What are you after?の意味は?「留学したのに英語ができない!」を絶対避けるための5つのコツ

ポジティブ英語

オーストラリアの大学院で開発学を学んだ「ちーや」さんが、英語とポジティブに向き合うコツを紹介します。第3回は「留学先で英語力を伸ばすための注意点」です。

実践的な英語力ゼロから、海外で英語を習得する方法とは

僕は日本で生まれ、日本で23年間育った、ごく普通の日本人です。

英語の勉強は大学受験のときにしたくらいで、あったのは、ただ試験に合格するための小手先だけの英語力。実践的な英語力は、実質ゼロでした。

留学初日に出会ったホストマザーの言葉はほぼ理解できず、自分が言いたいこともほとんど言葉にできませんでした。カフェに行ってコーヒーを頼んでも、缶のコーラが出てくるなど、本当に壊滅的な状態でオーストラリアに留学しました。

今回は、そんな僕が海外に行ってから現地の大学に進学するまでにやっていた英語学習について、特に気を付けていたことを紹介します!

日常で出合うデフォルト英語を吸収

僕がオーストラリアに行って最も驚いたことは、日常の中で使用される単語やフレーズが、日本の中学校で習う単語ばかりだったこと。普段使われる英語の文法や表現はほぼ同じなのです。

例えば、朝起きたときに使う「おはよう」の基本表現には、このようなものがあります。

Good morning.

How’s it going?

How are you today?

その後に、昨夜の睡眠やその日の予定などについて聞く流れが、朝のデフォルト英語です。

Did you sleep well?

よく眠れた?

What time did you dive into bed?

何時に寝たの?

What is your plan today?

今日の予定は?

あまり意識したことはないと思いますが、日本語であっても、「昨日何時に寝たの?」「今日の予定は?」など、実は使っている単語や表現、内容は毎日同じだったりします。

海外ドラマで使用される単語や表現の80パーセント以上が中学校で習うものだと言われていますが、僕は留学するまでその事実を信じることができませんでした。大学受験で習うような難しい単語や複雑な文法を勉強することが「実践的な英語力」になると思い込んでいて、中学レベルの英語力なんてすでに身に付いていると思っていました。

しかし、実際に留学してみると、その固定観念は見事に逆転。簡単な表現ほどよく使用され、易しい単語ほど使い方が難しかったのです。

例えば、カフェで注文するときに、店員さんにこのように尋ねられることが多くあります。

What are you after?

何かお求めですか?

オーストラリアのカジュアルなカフェで、よく使用されることの多い英語表現の一つです。単語一つ一つはすごくシンプルですよね。

この質問には、After ~.(~を下さい)と答えるのが基本です。

しかし、この表現の使い方を知らなかった僕は、「何の帰り」なのかを聞かれていると勘違いし、しっかりとこう答えました。

After gym.(ジムが欲しいです)

あぜんとした顔の店員さんに、「ごめん、ダンベル一つも置いてないんだよね」と返答されました。僕と店員さんの間の時が一瞬止まったことは、今では良い思い出です。

英語表現を繰り返し使い、伝えられる内容を増やす

僕は基本的に飽き性です。同じことを継続することがすごく苦手で、すぐ新しい刺激が欲しくなってしまいます。

英語の参考書も、すぐ違う本を手に取ってしまう癖がありました。できることが増えてくると、より高いハードルを超えたくなるからです。

しかし、こと実践的な英語力を身に付ける上では、簡単な単語や表現を何度も使用する方が、すごく効果的です。

例えば、「これはカフェです」は、This is the café.で表現できます。このようなシンプルな単語や文法で成り立つ英文を頻繁に使うと、脳の中で最重要項目に分類されるようになるのです。そのため、次第に、意識しなくてもパッと口から出てくるようになります。

そして、意識しなくても口に出せる英語表現が増えていくと、頭の中でそれらがつながるようになるので、1つの英文で伝えられることが増えていくのです。

例えば、This is the café.に加えて、I used to work here for two years.(ここで2年間働いていました)という英文の蓄積が頭の中にできてくると、その2つを接着する語句を付け加えることで、伝えられる内容が多くなるようなイメージです。

This is the café where I used to work for two years.

ここが、以前私が2年間働いていたカフェだよ。

最初からこの英文を作るのは難しいのですが、頭の中に使える英語の「型」が増えていくと、自然にこのような英文を作れるようになります。

大切なのは、簡単な英文を何度も繰り返し使用すること。

飽きる気持ちはすごく分かりますが、日常的に使う英語はほぼ決まっているので、より短期間で「実践的な英語力」を身に付けたい人ほど、簡単な英語表現に注力することをおすすめします!

