英語を話すのは「英語圏の人」だけではありません。「ノン・ネイティブ」の多種多様な英語を、世界を旅するように楽しみましょう!
今回のスピーカー
Zulema Aguilarさん
40代/教育助手
アメリカ滞在歴 20年
聞き取りの難易度(1:易→5:難) 2
音声を聞いてみよう!
※音声には、インタビュアーの声も含まれています。
※発言されるべき部分で抜けている箇所を( ) で、言い間違えている部分で本来の正しい表現を[ ] で、英文中に補足しています。
Q. 出身地について教えてください。
And, um, a lot of people (3)works there, and the beach. They sell, like, (4) bracelet , uh--(5)souvenirs, yes. They, they, you’re gonna see a lot of little (6)childrens selling things there. Yeah, because they start working.
そして、そこではたくさんの人が海岸で働いています。彼らはブレスレットとか、そういうものを売っていて、そうです、お土産ですね。たくさんの小さな子どもたちが、そこでお土産を売っているのが見られます。そう、子どもたちは働き始めるからです。
(1)Guerrero ゲレーロ州 ★ メキシコ南部の州。 (2)Acapulco アカプルコ ★ゲレーロ州最大の都市で、太平洋岸のビーチリゾート。 (3)works ★正しくは work 。 (4) bracelet ブレスレット ★正しくはbracelets。 (5) souvenir 土産、記念品 (6)childrens ★ 正しくはchildren。メキシコでは、働いていて学校に行けない子どもたちの増加が問題となっている。
Q. 家族について教えてください。
My children, my oldest daughter, she’s 20. My son is, he’s gonna turn 19 next month. And my youngest, she’s gonna turn 15 next month.
(7) divorce ★正しくはdivorced( 離婚した)。 (8)sister ★ 正しくはsisters。 (9)California カリフォルニア州 ★アメリカ合衆国の西海岸に位置し、アメリカで最も人口が多い州。ロサンゼルスなどの大都市がある。
Q. 仕事や将来の夢について教えてください。
Right now, I really want to , um, be a teacher. That’s why I’m learning my, here in the college, to learning, uh, how to speak and how to write. And that’s my dream, my goal-- to be a teacher.
今は、本当に教師になりたいです。だからここの大学で勉強して、(英語の)話し方と書き方を学んでいます。そして、それが私の夢、目標―教師になることですね。
(10)Bakersfield City School District ベーカーズフィールド市学区 (11)a ★正しくはan。 (12)instructional aide 教育助手 ★教室活動や事務 作業 において、フルタイム教員をサポートする。 (13) for ★正しくはat an。 (14)like ★正しくはlike it。 (15)kindergarten 幼稚園 ★カリフォルニア州では公立小学校に併設されている。 (16)struggle in ~ ★正しくはstruggle with ~(~に苦労する、~に 取り組む )。
解説:ゆっくりとした、 聞き取りやすいアメリカ英語
アメリカ滞在歴も長く、全体的には聞き取りやすいゆっくりとしたアメリカ英語で話しています。特に、city、a lot ofのlot、little、daughterなどの/t/の音が、弾き音(日本語のラ行やダ行の音のように聞こえます)で発音されたり、20(twenty)の語尾が/-ni/ になるのは、アメリカ式発音の特徴です。Zulemaさんの話す英語に全体的に見られる特徴としては、is、thingsなどの語末子音/z/が無声化する 傾向 が挙げられます。また、3回出てくるa lot ofでは、いずれもlotの/t/が弾き音になると 同時に 、ofの/v/の音が消えたような発音になっていたり、 state (-te)、like(-ke)、 bracelet (-t)、 right (-t)の( )内の無声音が脱落して消えていたりしますので、聞き取りの際には注意しましょう。
龍谷大学教授。イギリス、リーズ大学大学院修士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了、博士(言語文化学)。専門は音声学、言語学、英語教育。著書に 『英語で歌おう! スタンダード・ジャズ』 『「世界の英語」リスニング』 (いずれもアルク)がある。
本記事は『ENGLISH JOURNAL』2017年10月号に掲載された記事を再編集したものです。