「上場廃止」は英語でなんて言う?レナウン、民事再生手続き開始

ビジネスの場で英語を話すなら、国際情勢や経済動向、企業戦略など、世界の最新事情に触れる機会が必ず訪れます。そんなとき、「今話題のあれを英語でなんて言うのか」を学ぶのに最適の素材が英語のニュースです。日経LissNで配信されている最新情報を、英語講師の天満嗣雄先生がわかりやすく解説します!

今回のニュース

新型コロナウイルス感染拡大影響で、レナウンが民事再生手続きに入ったというニュースです。感染拡大以降、国内の上場企業で法的整理手続きに入るのは初めてとのこと。子会社が申請を行ったというのも珍しいケースです。

Renown begins civil rehabilitation procedures, and is the first listed company to do so due to coronavirus
米レナウン、民事再生手続き開始 コロナで上場企業初

2020年5月29日に配信されました。

まずは聞いてみよう!

音声は以下から聞くことができます。いったい、どんなことが話されているのか、概要を把握するつもりで聞き取りましょう。

※ノーマルスピード(1倍速)の音声です

理解度をチェック!

ニュースの内容について、しっかり聞き取って理解できているか確認しましょう。次の問題について、正解の選択肢を選んでください。

What is the main reason for Renown's failure?

(A) The closing of stores during the pandemic.
(B) A rise in prices.
(C) Failing to adapt to change.

正解は、この記事の最後に掲載しています。

詳細を聞き取ろう

今度は、スクリプトや翻訳を確認しながら、もう一度音声を聞いてみてください。聞き取れていなかった箇所や、意味がわからなかったところなどを重点的に確認してください。

スクリプト

Renown begins civil rehabilitation procedures, and is the first listed company to do so due to coronavirus

On the 15th, Renown, a major apparel company, announced that it had received a decision by the Tokyo District Court to start civil rehabilitation proceedings.

It had already been in the red for two consecutive quarters up to the previous quarter due to a decline in brand power and a delay in collecting funds from its parent company group.

Due to the suspension of business caused by the spread of the novel coronavirus infection, clothing sales fell sharply and cash flow stalled.

This is the first time that a listed company in Japan has entered legal restructuring procedures since the beginning of the pandemic.

The company's total debt is about 13.8 billion yen. In the future, it is expected to look for a sponsor for reconstruction, with a one-month target.

On the same day, the Tokyo Stock Exchange announced that Renown shares will be liquidated and the company will be delisted on June 16.

The Civil Rehabilitation Act was applied for in the Tokyo District court on the 15th with the subsidiary Renown Agency (Tokyo, Koto) as the creditor, and was accepted.

Founded in 1902, Renown was known for brands such as D'URBAN and Arnold Palmer Timeless, and was one of the world's largest apparel companies in the 90s.

However, their business style, which is centered on sales channels such as department stores, suffered due to changes in industrial structure, such as the rise of online shopping and fast fashion.

翻訳

米レナウン、民事再生手続き開始 コロナで上場企業初

アパレル大手のレナウンは15日、東京地裁から民事再生手続き開始の決定を受けたと発表した。

ブランド力の低下や、親会社グループからの資金回収の遅れで、前期まですでに2期連続の赤字となっていた。

新型コロナウイルスの感染拡大による営業休止によって、衣料品の販売が急減して資金繰りに行き詰まった。

感染拡大以降、国内の上場会社が法的整理手続きに入るのは初めて。

負債総額は約138億円。今後は再建に向けて、1カ月をめどにスポンサーを探すとみられる。

東京証券取引所は同日、レナウン株を整理銘柄に指定し、6月16日に上場廃止にすると発表した。

民事再生法は子会社のレナウンエージェンシー(東京・江東)が債権者として、東京地裁へ15日に申請し、受理された。

1902年創業のレナウンはダーバンやアーノルドパーマータイムレスといったブランドで知られ、90年代には世界最大規模のアパレル企業だった。

ただ百貨店などの販路を主体とするビジネススタイルは、インターネット通販やファストファッションの台頭など産業構造の変化で、苦しくなっていた。

覚えておきたい単語リスト

ニュースに出てきた表現のうち、難しいものや、特に知っておいた方がいいものをまとめました。一つずつ、意味を確認してください。

ニュースのポイント

アパレル大手のレナウンが民事再生手続き開始の決定を受けたというニュースです。

第2段落で直近の業績が紹介されています。be in the red(赤字である)は企業の業績が話題になる際によく登場する表現。consecutiveも頻繁に登場する単語ですね。ここでは「(前四半期まで)2四半期連続で」という意味でfor two consecutive quartersが使われていますが、別の表現としてfor the second consecutive quarterという表現が使われることもあります。

第3段落では民事再生手続きに入ることになった直接的な原因が述べられています。

第4段落では、今回が新型コロナウイルス感染拡大後、国内上場企業として初めての法的整理手続きに入るケースであることが、第5段落では負債総額と今後の流れが説明されています。第6段落のliquidateやdelistは経営破綻のニュースではよく登場する単語です。

第7段落のThe Civil Rehabilitation Act was applied for in the Tokyo District courtではforがあるため、申請の話をしているのが分わかります。applyには「適用する」という意味もありますが、混同しないようにしましょう。

第8段落のFounded in 1902,は主節の主語であるRenownの補足説明ですね。限られた語数で多くの情報を伝えたい場合に重宝される形です。

今週のキーワード

sharply

激しく、急激に

fallriseなど数量の変化を表す動詞とともに用いられることの多い副詞。fall sharplyの代わりにplungeやplummet、rise sharplyの代わりにsurgeやsoarなどが用いられることもあります。

クイズの正解

(C

いかがでしたか?来週はどんなニュースが飛び込んでくるのでしょうか。毎週火曜日の更新をお楽しみに!

また、さらにたくさんのニュースを英語で聞きたい場合は、LissNのアプリがおすすめです。

日経LissN

日経LissN:日経のニュースを英語でリスニング!

国際情勢や経済動向、企業戦略、テクノロジー、ライフスタイルなど日本経済新聞やNikkei Asian Reviewのニュースを英語で聴いて、実践的にそして楽しく学べるサービスです。

日経がセレクトした記事を毎日5本配信。ぜひお試しください。

※土日祝日・お盆期間中は3本となります。

詳しくはこちら

天満嗣雄

ニュース解説:天満嗣雄(てんまひでお)

中学・高校時代にNHKラジオの語学番組で英語を学び、神戸大学ESSを経て英会話学校に就職。学校運営・レッスン(英会話・国連英検・TOEIC・Speech)および、講師研修を担当。企業派遣講師を経てプロセス英語会を開設。専門学校や企業でも教える。著書に『TOEIC® L&Rテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング1・2』『TOEIC L&Rテスト 「直前」模試3回分』(いずれも共著、アルク)などがある。
ホームページ:https://processeigo.com/
Twitter:@ProcessE

記事中画像:Tracy LundgrenPixabay