「彼のことなんか忘れなよ」と励ますとき、「ただで済むと思ってるの?」と怒ったときに使えるgetの句動詞【句動詞クイズ】

英語での表現は、「すでに知っている単語を組み合わせる」ことでも大きく広がっていきます!「動詞+前置詞」、「動詞+副詞」から成る、ネイティブがよく使う句動詞を紹介する連載「句動詞クイズ」。今回は、「get」を使った句動詞を取り上げます。

getは、物や状態を得る・手に入れるイメージ

今日紹介するのは、動詞 get と前置詞や副詞の組み合わせです。get は、「得る・着く・(ある状態に)する・(ある状態に)なる」というのが基本的な意味で、物や状態を得る、手に入れるイメージがあります。

句動詞クイズ「get +1語」

動詞 get と、前置詞や副詞の持つイメージを想像しながら、さっそくクイズを解いてみましょう。かっこの中の単語のどちらかを選びましょう。

Q1.

私はスマホなしでも何とかやっていける
I can get ( along・away ) without a smartphone.

Q2.

やっとお客様サポートに電話がつながった
I finally got ( in・through ) to customer support.

Q3.

サムはいつも面倒に巻き込まれている。
Sam is always getting ( around・into ) trouble.

Q4.

私にうそをついて、ただで済むと思っているの?
Do you think you can get ( away・on ) with lying to me?

Q5.

本気で勉強に取り組むことにした。
I've decided to get ( down・along ) to studying.

Q6.

彼のことなんか忘れて、新しい人を見つけなきゃだめだよ。
You have to get ( over・out ) him and find someone new.

クイズの答え

Q1.

私はスマホなしでも何とかやっていける
I can get ( along ) without a smartphone.

  • 「get(着く)+ along(先へ)」⇒ (~なしで)何とかやっていく

Q2.

やっとお客様サポートに電話がつながった
I finally got ( through ) to customer support.

  • 「get(着く)+ through(通り抜けて)」⇒ (場所・人に)電話が通じる

Q3.

サムはいつも面倒に巻き込まれている。
Sam is always getting ( into ) trouble.

  • 「get(着く)+ into(~の中に)」⇒ (事件など)に巻き込まれる

Q4.

私にうそをついて、ただで済むと思っているの?
Do you think you can get ( away ) with lying to me?

  • 「get(なる)+ away(なくなって)」⇒ (悪いことをして)逃れる

Q5.

本気で勉強に取り組むことにした。
I've decided to get ( down ) to studying.

  • 「get(着く)+ down(下方に)」⇒ (仕事などに)本格的に取り組む、取り掛かる

Q6.

彼のことなんか忘れて、新しい人を見つけなきゃだめだよ。
You have to get ( over ) him and find someone new.

  • 「get(着く)+ over(越えて)」⇒ (別れた恋人など)を忘れる

前置詞と副詞のイメージをつかもう

 along 「~に沿って」「づたいに」「先へ」
along の持つイメージは、「あるものが、長いものに沿ってずっと続いている」です。

 at 「~に」「~を」「~をめがけて」
at のイメージは、「漠然とした場所やある所にある」で、中や外など柔軟に表すことができます。

 away 「離れて」「不在で」「なくなって」
away には「ある所から見て、具体的または比ゆ的な意味での道のりが遠い所」というイメージがあります。

 by 「~のそばに」「~によって」「そばを」
by は「ある人やもののすぐそばで支えたり、補佐したりしている」イメージです。

 down 「下方に」「底に」「より劣悪な状態に」
downには「基準となる位置より下側にある」というイメージがあります。

 into 「~の中に」「~に」「~へ」
into には「あるものの内部へ入り込む」というイメージがあります。

 off 「離れて」「脱いで」「止まって」「すっかり」
offのイメージは「あるものが、別のあるものの表面から離れている」です。

 over 「上に、覆って」「越えて」「終えて」
over のイメージは「あるものの上を越える」です。

 through 「通り抜けて」「始めから終わりまで」「終えて」
throuogh には「あるものを通り抜ける、突っ切る」というイメージがあります。

getを用いた句動詞の例文

「get」を使った句動詞の例文を紹介します。具体的な状況を想像して、声に出して言ってみましょう。

She is getting along with her husband.
彼女は夫と仲良くやっている。

This book got me through the exam.
この本のおかげで試験に合格することができた。

He was lucky to get off with a fine of 50 dollars.
彼は幸運にも50ドルの罰金で済んだ

I don't see what you're getting at .
君が何を言いたいのか、分からないな。

I can get by on 100,000 yen a month.
ひと月10万円あれば何とかやっていける。

おすすめの本

この記事のクイズは、『英語は2語で何でも言える!』(アルク)を参考にしています。27の基本動詞と、30の前置詞・副詞の組み合わせで、どんどんイメージを作ることができます。

また、「日本最古の漫画」とも言われる国宝、鳥獣戯画のキャラクター、ウサギ・カエルが本書では案内役として句動詞のイメージをさらに分かりやすく伝えています。ぜひ、書店でお手に取ってご覧ください!次回は「bring」を使った句動詞クイズです。お楽しみに!

阿部 一 (英語総合研究所所長)
阿部 一 (英語総合研究所所長)

阿部一英語総合研究所(英総研)所長。文部科学省をはじめ、英検や各都道府県の教育委員会・教育センターなどで、日本人教師や外国人講師に講演会、研修会、ワークショップなどを行う。

●編集:増尾美恵子
●作成:2018年12月24日、更新:2024年6月24日

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