英語は直接的な言語って本当?コミュニケーションで大切な3つのこととは【EJ特派員】

英語は直接的な言語って本当?コミュニケーションで大切な3つのこととは【EJ特派員】

アルクの英語学習誌『ENGLISH JOURNAL(EJ)』の読者が、EJを使った感想や自らの英語力を生かした取材、「〇〇してみた」など、編集部とは違った独自の視点で「おもしろ&お役立ち」英語情報をレポートする「EJ特派員」の活動。今月はEJ特派員のKAZUさんがEJ7月号を読んで見つけたテーマ「言葉・言語」について語ります。

こんにちは、「EJ特派員」のKAZUです。

EJ7月号のコンテンツに一通り目を通した後で、あることに気が付きました。今回のEJは、「言葉・言語」がテーマになっているということです。

特集、インタビュー、Quick Chat、レクチャーなどさまざまなコーナーで、「丁寧な表現」「言語が表す文化・人間の距離感」「敬語」「言語習得の3つの説」などと、共通して「言葉・言語」に触れられています。

英語学習をする上で、日本語との言語的な違いや言葉が使われる文化的背景の違い、どのように英語を習得していくのか、といったことは興味深いテーマですよね。

今回は、各コーナーの中で「言葉・言語」に関して目を引いたところをいくつか引用し、ご紹介しようと思います。

英語は直接的な言語?

特集「心が伝わる英語の距離感」では、経営コンサルタントのロッシェル・カップさんがオンライン討論会の冒頭でこのようなことを言っています。

I think that, in Japan, a lot of people think that English is a direct language. So, I think it’s really important for Japanese to be careful to not be overly direct when speaking English.
私の考察では、日本では多くの人が英語は直接的な言語だと思っています。だから日本人にとって本当に重要なのは、英語を話すときに直接的になり過ぎないよう気を付けることだと思います。

ボク自身、英語をコミュニケーションツールとして使い始めたときは、誤解していた部分がありました。日本語と違い、「最初に自分の意見や考えをはっきりと述べることが多い」という特徴から、英語は日本語よりも直接的な言語だとイメージしていました。

しかし、仕事を依頼するときなどは、英語でも丁寧かつ具体的に述べるのが大切だとわかりました。

また、コンサルティング会社で講師を務めるアダム・コミサロフさんは、下記のように言っています。

One very important thing to remember is, when you’re trying to ask someone in a kind way, is tone of voice is also really important, and facial expression.
覚えておきたい大変重要な点は、誰かに何かを感じよく頼みたいなら、声のトーンもとても大事だということです、それから顔の表情も。

言葉の使い方だけではなく、tone of voice(声のトーン)とfacial expression(顔の表情)も円滑なコミュニケーションには大事な要素なんですね。

「我慢」はネガティブ。では「いい我慢」とは?

日本を中心に活躍するフラワーアーティストのニコライ・バーグマンさんへのインタビューからは、「我慢」についてのすてきな一文を紹介します。

バーグマンさんは『いい我慢』(あさ出版)というタイトルの本を出版されています。彼が「我慢」という言葉を知ったとき、日本語があまりうまくなく、それはある意味ポジティブな言葉だと捉えていました。しかし、人が「我慢」をどう捉えているかを聞いてみると、下記のことに気付いたそうです。

It was always negative; it was always something impossible that you would do which didn’t make you feel good.
それは決まってネガティブなものでした。それは常に、あまりいい気分のしない無理なことをする、という意味でした。

バーグマンさんは自身のフラワーショップを南青山に構え、言語の壁を含めたくさんの苦難を乗り越えて、さまざまな事にチャレンジし、目標を達成するための「我慢」をし続けました。その結果、その「我慢」がポジティブなものをもたらしてくれた、それが「いい我慢」であると言っています。

確かに「我慢しよう」「我慢しなさい」などと言うときはネガティブな感情で覆われています。しかし、それが夢や目標に向かっているときに、うまくいかなくても耐えしのぐ、明るい未来への第一歩として考えれば、「我慢」という言葉をポジティブに捉えることができるとボクも感じました。改めて「言葉って奥深いな」と思いました。

言葉遣いで変化する人との距離感

Quick Chatのテーマは「Honourific Expressions(敬語)」です。

イギリスでは王室や議員、アメリカでは裁判官や軍隊に対して敬意を表す独特な言い回しはあるものの、日本語の「敬語」のように体系化されたものはあまりないと、ホストのマイケル・リースさんとゲストのレイチェル・ワルザーさんが言っています。

日常生活の場面として、買い物での店員とのやりとりで、レイチェルさんは、Can I help you, ma’am?(いらっしゃいませ、お客さま)の”ma’am”という言葉についてこう話しています。

I hate hearing that "ma’am." When she says "ma’am," it sounds like she’s removing herself from me, like she’s talking to a total stranger, I feel like I’m hundred years old.
私はあの「お客さま」を聞くのが嫌いなの。「お客さま」って言うと、私と距離を置こうとしているように聞こえるし、まるで赤の他人に話し掛けているみたいだし、自分が100歳になったみたいな気がする。

ボクはイギリスで生活していたときに、お決まりのパン屋さんやハンバーガーショップに行くと、店員さんが自分のことを覚えてくれていて、フレンドリーな話し方で接してくれたのを覚えています。その人との距離が近くに感じられ、声掛けの仕方で人との距離感が変わることを実感しました。TPOに応じて丁寧に話すことは重要ですが、時にはカジュアルに話すことも大切なんですね。

これからが楽しみなレクチャーシリーズ

7月号から3号連続のレクチャーでは、言語学者の藤田 保さんが「人はどのように言語を学ぶのか」について解説しています。第1回となる今回は、「言語獲得に関する3つの異なる考え方」というお話です。

1. The behaviourist approach:行動主義的アプローチ

2. The innatist approach:生得主義的アプローチ

3. The interactionist approach:相互作用主義的アプローチ

という体系的な理論を初めて知りました。専門的ではありますが、とても興味深いので是非誌面で確認してみてください。これからの英語学習に役立てていきたいと思います。

年間購読なら1冊分お得!

KAZU

構成・文:KAZU
約9カ月のイギリス語学留学を経て2007年4月から英語を使う仕事に就き現在に至る。仕事の幅を広げるため試行錯誤しながら英語学習中。やりたいことが多過ぎるのが悩みであるが、イギリス愛を貫き突き進んでいこうと決心した令和のはじまり。

ブログ https://kazu-blogger.com

Twitter(KAZU@🇬🇧英語学習)https://twitter.com/kazu_ctd/