天才ドライバー、マックス・フェルスタッペンが父と二人三脚で歩んだ道のり【ENGLISH JOURNAL インタビュー】

写真:ロイター

マックス・フェルスタッペンは、オランダ出身のF1ドライバー。元 F1レーサーの父とカートレーサーの母を持ち、幼い頃からカートレースに参戦してきました。以後さまざまなモータースポーツのカテゴリーで、タイトルを獲得しています。2015年、17歳のときに史上最年少で F1デビューを果たすと、翌年には第5戦のスペインGPで優勝。18歳 227日という最年少優勝記録を打ち立てました。レッドブル・レーシングに 所属 し、2020年のシーズンでは2度の優勝を含む安定した走りでポイントを重ね、ドライバーズランキング3位という好成績を収めました。さらに今年は好調で、これまで9戦5勝と快進撃を続けています。

2021年シーズン、これまで9戦5勝と大活躍

世界から選ばれたたった20人のF1ドライバーはそれぞれ皆、勝てるマシンに乗れるようにアピールしているわけだが、ここ数年に限って言えば、メルセデスかレッドブルのマシンに乗らなければ優勝することが難しいというのが事実である。今年のレースを見てみると、スタートからメルセデスのルイス・ハミルトンとレッドブルのマックス・フェルスタッペンだけで首位争いを 展開 し、ほかの誰もその2人に付いていくことができずにいる。

フェルスタッペンは、その経歴を見ても天才的と言えるだろう。2015年に F1デビューしたときは 17歳という史上最年少記録、翌年にはスペインGPでF1初優勝の最年少記録を達成している。父親のヨス・フェルスタッペンも元F1ドライバー、母親も有名なゴーカートドライバーと、生まれながらにレースに前向きな環境で育った。小さい頃から
ゴーカートで腕を磨き、父親の英才教育も実って、順調にレースキャリアを積み上げてきたのだ。

そうした活躍を見て、レッドブルの首脳陣が早くからその才能に目を付け「一緒にチャンピオンを獲得するためにどうしても 契約 したいドライバー」と言った人選は、近年の大活躍を見ても大正解ということが証明された。

ホンダのF1参戦最終年の今年、レッドブルホンダがチャンピオンを獲得するには、「メルセデス+ハミルトン」に対抗できるマシンをフェルスタッペンに用意できる かどうか にかかっている。実際に今年5月、伝統のモナコGP初優勝を飾り、シリーズランキング1位に躍り出たフェルスタッペンが、チャンピオンを獲得してくれると僕は信じている。

熱田 護 (F1写真家、ライター)

インタビュー音声を聞いてみませんか?

マックス・フェルスタッペンさんのインタビューは『ENGLISH JOURNAL』2021年8月号に掲載中。英語音声、スクリプト、和訳、語注があり、英語学習に最適です。

We were always struggling together.  So I was just learning a lot from all his advice .(私たちはいつだって一緒に奮闘してきました。そして父の助言のすべてから多くを学びました)
I’m just always very motivated to try and get the best out of it, ’ cause there’s no reason to be   disappointed or frustrated or whatever, because there are other cars behind us which are quite a lot slower.(私はただ最良の結果を得ようと常にやる気に満ちていて、なぜならがっかりしたり、もどかしく思ったりする理由なんてなくて、かなり遅い車が私たちの後ろにもいますからね)
※ この記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年8月号に掲載した内容を再構成したものです。

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