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innit、miffedってどんな意味?イギリス人にしか通じない英語スラング40【後編】

英語学習者の私たちが実際に使わないとしても、会話などで出会ったときに理解できないと悔しいものの一つがスラングかもしれません。ここではイギリス特有のスラングを紹介します。あなたはいくつ知っていますか?

G~Wのイギリス・スラングを一挙紹介!

gallivanting

Once you become a parent, you won’t be able to go gallivanting around.
人の親になったら、遊び回ることはできなくなるよ。

ユーモアな雰囲気を含んだ表現で「遊び回る」という意味。似た意味のスラングにbum about ~ という表現があり、こちらはI’m bumming about Asia.(アジアを放浪している)というように使います。

geezer

Some geezer’s trying to chat her up in the pub.
ある男がパブで彼女を口説いています。

manの代わりのスラングとして使われます。どちらかというとネガティブなシチュエーションでの使用が多い印象で、「年配の」というニュアンスを含む場合が多いようです。

gobsmacked

She just got elected? I’m totally gobsmacked.
彼女が当選したって? 驚いて言葉が出ないよ。

「驚いて二の句が継げない」というニュアンスの形容詞。gobはスラングで「口」という意味です。smackは「~をたたく」という意味なので、「口をピシャリとたたかれて言葉も出ない」というイメージでしょうか。

gutted

He was gutted when his girlfriend dumped him.
彼、彼女に振られて、めっちゃ落ち込んでるよ。

日常的に頻出するスラング表現です。基本的に強い意味を持つ言葉ですが、ジョーク的にも使うことが可能です。「超落ち込んでる」「超がっかり」というニュアンスで、uを強調して発音します。

half past

They’re supposed to arrive here at half past six.
彼らは 6 時半にここに到着のはずです。

時間を伝えるとき、イギリスでは一般的にpastとtoを使う傾向にあるようです。「~時半」と言うとき、「~」の部分が明らかな場合はシンプルにHalf past.とだけ言うこともあります。

innit

It’s too hot to go outside today, innit?
今日は外に出るには暑過ぎるわよね。

isn’t it?という付加疑問文などで使われる短縮スラングです。基本は労働者階級の人々が使う英語ですが、今では若者の間でも広まっています。かなりくだけた印象のインフォーマル表現です。

knackered

I’ve been working since four in the morning. I’m knackered!
私、けさの 4 時から仕事してるんだよ。もうヘトヘト!

「疲労困憊(こんぱい)」を表すスラング表現。aにアクセントを置いて小気味よく発音するのが通じるポイントです。同じような意味のフォーマルな表現としてexhaustedがあります。普段はこちらを使うとよいでしょう。

miffed

I’m getting a bit miffed as the queue isn’t getting shorter.
行列が全然進まないから、ちょっとイライラしてきたわ。

今風の日本語で表現すると「イラっとする」という感じです。語源は同じ意味のドイツ語だといわれています。一般的な言葉に置き換える場合はannoyedを使うとよいでしょう。

minging

Your hair is minging. Why don’t you wash it tonight?
あなたの髪、ちょっと臭うよ。今晩洗ったら?

「臭い」(smelling bad)という意味の形容詞です。基本的にどんな対象にも使えます。同じ意味のインフォーマルな表現としてwhiffyも一般的によく使われます。

mugged off

The actor was mugged off at the award ceremony again.
あの俳優、授賞式でまた恥をかかされたんだよ。

「恥をかかされる」という意味。ストリート感の強い比較的新しいスラング表現です。このような新しいスラングは、まだ一般的に浸透しておらず、万人に通じないケースもあることを覚えておきましょう。

nick(動詞)

Don’t nick my biscuit while I’m out.
私が出掛けてる間にビスケット取らないでね。

「~を盗む」という意味の一般的な動詞stealはイギリスでも十分通じますが、日常のカジュアルな場面ではnickの方がよく使われる印象です。特に強い意味はないので誰でも使えます。

nick(名詞)

He’s in pretty good nick for a man of his age.
彼、年の割にはとても健康です。

「体のコンディション」という意味のスラング。「in+goodやbadなどの形容詞+nick」という形で用いられるのが一般的です。非スラング語としてはshapeが同じ意味で使われます。

nipper

Boisterous nippers poured out through the gates of the school.
校門から子どもたちがにぎやかに出てきました。

childのインフォーマルな表現。特に他意は含んでいないので普通に使用可能です。childのそのほかの言い換えとしてyoungsterもよく使われ、childよりも少し年上の印象です。

pants

That new film is absolutely pants. Don’t watch it.
あの新作映画、超駄作です。見ちゃだめだよ。

イギリス英語でpantsは日本語と同じ「下着」という意味の名詞ですが、形容詞として使うと「ダメダメ」という意味のスラングになります。意味は強いですが下品な印象はない言葉です。

pissed

I couldn’t talk to him last night. He was totally pissed.
昨日の晩、彼とは話ができなかったんだ。彼、泥酔しててさ。

この表現はアメリカ英語のスラングでは「怒って」という意味になり、イギリスでは「酔っ払って」になります。意味は強く、場合によっては不快な感じを伴う言葉なので TPOに注意しましょう。

quid

Ten quid for a four course dinner? That’s reasonable.
10ポンドで4コースのディナーだって? それはお手頃だね。

イギリスの通貨ポンド(pound)の代わりに使うインフォーマルな表現です。日常的な会話ではポンドよりもquidの方がよく使われる印象です。特に失礼な表現ではありません。

shambles

Some people are worried ’cause of the COVID-19 test shambles.
新型コロナウイルス感染症の抗体検査の混乱に対して、不安になっている人もいます。

「収拾がつかない混乱状態」という意味で、常にsが付く形で使われます。前に来る形容詞として相性がよいのはtotalやcompleteなどで、「完全にぐちゃぐちゃ」のような意味になります。

skive

Maybe I can skive off work today. I need some rest.
今日、仕事を休んでも大丈夫かな。ちょっと休養が必要だ。

「許可を取らずに~(学校や仕事)を休む」というときに使うインフォーマル表現。skivingにすると名詞となり「ずる休み」といったニュアンスになります。語源はフランス語だといわれています。

smarmy

He seems very smarmy. I can’t trust him.
彼ってちょっとえたいが知れないわ。信用できないよ。

「不誠実で信用できない」というネガティブな意味合いのインフォーマルな形容詞です。男女区別なく用いられますが、一般的には男性に対して用いられることが多い印象です。

take the mickey

She always takes the mickey out of the professor behind his back.
彼女、いつも教授のことをからかっているのよ、彼がいない場所で。

「~をからかう、~をパロディーにする」というニュアンスのフレーズです。mickeyの部分が短縮形のmickになるケースもあります。場合によってはシリアスな場面でも使われます。

whinge

Don’t whinge over nothing. Just get on with it!
大したことないんだから愚痴はやめよう。とにかくやってみて!

「(聞いている人がイライラするような感じで)不平不満を言う」という動詞です。一般的に使われる近い意味のmoan(愚痴をこぼす)に比べて「イジイジした感じ」が強い印象です。

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※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2020年12月号に掲載した記事を再編集したものです。

川合 亮平(かわい りょうへい)通訳者。俳優やミュージシャンの通訳、イ ンタビューを多数手掛ける。累計1 万部を 突破した『「なんでやねん」を英語で言え ますか?』(KADOKAWA)をはじめ、著 書、翻訳書、監修書多数。