Russia ロシア【世界の英語】

世界の英語

英語を話すのは「英語圏の人」だけではありません。「ノン・ネイティブ」の多種多様な英語を、世界を旅するように楽しみましょう!

今回のスピーカー

Dina Raketaさん

30代/ジャーナリスト

アメリカ滞在歴 5年

聞き取りの難易度(1:易→5:難) 3

音声を聞いてみよう!

※音声には、インタビュアーの声も含まれています。

※発言されるべき部分で抜けている箇所を( ) で、言い間違えている部分で本来の正しい表現を[ ] で、英文中に補足しています。

Q. 仕事について教えてください。

I’m a TV journalist, and I do photography and videography as well. I started, uh, TV journalism in (1)Russia — and I have my (2)master’s degree. And, uh, then I moved here. There’s, were (3)circumstances, I got my daughter here — she was born here. And then I started this, in photography, because I was a crazy mom, and I wanna do, every time, take a picture of her. And then I start studied[started studying] photography here in (4)New York, and I get[got] better and that, and . . .

テレビのジャーナリストで、写真もビデオも撮ります。ロシアでテレビ報道の世界に入って―修士号を持っています。そしてこちら(アメリカ)に来ました。事情があって娘がいて、こちらで生まれました。それから写真を撮り始めて、というのは娘に夢中になって、ずっと娘の写真を撮っていたかったのです。それで、ここニューヨークで写真の勉強を始めて、上達したというわけです。

語注

(1)Russia ロシア ★ユーラシア大陸北部にある、連邦制国家。首都はモスクワ。 (2)master’s degree 修士号  (3)circumstance 状況、事情 (4)New York ニューヨーク ★アメリカ、ニューヨーク州の大都市で、経済や文化など多くの面で世界の中心的存在。

Q. 仕事と育児の両立についてはいかがですか?

It’s not easy, and it’s all, always question about[a question of] time and money. So, you, you have to make money to be able to have (a) good life here, but at the same time, you have to spend time with your kid, and you have to give that time to the kid.

Sometimes, we go to concerts together. Like, I mean, not like rock concerts, but there is [are] lots of museum(s), like (5)Brooklyn Museum. They do have, uh, that, uh, (6)Target First Saturdays, and events where the, everybody’s (7)hanging out together — old people, family people, some (8)weird people — and everybody’s together. And I love it, about New York, so . . .

簡単ではありません。いつも時間とお金の問題ですね。つまり、ここでいい暮らしをするためにはお金を稼がなければなりませんが、一方で、子どもと過ごす時間が必要です。

私たちは一緒にコンサートに行くことがあります。その、ロックコンサートではありませんが、美術館がたくさんあるので、ブルックリン美術館とか。そこはターゲット・ファーストサタデーズというイベントがあって、みんなでそこに出掛けるんです。お年寄りも家族連れもちょっと変わった人たちも、みんな一緒に。私はニューヨークのそういうところが大好きです。

語注

(5)Brooklyn Museum ブルックリン美術館 ★ニューヨーク市ブルックリンにあり、エジプト美術・浮世絵など幅広いコレクションで知られる。 (6)Target First Saturdays ターゲット・ファーストサタデーズ ★ブルックリン美術館が毎月第一土曜日の午後5時から開催しているイベント。入場料無料で誰でも参加できるため人気がある。(「ターゲット」はスポンサー企業名)。 (7)hang out よく行く、ぶらぶらして過ごす (8)weird 風変わりな、変わった 

Q. 将来について教えてください。

We cannot think about future, actually. And I’m the person who know(s) how to plan things. But I would love to do my professional job and become more professional, and finally get a job in some TV channel.

It’s gonna be a problem for me because of my English and because (of) my Russian accent, but at least I could be behind the camera. I know how to (9)shoot, I know how to do video (10)editing. So, for now I’m, kind of, waiting for some documents.

実のところ、将来については考えられません。私は計画の立て方を知っている人間です。でも自分の仕事が大好きですし、プロとしてもっと力を付けて、いずれはテレビ局で仕事をしたいと思っています。

問題は私の英語でしょう、ロシア語のなまりがあるので。でもカメラの後ろにいれば大丈夫かと思います。私は撮り方も動画の編集の仕方も知っています。ですから今は必要な書類を待っているところです。

語注

(9)shoot 撮影をする、写真を撮る (10)editing (文書・フィルムなどの)編集

 

解説:流暢ではあるが、ロシア語なまりの英語

流暢に話していますが、リズムやイントネーションに母語であるロシア語の影響が色濃く見られます。音を一つずつ発音するような話し方で、TVやmovedの長母音が短くなったりしています。また、goの二重母音が長母音になったり、have、 master’sの-a-部分の母音があいまい母音気味に発音されるなど、母音の長さや音質の変化も多く見られます。これらの特徴が、リズムも含めた英語らしさに影響しているようです。子音も、circumstances、always、sometimesなどで語尾が無声化して/s/になるなど、聞き取りの際には注意が必要ですね。

音声解説:里井久輝(さといひさき)

龍谷大学教授。イギリス、リーズ大学大学院修士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了、博士(言語文化学)。専門は音声学、言語学、英語教育。著書に『英語で歌おう! スタンダード・ジャズ』『「世界の英語」リスニング』(いずれもアルク)がある。

取材:細木信宏
翻訳:吉田章子

本記事は『ENGLISH JOURNAL』2018年5月号に掲載された記事を再編集したものです。