「関係詞(関係代名詞・関係副詞)」について、頭ではわかっているけれど実際に使いこなすのは難しいと思う人も多いのではないでしょうか。「習うより慣れろ」ということで、関係詞にまつわる練習問題に挑戦してみましょう!実際の問題を解いて学ぶことで、さまざまなパターンに合わせた使い分けができるようになるはずです。
Questions 1-10
------- 部分に当てはまるものを(A)~(D)の選択肢から一つ選んでください。問題を解いた後は答え合わせをしてみましょう(解答・解説は下にあります)。
1. Mr. Gu works for JFM Electronics, ------- is based in Hong Kong.
(A) what
(B) that
(C) where
(D) which
2. Employees receive a badge ------- allows them to pass through the security gate.
(A) that
(B) where
(C) what
(D) who
3. Some guests ------- arrived before the check-in time are waiting in the hotel lobby.
(A) what
(B) who
(C) they
(D) where
4. Nov. 2, the day ------- the college was founded, is a school holiday.
(A) while
(B) which
(C) where
(D) when
5. The Bulworth Inn is the hotel ------- we stayed during our visit to Boston.
(A) which
(B) while
(C) where
(D) whenever
6. The technician could not find the reason ------- the company’s server keeps overheating.
(A) for
(B) than
(C) why
(D) how
7. The instructor is Ms. Johnson, ------- has taught mathematics for more than 10 years.
(A) who
(B) when
(C) which
(D) why
8. Our speaker will be David Kael, ------- you met at the orientation meeting yesterday.
(A) when
(B) whether
(C) what
(D) whom
9. Brazil is one of the countries ------- will host a major international sporting event next year.
(A) when
(B) that
(C) where
(D) there
10. Mr. Gonzalez now owns Comet Delivery, the company at ------- his career began.
(A) why
(B) which
(C) that
(D) where
Questions 1-10 解答・解説
1. (D) which
英文
Mr. Gu works for JFM Electronics, which is based in Hong Kong.
訳
グさんは香港を拠点とするJFMエレクトロニクスに勤めている。
解説
空所のすぐ後ろに動詞is based in ~(~を拠点としている)が続いているので、主語の代わりをするwhichが正解です。同じように「人以外の物」を表すthatはカンマと一緒に使うことはありません。また、There is based in Hong Kong.(そこには香港を拠点としている??)と言えないのと同じ理由で、関係副詞whereも不正解です。
2. (A) that
英文
Employees receive a badge that allows them to pass through the security gate.
訳
従業員は防犯ゲートを通れるようになるバッジを受け取る。
解説
a badge(バッジ)は当然「物」なので、thatかwhichのどちらかで説明を加えることになります。間違ってもwhoを選んではいけません。
3. (B) who
英文
Some guests who arrived before the check-in time are waiting in the hotel lobby.
訳
チェックイン時間より前に着いた数人の客がホテルのロビーで待っている。
解説
some guests(数人の客)のうち、早めに到着した人たちについて説明をしています。客は「人」なので、使うべき関係詞はwhoしかありませんね。theyを入れてしまうと、some guestsと同じ人物を表すことになり情報が重複してしまいます。
4. (D) when
英文
Nov. 2, the day when the college was founded, is a school holiday.
訳
11月2日は大学が創立された日であり、休校となる。
解説
Nov. 2の後ろにカンマを置いて、「その日は〇〇な日です」と補足説明をしています。the day(その日)が先行詞となり、「その日に大学が創立された」という「時」の関係を表しているのでwhenを使いましょう。「その日を」創立しようとしているわけではないのでwhichを入れることはできません。
5. (C) where
英文
The Bulworth Inn is the hotel where we stayed during our visit to Boston.
訳
ブルワース・インはボストン滞在中に私たちが泊まったホテルだ。
解説
ホテルは「物」なので、whichも候補になりそうですが、stayという動詞が滞在先を表すときにはstay in the hotelのように前置詞(inまたはat)を必要とします。つまり、the hotelはstayという動作の直接の対象ではないということです。前置詞を含んだような「場所」の関係を表せるのは、関係副詞whereしかありません。
6. (C) why
英文
The technician could not find the reason why the company’s server keeps overheating.
訳
技術者は会社のサーバーがずっと過熱状態である原因を見つけられなかった。
解説
「なぜサーバーが過熱状態になってしまったのか」というthe reason(理由)を説明しています。「理由」の関係性は、関係副詞whyで表します。硬い言い方で、whyの代わりにfor whichという表現を使うこともあるので、余裕がある人は覚えておきましょう。
7. (A) who
英文
The instructor is Ms. Johnson, who has taught mathematics for more than 10 years.
訳
講師はジョンソンさんで、彼女は10年以上も数学を教えている。
解説
講師は「人」なので、whoを使って説明を加えることになります。空所のすぐ後ろに動詞(has taught)があることからも、関係代名詞しか入らないと判断できます。
8. (D) whom
英文
Our speaker will be David Kael, whom you met at the orientation meeting yesterday.
訳
講演者はデビッド・ケイルの予定で、あなたは彼に昨日のオリエンテーションで会っている。
解説
講演者についての説明なので「人」を説明できるwhoを探しても、選択肢の中にはありません。ただ、先行詞David Kaelがmet(会った)という動作の対象となっているので、ここではwhomという形を選ぶことで解決できますね。非常にかしこまった場面の会話か、メールの文面なのでしょう。
9. (B) that
英文
Brazil is one of the countries that will host a major international sporting event next year.
訳
ブラジルは、来年に大きな国際スポーツ大会を開催する国の一つだ。
解説
one of the countries(数カ国のうちの一つ)が先行詞なのでthatが正解です。国は「場所」にもなり得ますが、ここでは空所の直後にwill hostという動詞があるので、動作主になれる関係代名詞しか選択できません。
10. (B) which
英文
Mr. Gonzalez now owns Comet Delivery, the company at which his career began.
訳
ゴンザレスさんが現在所有しているのはコメット・デリバリーで、彼のキャリアの出発点となった会社だ。
解説
空所の前にatという場所を強調する前置詞があるのがポイントです。前置詞と一緒に使えることが関係代名詞の特徴の一つでもあるので、ここではwhichが正解です。関係副詞whereには前置詞の役割が含まれているので、at whereでは意味が重複してしまうと考えましょう。
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※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年3月号に掲載している記事を再編集したものです。
問題作成:Top Cloud Collaboration LLC 翻訳:片桐恵里
大竹保幹明治大学文学部文学科卒業。神奈川県立多摩高等学校教諭。平成23年度神奈川県優秀授業実践教員(第2部門)表彰。文部科学省委託事業英語教育推進リーダー。著書に『子どもに聞かれて困らない 英文法のキソ』、『まんがでわかる「have」の本』(いずれもアルク)など。