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人はなぜ「先延ばし」してしまうのか?心理学者が提唱する防止策【英語ニュース】

人はなぜ「先延ばし」してしまうのか?心理学者が提唱する防止策【英語ニュース】

きっと多くの人が抱えているであろう、「先延ばししてしまう」問題について、心理学的に解き明かした英語ニュースを取り上げます。仕事や勉強に支障をきたすだけでなく、心や体にも悪影響が・・・!?研究から明らかになった効果的な防止策を実践してみましょう。記事の最後では、ニュースから覚えておきたい英語表現を取り上げて紹介します!

人はなぜ先延ばししてしまうのか?

学生時代、「まだ大丈夫」と試験勉強を先延ばしにしてしまい、結局試験前日に半泣きで徹夜しながら、「なんでもっと早くから勉強しなかったんだろう?」と後悔していたことを思い出します。試験後に「これからはこつこつ勉強するぞ!」と意気込むも、同じことを繰り返してしまうんですよね・・・。

一般的に、先延ばししてしまうのは「怠けているから」「時間管理が下手だから」と思われがちです。しかし、本当にそうなのでしょうか?

下記の記事の中では、先延ばしの原因についてこのように言及されています。

As Sirois explains, every person faces stressful situations, demanding tasks that trigger brain activity that involves a brain region known amygdala. And it’s the amygdala that processes emotions and signals threats, capable of prompting a ‘fight or flight’ response linked to procrastination.

Sirois氏の説明によると、人は誰でもストレスのかかる状況に直面し、過酷な仕事をすると、扁桃体(へんとうたい)と呼ばれる脳の領域にかかわる脳活動が起こります。扁桃体は、感情を処理し、脅威を伝える器官で、先延ばしにつながる「闘争・逃走」の反応を促すことができます。

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さらに、慢性的に先延ばしをしてしまうという人には、灰白質の体積が大きい傾向があるそう。脳の構造まで関係していたとは驚きです。

また、記事ではもう一つの原因として「時間的思考が欠如している」ことも挙げられています。これはざっくり言うと、「未来の自分をどれだけ現在の自分と近い(遠い)ものとして見ているか」ということ。「未来の自分が頑張ってくれるだろう」という思考が先延ばしにつながるんですね・・・。

先延ばしは体や心に悪影響をもたらす?

先延ばし=未来の自分にタスクを丸投げすることですから、心理的負担が軽くなるかと思いきや、記事によると、「先延ばしが習慣になっている人はストレスレベルが高い」そうです。

確かに、ずっと「やらなきゃ」と考えているより、さっさと済ませてしまった方が精神衛生上いいというのは納得できますね。

こうしたストレスが与える体や心への悪影響は、予想以上に大きいようです。

・頭痛や不眠症、消化器系の問題を抱える可能性が高くなる

・インフルエンザや風邪にもかかりやすくなる

・高血圧や心血管疾患を引き起こす要因になる

・自尊心の低下、歯医者への通院回数の減少につながる

・慢性的に先延ばしにする人は、学生時代の成績が悪いだけでなく、収入も少なく、自分にとって価値のない仕事をしている

など、記事には思わず怖くなってしまうようなデメリットが列挙されています。先延ばしは、締め切りに間に合わない以上に深刻な問題なのかもしれません。

心理学者が提案する効果的な防止法

それでは、悪影響をもたらす先延ばしを防止するには、どうすればよいのでしょうか?記事では4つの解決法が提示されています。

1. 2カ月後の自分を想像するトレーニングを頻繁に行う

2. 時間をより小さい尺度で考える(〆切までの時間を「2日」ではなく「48時間」と捉えるなど)

3. 自己に対する過大評価から生じる不満を抱え込まないために、マインドフルネス・エクササイズを行う

4. やるべきタスクにどんな意味があるか考える

「先延ばし=改善が難しい癖」のように捉えがちですが、これらの解決策はどれも具体的で、試す価値がありそうですね。

改善法をより詳しく知りたい方は、ぜひ英語のニュースにチャレンジしてみてください!

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知っておきたい英語表現10個

記事の中から、覚えておきたい英語表現を厳選して紹介します。記事を読む前に覚えてもよし、読んだ後に復習するもよし。英語ニュースで表現力を向上させましょう!

・procrastination (名)先延ばしすること

sheer (形)まったくの、本当の

・chronic (形)慢性的な ※(副)chronically

well-versed に精通して

・compelling (形)説得力のある

・spin one's wheels 努力を無駄にする

・compassion (名)思いやり、慈悲心 ※記事中の“self-compassion”は、自分を思いやること

contend that ~ (動)~と強く主張する

・ponder (動)を熟考する

・dial down の調子を抑える、を控えめにする

復習用クイズで定着させよう

「知っておきたい英語表現10個」の復習用クイズです!空欄には何が入るでしょうか?正解は記事の最後にあります。

(1) It is (        ) madness to give him money again.

彼にまたお金をあげるなんて、まったく正気じゃないよ。

(2) I keep in mind to have (        ) for others.

他人を思いやる気持ちを忘れないようにしている。

(3) My brother is (        )-(        ) in ’70s and ’80s music.

私の弟は70年代、80年代の音楽に精通してるんだ。

(4) Instead of (        ), just apply for the job.

ぐずぐずしていないで、さっさとその仕事に応募したら。

(5) I (        ) that it was not my fault.

私は自分のせいではないと主張した。

(6) I feel like I'm just (        ) (        ) (        ) these days.

最近、空回りしている気がする。

(7) Have you ever (        ) the meaning of life?

これまでに人生の意味を考えたことはある?

(8) A player needs to (        ) (        ) the energy at the beginning of the game.

試合の序盤では、選手はエネルギーを抑える必要がある。

(9) I need to be treated for my (        ) back pain.

慢性的な腰痛を治さなきゃ。

(10) My husband couldn't deny the fact, because I brought up (        ) evidence.

私が説得力のある証拠を持ち出したので、夫は否定できなかった。

【クイズの答え】

(1) sheer (2) compassion (3) well-versed (4) procrastinating (5) contended (6) spinning my wheels (7) pondered (8) dial down (9) chronic (10) compelling 

KanaENGLISH JOURNAL ONLINEエディター。茶道、禅、落語、講談などの日本文化、アート、音楽に接している時間が幸せ。