「1日1英語」!日常に英語を取り入れる

「実践的な英語力を身に付けるためには、使わなければならない」と頭では分かっていても、実際に使うとなると取り組むハードルが高くなりますよね。

実際、僕も「面倒だな」とか「明日やればいいよね」と逃げたくなることもあります。でも結局のところ、英語力は継続力なので、日々の積み重ねがとても重要になります。

一番おすすめなのは、1 Day, 1 Actionで英語に触れること。

これは、1日に何か1つ行動し、少しでも成長しようと決めたときの僕のコンセプトで、「1日の中にちょっとした英語の要素を加える」というものです。

例えば、僕はメルボルンのカフェがすごく好きなので、「1日に1回カフェに行って、おいしいコーヒーを飲む」ことにしていました。カフェに行くと、店員さんと会話できます。オーストラリアでは隣の席の人と気軽に話す文化もあり、英語に触れる頻度が多くなるのです。

カフェ通いは僕の中では「おいしいコーヒーを飲みに行く」という名目であり、そこに「勉強」の要素はありません。それでも結果的には、机上の勉強よりも、積極的に英語を使うことになります。そして、英語に触れていることをあまり意識しないので、勉強しているという精神的なハードルを感じることなく、英語が身に付いていきます。

ここで重要なのは、楽しみの中に英語の要素を入れること。そして、ハードルを上げ過ぎないこと。

「1日に○時間勉強する!」と決めて学習することも大切ですが、僕の場合は「楽しく、気楽に」の方が圧倒的に継続することができました。自分の趣味や好きなことを普段の生活に取り入れ、その先に英語がある環境を設定すると、無理なく英語を使うことができます。

分からない表現はメモしてすぐ使う

英語学習をする上で僕が気を付けていたのは、日常の中で使用される英語表現を素通りしないこと。特に、分からない単語や表現はその場でメモし、すぐにGoogle検索で調べるようにしていました。

日常会話で使われる英語の80パーセントは中学校で習うものばかりであることは、前述の通りです。そのことからも、日常の中で出合った英語表現は、その後も頻繁に会話に登場する確率がすごく高いわけです。

短期間で、ある程度の英語力を付ける目標を立てた場合、使用頻度の高い表現から頭に入れて使えるようにしていくことが、圧倒的に効率が良いでしょう。そうした表現は日常の中で実際に使うことができるので、「あ、通じてる!」という体験ができて、モチベーションの維持にもつながります。

また、頭の片隅に置いていただきたいのは、英単語や英語表現の幅、そしてそれに付随する知識量が会話の深さを決めるということ。

新しい英語表現を吸収する努力をやめてしまえば、そこで英語力も止まってしまいます。僕の考えや気持ちを表現できる幅が決まってしまうからです。

参考書を使って英語表現を蓄積していくのも、一つの手です。ただ、日常の中で新しい表現に出合う都度、覚える方が、そのときの場所や、誰と一緒にいて、どのような話をしたのか、などの状況と一緒に、記憶に残りやすくなります。

おすすめなのは、表現をメモしたら、その日のうちに使ってしまうこと。英語は使えば使うほど身に付き、英語表現も長期的に頭の中に残ります。

普段耳にする英語で分からないものはすぐにメモを取る癖を付けて、できるだけすぐに使うようにしてみてください!

留学先で引きこもらない!

留学すると、多くの人が「外に出たくなくなる」時期が来ます。「英語の失敗」に頻繁にぶつかるからです。

海外では、ささいなことでも行動のハードルが高くなり、日本であれば当たり前のようにできることでも難しくなります。失敗や嫌なことが重なると、「僕はなんでこんなに駄目なのだろう・・・」と自己否定が止まらなくなるので、次第に外に出たくなくなってしまうのです。

僕もそれが原因で、オーストラリアで、ホストファミリーの家に引きこもりました。

語学学校を休むことも多くなり、休日も「今日は家で勉強したらいいよね」と、家に引きこもる理由をずっと探していました。

実際、家で勉強していたかと問われれば、答えはNo。ホームステイ先にいた猫をなでながらYouTubeを見て、英語とギリシャ語を話すバイリンガルのオウムと会話していました。

留学先で英語力を伸ばす際に最も大切なのは、家に引きこもらないことです。

机に向かって勉強することも大切ですが、その場合は近くの図書館やカフェに行った方が経験上、すごく生産性が高いです。外出する方が、家にいるよりも結果的に英語を多く使うことになるからです。

家(や寮)には勉強を邪魔する誘惑がたくさん潜んでいるので、留学先では積極的に外に出ることをおすすめします!

留学先で引きこもるとどうなるのか、現地の学生とリアルトークをしているので、ぜひ参考にしてみてください。

英語環境にいても積極的に使わなければ上達しない

留学する前は、「留学すれば英語力は伸びる」「実践的な英語力も身に付く」と考えていましたが、決してそんなことはありませんでした。

留学先で大切なのは、簡単な英語表現に何度も触れて、使い倒すことです。

ただ学校に行くだけでみんなが好成績を取れるわけではないように(少なくとも僕は取れなかった・・・)、留学先で英語環境に身を置いてからも、自分から積極的に動いて英語を使う必要があります。

やっていることはどれもシンプルで、「やるか、やらないか」だけの問題です。自分のタイプに合った勉強法で、英語力を伸ばしていってください!

ちーや

文:ちーや

メルボルン大学開発学修士号卒。留学英語モチベーター。「留学をよりPOPに」をコンセプトに、英語力ゼロから留学を目指す人のための英語学習法やオーストラリア留学のリアルをメルボルンより発信中。Twitterフォロワー1万9千人。

Twitter:@ChiyaMelbourne/英語学習サイト「ゼロ英語」:https://chiya-eng.com/

編集:GOTCHA!編集部