイプは、言うなれば、「山登り型」と「波乗り型」です。
「山登り型」の人は、 目標を立てて、そこに向かって戦略を立て、目標に近づいている感覚に喜びを見いだして 頑張れるタイプです。
「波乗り型」の人は、 あまり先のことを計画せず、目の前のことに一生懸命取り組んだり、好きなこと、夢中になれることを大事にしながら 、力を伸ばしていくタイプです。
これ、どちらが悪い、ということではありません。
しかし、タイプによってハマりがちなワナがあるのです。例で見ていきましょう。
「波乗り型」がスクールに通う際の注意点は?
近年、「短期間で目標達成を支援する英語スクール」が、首都圏を中心にサービスを展開しています。いわば、「山登り型」の特徴を持つ学びの場ですね。
そういった場所で、「波乗り型」の人が学ぶ際、一体どんなことが起こり得るのでしょうか?
例えば、スクールで大量の単語暗記を宿題として出されたとしましょう。
目標と期限を設定して守ることがどちらかというと苦手な「波乗り型」の場合、「なかなか気持ちが乗らないなあ」と思っているうちに、宿題の締切日が来てしまう、なんてことがあり得ます。その結果、その人が持つポテンシャルにかかわらず、劣等生扱いをされてしまうことも。
これは、「波乗り型」の良さが生かされないケースです。
このタイプにとっては、成果を出すために「楽しむこと」「自分に合ったやり方だと思えること」がキーになります。
ですから、時には 期限に対する縛りを少し緩めてでも、「楽しめる」「しっくりくる」という感覚を持てる取り組み方 を模索することは、とても重要です。
「楽しくなってきた!」「このやり方ならいけるかも!」という状況をつくることができれば、ポテンシャルが後から開花することも多いのです。
一見、相性抜群?「山登り型」がスクールに通うと?
さて今度は、「山登り型」の人が、先ほどと同様の「山登り型」の学びの場に入ったとしましょう。一見、相性抜群のように思えます。しかし、ここにもワナが。
「山登り型」は、目標にこだわるあまり、行き過ぎると 自分を追い込みがち 。すると、勉強は楽しみどころか苦行になり得ます。その結果、目標を達成した後に 燃え尽き状態 になってしまう、といった傾向もあるのです。
あるいは、目標を達成するプロセスに面白味を感じる一方で、英語自体に対する興味を育て損ねてしまうこともあり得ます。すると、これまた目標達成した途端に、勉強をやめてしまうことに。
目標を達成すること自体は素晴らしいです。さらに、その過程で、 英語や学習の面白さに気付く ことができたら、英語学習は順調に継続できそうです。
逆タイプの人から「自分にはない要素」を学ぼう!
「山登り型」と「波乗り型」の2つのタイプに分けて、英語学習における陥りがちなワナについて見てきました。
繰り返しになりますが、これは「どちらのタイプがいい!」ということではありません。自分のタイプを踏まえた上で、英語学習を進めていけるといいですね。
もし周りに自分と逆タイプの人がいる場合、どう理解し、付き合っていったらいいのでしょうか?
例えば、TOEICなどの目標を立てて英語学習を頑張っている「山登り型」のAさんにとって、映画やドラマで英語を楽しむ「波乗り型」のBさんの存在は「不真面目」に見えるかもしれません。
また逆もしかり。「波乗り型」のBさんにとって、テスト勉強にばかり励む「山登り型」のAさんは「窮屈な人」と感じるかもしれません。
しかし、どちらも、「自分とは違うタイプや自分にはない良さがある」と教えてくれる存在です。
「波乗り型」の人を見習うことで、英語学習の道のりが 苦行から楽しいものになる こともあるでしょう。
また、「山登り型」の人を見習って目標を立ててみれば、 進む方向がより定まった 英語学習が可能になることもあるでしょう。
▼英語学習における他者との関わり方は、こちらもチェック↓
英語を学ぶ「場」もタイプ別に活用
実はこの2つのタイプは、学習者(=人)だけでなく、英語スクールや英会話サークル(=場)にも当てはめることができます。
前述したように、 目標達成系のスクール は「山登り型」です。一方、 英会話カフェや交流パーティー のような場は、「波乗り型」と言えるでしょう。
こういった場とも、その特性を分かった上で、適切なものを選んで、うまく付き合えるといいですね!
さて、あなたのタイプはどちらでしょうか?自分のタイプを把握して、自分自身や周りの人、そしてスクールなどの学びの場とうまく付き合いながら、英語学習を進めていきましょう!
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編集:GOTCHA!編集部
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