TOEICスコアを伸ばしたい!でもどうやって?そんな悩みを持つ方必見!スコアアップを達成した方々にその秘訣をインタビューします!今回はご自身の目標スコアを達成した野中綾子さんの体験談を紹介します。
今回のインタビュアーは野中綾子さん
野中綾子さん(大学生)
東京女子大学現代教養学部人文学科3年生。中国の近現代史を専攻する傍ら、大学のキャリア・イングリッシュ課程を2年生から履修し、通信教育でも英語学習を始める。折に触れてTOEICを受験し、1年で620点から920点までスコアアップ。現在はスピーキング力を重点的に鍛えている。
授業での劣等感から計画的な英語学習を決意
野中さんが専攻していたのは中国の近現代史。幼いころから外国に興味があり、 将来は日本と外国の懸け橋となる仕事がしたい と思っていたとのことで、「近いのによく知らない国だった」中国を専攻分野の対象に決めたそうです。そのためには英語力が不可欠と考え、2年生から大学に設けられている「キャリア・イングリッシュ課程」を履修するようになりました。
しかし、周囲は1年生の時から英語の授業をしっかり受けてきた学生がほとんどで、ディスカッションやプレゼンテーションを中心とする授業の中で、歴然とした英語力の差を感じたのだそう。 ネイティブの先生が出す宿題の課題の内容すら理解できず 、このままでは夢の実現どころではない、と焦燥感を覚えて、 授業と並行して英語を独学 することを決めたそうです。
まずはスタート時の実力を客観的に測るつもりでTOEICを受験。本番前に公式問題集を解いて自己採点してみたところ、スコアは450点前後でした。その後、初受験まで2カ月間、大学受験時に使用していた参考書を見直すなどして、スコアは約200点アップしました。
しかし野中さんの目標は、「英語を自由に操って意見を発信したり、相手のメッセージを聞き取ったりする」というレベルになることだったので、満足感はまったくなかったそうです。
リスニング力を基礎から鍛えるため通信講座を受講
野中さんにとって、TOEICはあくまで実力を測る 指標 であって、スコア自体は目標ではなかったので初受験後も、まずは大学の英語の授業についていけるようになることを目指して文法の復習やNHKのラジオ講座で勉強したりしたそうです。そして文法の知識をひと通り 整理 できたころに、「次はリスニング力を集中的に伸ばそう」と目標を定め、2013年の11月から「ヒアリングマラソン中級コース」を受講し始めました。あえて通信講座を選んだのは、 日常生活の中で主体的に英語に触れる勉強法でないと身に付かないだろうと思った からだそうです。
授業以外にも、アルバイトやサークル活動なども忙しいので、机に向かう時間以外にも勉強できるよう工夫していたそうです。例えば、入浴時には浴室に音声機器を持ち込んで課題音声のリスニングとシャドーイング *1 。電車での通学時は頭の中で英語をつぶやく“サイレントシャドーイング”を 実施 。テキストが必要な部分は写真を取り、移動中にも携帯電話で参照できるようにするなど、自分の生活に合わせた学習法を考えて、継続できるよう努力していたとのことです。
結果として、1日に5~6時間はリスニングやシャドーイングをしていたことになるのですが、そのほとんどが“ながら時間”のため、「勉強した」という実感はそれほどなかったそうです。それでも、 以前は細部ばかり気になって全体を聞き取れなかった英語が、講座が進むにつれてポイントをつかみながら聞き取れるように なっていったそう。そしてこの勉強が、TOEICで長めの英文を聞き取る必要のあるパート3、4の対策になったと言います。
生の英語の聞き取り、そして発信力向上へと目標をシフト
努力の甲斐があって、野中さんを悩ませていた大学の英語の授業では、少しずつ聞き取りが楽になってきて、2年生の終わりに受験したTOEICでは735点、そして通信講座修了時の受験ではなんと825点を獲得!この頃には、TOEICのリスニングやラジオ講座のナレーター音声など、 整った英語はほぼ問題なく聞き取れる ようになっていました。そしてその実力の伸びを裏付けるように、2014年6月に受験したTOEICでは920点というハイスコアも獲得しています。
そんな野中さんの次なる目標は、 “生の”英語 の聞き取れるようになること。こうして受講し始めたのが「1000時間ヒアリングマラソン」でした。「音を聞いたら後でちゃんとスクリプトを確認して、シャドーイングまでしないと気が済まなくて(笑)」ととても能動的に学習されていました。
そして野中さんは今、オンライン英会話レッスンを受講し、スピーキング力の向上も目指しているそうです。リスニングからスピーキングへと、明確な学習計画に基づいて教材を選び、それらをフルに活用して着実に英語力を伸ばしてきた野中さん。“英語漬け”のハードな日々を送っているように思えますが、休んだり、やめたりしたくなることはないんですか?と尋ねてみたところ、
「モチベーションが下がる時は正直言ってあります。でも、例えば 家事や仕事であれば、たとえモチベーションが下がってもやらなければいけませんよね。私にとって英語はそういうもの、と決めた んです。モチベーションに左右されず、続けなければいけない大切なものだと」。
「新しいことに挑戦したくて、数カ月前にある翻訳コンテストに応募したんです。そうしたらこれが楽しくて。翻訳者になりたいという気持ちが芽生えてきました」とのこと。これから本格化する就職活動では、翻訳者への夢を念頭に置きつつ、企業を選びたいと抱負を語ってくれました。
強い意思と実行力で着々と目標を達成してきた野中さん。翻訳者として活躍される日が来るのが楽しみですね!
野中さんがよく使用した教材
- 作者: Educational Testing Service
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2016/02/18
- メディア: 大型本
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※本記事は、アルクの情報誌『マガジンアルク』2015年1-2月号に掲載したインタビューを再編集しています。
取材・文 鈴木香織/マガジンアルク編集部
編集:末次志帆
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