アルクの英語学習誌『ENGLISH JOURNAL(EJ)』の読者が、EJを使った感想や自らの英語力を生かした取材など、編集部とは違った独自の視点で「おもしろ&お役立ち」英語情報をレポートする「EJ特派員」の活動。今回はEJ特派員のKazuさんが、EJ6月号「アニマルウェルフェア」の特集を使ってインプットからアウトプットまで学習した様子をご紹介します。
こんにちは、「EJ特派員」のKazuです。
『ENGLISH JOURNAL』2022年6月号の表紙は、EJ史上初(?)の動物、キュートなネコです!
特集は「アニマルウェルフェア」についてで、その中で「日本と世界のペット事情」が在日外国人3人のスピーカーによってさまざまな角度から語られています。
ボクは生まれてまもなくペットと共に生活し今も犬を飼っていて、動物と人生を共にしてきたのでとても興味深い内容でした。
そこで今回は、自分にとって興味深いと思った記事の中から、「使えるようになりたい!」と思った表現をピックアップし、それを知識のインプットだけに留まらずどのように自分の中に内在化させてアウトプットするかを、実際に記したメモと併せてご紹介したいと思います。
まずは使いたい英語表現をインプットする
3人のスピーカーによる対談の中で、「この表現を使えるようになりたい!」と思ってメモしたものを五つピックアップしました。
一つ目は「ペットは大切な家族の一員である」という話から、
She was a wonderful addition to the family and lived a long, happy life.彼女は家族の素晴らしい一員として加わり、長く幸せに暮らしていました。
日本語の文字どおり、「彼女が加わる」というSV構造で表現するのではなく、名詞のaddition(追加物、追加されたもの)を使うと、このようにさらっと言えるんですね。スポーツの場面でも新加入選手が活躍したときに出てくる表現です。ぜひ使いこなせるようになりたいと思いました。
続いて、ペットと過ごすと感じることについて、
I think he really opened my eyes again to living with an animal and how wonderful it is.動物と暮らすことがどんなに素晴らしいことかを、 改めて 彼が私に気付かせてくれたと思います。
「~に気付かせる」という表現をopen one’s eyes to ~と表現しています。まさにこの一文のとおり、ボクもペットと過ごすことの素晴らしさや大切さを実感しているので、動物の話題になったらそのまま言えるようになりたい文です。
ところで、ペットを飼うと必ず訪れる悲しい出来事もあります。ペットとのお別れです。「悲しい」という気持ちはsadで表しがちですが、ペットを亡くしたときの心情には悲しみよりももっと深いものがあります。そんなときに気持ちをぴったり表す単語を、対談の中から発見しました。
We were so heartbroken.私たちは心から悲しみました。
次に、動物とのコミュニケーションについての会話の一部、
I find it pretty interesting that even though they’re not humans, like, they don’t technically speak human languages, that we still communicate with animals in our language. Which I think is pretty cool.僕がとても面白いと思うのは、動物たちは人間ではないのに、厳密には彼らは人間の言葉を話さないのに、それでも僕たちの言葉で動物とコミュニケーションが取れることです。それはかなりすごいことだと思います。
文頭で、 find +O(目的語)+C(補語)の表現を使っていて、目的語に当たるものがitと、形式目的語になっていますね。「OをCだと思う」などと訳すように学校では習い、itの中身はこの場合、that以降だと習うところです。慣れないと文を組み立てるのにややこしく感じますね。
しかしこの日本語訳のとおり、I find it pretty interesting thatを「私がとても面白いと思うのは・・・」という意識で使って、あとはthat以降で面白いと思ったことをSV構造を伴って言えばいいと考えたら、この表現はサラッと使えるのではないかということに気付きました!
最後に、イルカショーの話題から抜き出した表現です。
Everyone realised that dolphins are not suitable animals to be kept in tanks. They swim hundreds of miles every day in the wild. And they literally go mad if you put them in a small tank because they use echolocation.イルカは水槽の中で飼うのに適した動物ではないことにみんなが気付きました。野生のイルカは毎日、何百マイルも泳ぎます。エコロケーションを使うので小さな水槽に入れられると、文字どおり気が狂うのです。
この文では、特定の表現を使えるようになりたいというよりも、イギリスでイルカショーがなくなったことと、イルカに対する人々の意識の変容が話されていて、一連の内容について見聞した形で話せるようになりたいと思い、書き留めました。
あとは音読をしたり何回も聞いたりして知識として定着させていきます。
アウトプットで英語表現を自分のモノに!
学んだことを定着させるためには、アウトプットの機会を作って、書き留めた表現を実際に使ってみることが大切 だと思います。最近は以下の二つの場面でアウトプットをしています。
- 英語話者と会話する
- 独り言英会話をする
まずは、「とある記事でアニマルウェルフェアについて読んだんだけど?」という言葉で始めました。先ほど 「使えるようになりたい表現」として挙げたものを中心に話していきます 。自分がペットを飼っているので、ペットが自分の人生にとってどんな存在かということも織り込んで話しました。
その際に、最後に引用したイギリスのイルカショーのことを話してみました。相手のフィリピンの方はそのことを初めて聞いたようで、驚いていました。
せっかくの機会なのでフィリピンの動物事情について聞いてみました。イルカショーはほとんどないけどイルカの生息地に行って鑑賞できるツアーがあること、犬を飼っている家庭が多いこと、狂犬病のことなど、いろいろと話すことができました。
実際に話してみると、自分が言えることと言えないことが分かります 。それなりに何度も聞いたり使いたい表現をチェックしたりしたつもりですが、それでもEJで学んだことの全ての表現が使えたわけではありません。むしろ、言えなかったことの方が多いです。
今度はその 「言えなかったこと」にフォーカスして、どんなふうに言えばよかったのかを確認していくことが、アウトプット力を向上させるためには大事 だと思います。
英語で話す相手がいない場合は、「独り言英会話」がおすすめ です。相手とやりとりすることはできませんが、例えば今回であれば、感じたことや考えたこと、自分の気持ちなどを誰かに伝えるように独りでブツブツと言うようにすれば、それも立派なアウトプットになります。
今後も EJの中から興味のある内容を使って、アウトプットにつなげる学習を実践していきます!
Kazu 東京生まれ。首都圏で英語を教えています。外国語(英語)科教員免許保有、英検1級、TOEIC L&R980、国連英検A級取得。約9カ月のイギリス語学留学の経験から、イギリス英語とイギリス文化が好きになり、イギリス愛を貫き突き進んでいこうと決心しています。
ブログ: https://eigo-note-edu.com
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