共通テスト英語リスニング対策【2027年度受験用】|「聴く型」「解く型」で得点力を伸ばす勉強法

「共通テストの英語リスニング、音声が聞き取れない」「1回しか流れない問題で焦ってしまう」と悩む受験生は少なくありません。得点を伸ばすには、「聴く型」と「解く型」を身につけることが重要です。本記事では、それぞれの型について例題を通して丁寧に解説します。

この記事は、アルク刊『2027年版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング』の内容をもとに、Web記事向けに再構成したものです。共通テストの英語リスニングで高得点を狙うための「聴く型」と「解く型」を、記事用に補足しながら紹介します。

共通テスト英語リスニングの基本情報

【試験概要】

項目内容
試験時間60分(うち解答時間30分)
配点100点
大問数6問(2026年度本試験)

【平均点の推移】

年度平均点
令和6年度67.24点
令和7年度61.31点
令和8年度54.65点

参考:大学入試センター「 令和9年度大学入学共通テスト 出題教科・科目の出題方法等 」
「 共通テスト 受験者数・平均点の推移(本試験) 」

共通テストのリスニングが難しい理由

2021年、センター試験から共通テストへと進化したことで、英語の試験はかつてないほど大きく変化しました。リスニングの配点は従来の2倍となり、さらに音声が1度しか流れない難問も登場――まさに“聞き逃し厳禁”の試験へとレベルアップしました。

しかし、過去問の蓄積が少なく、正しい対策法を見つけられずに不安を抱えている受験生は少なくありません。

監修者・森田鉄也氏(『2027年版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング』より引用)

リスニング対策の「聴く型」と「解く型」

リスニング対策というと、「とにかくたくさん英語を聞く」「過去問を繰り返す」といった学習になりがちです。しかし、共通テストでは、音声を聞き取る力だけでなく、音声が流れる前の「先読み」や、聞き取った内容を素早く処理して正解につなげる力も求められます。

本書では、そのための方法を「聴く型」と「解く型」に整理しています。

この本では英語が聴けるようになるためのポイント・「先読み」の具体的なステップを「聴く型」として、問題を解く際の頭の働かせ方を「解く型」としてまとめました。

同じ形式の問題を連続で演習する中でそれぞれの形式に対応した「型」を身に付けていく、最も効率の良い形で対策を行います。

Day 01・02では、英語を聞き取りやすくするための「脱落」「弱形」「連結」「変化」といった発音のルールを学びます。Day 03以降は、奇数Dayで「聴く型」、続く偶数Dayで同じ形式の「解く型」に取り組む構成です。同じ問題形式を続けて演習することで、「どう聴くか」と「どう解くか」をセットで身につけていきます。

ここから実際の問題を使って、「聴く型」と「解く型」を見ていきましょう。

「聴く型」を実践

まずは、共通テスト第1問Aの「短い発話を聞いて、内容と最もよく合う選択肢を選ぶ問題」で、「聴く型」を実践してみましょう。

共通テストでは先読みが重要です。先読みにより単語の聴き間違いも減らすことができます。本書では先読みのステップを「視線の型」としました。ここでは第1問Aの【短い発話を聴き取る問題】を通して「視線の型」を身に付けましょう。

①選択肢を先読みする

問題の説明が流れている間に選択肢を先読みします。先読みの際は選択肢の相違点に注目。問1の音声が流れるまで約50秒あるので余裕があれば問4まで選択肢を先読みします。

例題の問1では、音声を聞く前に4つの選択肢に目を通します。

選択肢を先読みします。相違点はわかりにくいのでポイントになりそうな部分を見ておきましょう。① drove the speaker「話者を車で送った」、② asking Lily for a ride「リリーに車に乗せてくれるよう頼む」、③ weather was not good「天気が良くなかった」、④ walk home「家まで歩く」などを確認します。

選択肢の英文を一つ一つ完全に覚えようとするのではなく、「車で送った/乗せてほしい」「朝の天気」「歩いて帰る」など、違いになりそうな部分に注目しておくことがポイントです。

②選択肢から言い換えを探す

音声が流れている間は、音声の内容を把握しながら、聴き取った内容が言い換えられた選択肢を選びます。

問1で流れる音声は、次の内容です。

M: It was fine this morning when I walked to work, but it’s raining now. Can you drive me home, Lily?
【訳】「今朝、僕が歩いて出社した時には晴れていたのに、今は雨が降っている。家まで車に乗せてくれるかな、リリー?」

Can you drive me home, Lily?「家まで車に乗せてくれるかな、リリー?」が聴き取れれば、② asking Lily for a ride が言い換えになっていると気付けます。②が正解です。

音声で使われた表現が、そのまま選択肢に現れるとは限りません。音声の内容を理解した上で、同じ意味を表す選択肢を見つけることが重要です。

③問2以降の先読みをする

1回目の音声で選択肢を選べた場合はすぐに次の問題の先読みをしてOKです。2回目の音声まで聴いた場合は次の問題が流れるまで約5秒しかありませんが、可能な限り先読みをします。

1回目で答えが分かった場合は、2回目の音声を待たずに次の問題へ意識を移し、先読みの時間を確保します。

④選択肢から言い換えを探す

手順②と同様に選択肢を絞ります。問3、問4も同じ手順で進めてください。

「解く型」を実践

続いて、同じ第1問Aを使って「解く型」を見ていきましょう。ここでは、「精読(文法)の型」と「言い換えの型」を使います。

共通テストのリスニングでは、音だけでなく文の構造を瞬時に理解する力が求められます。ここでは否定・時制・助動詞といった文法に注目して聴く「精読の型」と、音声と選択肢の言い換え関係を見抜く「言い換えの型」を身に付けましょう。

①「視線の型」を使う

「聴く型」で解説した「視線の型」を使って選択肢を先読みします。

「聴く型」で身につけた先読みを、ここでも使います。

例題の問1は次の4択です。

選択肢の相違点から「フレッドがダンスに対してどう感じているか」「誰がパフォーマンスをするのか」に注意して聴きましょう。

②文法事項に注意して音声の意味を正確に把握する

使われている文法事項に注意して、できるだけ正確に意味を把握します。

流れる音声は、次の内容です。

W: Fred loves dancing, so he never hesitates to perform for his classmates.
【訳】「フレッドはダンスが大好きだから、クラスメートのために、ためらうことなくパフォーマンスを見せてくれる」

Fred loves dancing から、フレッドはダンスが好きであることがわかります。never hesitates to perform は「パフォーマンスすることをためらわない」で、積極的に踊ることを意味しています。never があるため否定的に聞こえるかもしれませんが、hesitate(ためらう)を打ち消しているので、全体としてはポジティブな意味になる点に注意しましょう。

neverという否定語だけに反応するのではなく、hesitateとの組み合わせを正確に理解することがポイントです。

③選択肢から「言い換え」を探し、答えを選ぶ

聴き取った内容の言い換えを探し、答えを選びます。正解の選択肢の多くは音声の表現そのままではなく、別の表現で言い換えたものになっています。

選択肢から言い換えを探すと、never hesitates to perform は is willing to dance「喜んで踊る」に言い換えられ、②が正解です。①の dislikes は loves dancing と矛盾。③の never see は「クラスメートが見たことがない」であり、音声の内容と異なります。④は主語がFred’s classmatesになっており、パフォーマンスする人が逆です。

『 2027年版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング 』では、このような「型」を20日間の学習で身につけられます。Day 01・02では「脱落」「弱形」「連結」「変化」という英語の発音のルールを学び、Day 03以降は奇数Dayで「聴く型」、偶数Dayで「解く型」を繰り返し練習。2027年版では、2026年度の共通テスト本試験・追試験の問題を「解く型」の演習に取り入れています。さらに、実戦模擬試験に繰り返し取り組む「3回チャレンジ法」も収録されています。

問題ごとの音声が流れる回数

大問音声が流れる回数
第1問2回
第2問2回
第3問1回
第4問1回
第5問1回
第6問1回

第3問以降は音声が1回しか流れないため、「もう一度聞けばいい」と考えることができません。音声が流れる前の先読みで何を聞き取るべきかを整理し、聞きながら必要な情報を処理する練習をしておくことが重要です。

共通テスト対策を進める上での心構え

正解した問題も解説を読む

「例題」と「練習問題」に取り組んだ後は、「解説」のページを読み込みましょう。正解できた問題も、思考の流れを確認するため、解説は読むようにしてください。

「音声のポイント」を確認する

また、各問題のスクリプトに「音声のポイント」をつけています。Day 01と02で扱うルールや、注意しておきたい単語を中心に取り上げています。直接解答に関わらない箇所もありますが、本番で確実に聴き取るために、音声を真似するように声に出して練習しましょう。

音声をまねして声に出す

自分でも言えるようになるまで練習することで「聴き取れない音」がなくなっていきます。

リスニングでは「聞く」だけでなく、自分でも同じ音を再現できるように練習することが、聞き取りの力を高めるポイントです。

まとめ

共通テストの英語リスニングで得点を伸ばすには、ただ音声を繰り返し聞くだけでなく、何を先読みし、どこに注意して聞き、聞き取った情報をどう正解へ結びつけるかを意識することが重要です。

『2027年版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング』では、20日間の学習で「聴く型」と「解く型」を身につけ、共通テストのさまざまな問題形式に対応する力を養います。2027年版では最新の問題を取り入れて内容をアップデート。さらに、実戦模擬試験と「3回チャレンジ法」で、本番を意識した仕上げまで行えます。聞き取る力と、聞き取った情報を正解につなげる力の両方を効率よく磨きたい人におすすめの一冊です。

『 2027年版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング 』
森田鉄也 監修/岡﨑修平 著

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