Puerto Rico プエルトリコ【世界の英語】

英語を話すのは「英語圏の人」だけではありません。「ノン・ネイティブ」の多種多様な英語を、世界を旅するように楽しみましょう!

今回のスピーカー

Anita Rodriguezさん

50代/企業研修トレーナー

アメリカ滞在歴 40年

聞き取りの難易度(1:易→5:難) 3

音声を聞いてみよう!

音声には、インタビュアーの声も含まれています。

※発言されるべき部分で抜けている箇所を( ) で、言い間違えている部分で本来の正しい表現を[ ] で、英文中に補足しています。

Q. 出身地について教えてください。

I am originally from (1)Bayamon, (2)Puerto Rico. My parents now live in (3)Trujillo Alto, Puerto Rico. I grew up in the (4) metropolitan area of this little island that, uh, measures about 100 miles time(s) 35 miles. There are 3.4 million people living in that space. Sothat is where I grew up. And when I was 18, I came to (the) United States to go to  college and met my present husband. And we stayed and form (ed) a family here in (5)Wisconsin, United States.
プエルトリコのバヤモンの出身です。両親は今プエルトリコのトルヒージョ・アルトに住んでいます。私は広さ約100マイル×35マイル(約9100平方キロメートル)の、この小さい島の大都市圏で育ちました。このスペースに340万人が暮らしていて、私はそこで大きくなりました。18歳のときに大学進学のためアメリカに来て、現在の夫と出会いました。それで私たち家族は、ここアメリカのウィスコンシンで暮らしています。
語注

(1)Bayamon バヤモン ★プエルトリコ北部の都市。 (2)Puerto Rico プエルトリコ自治連邦区(通称プエルトリコ) ★カリブ海にあるアメリカ合衆国の海外領土で、政庁所在地はサン・フアン。 (3)Trujillo Alto トルヒージョ・アルト ★プエルトリコの都市サン・フアン郊外にある街。 (4) metropolitan  大都市の (5)Wisconsin ウィスコンシン州 ★アメリカ合衆国中西部の州で、最大の都市はミルウォーキー。

Q. 出身地の有名な人について教えてください。

I want to share with you that I’m very proud of three people in  particular . All three (6)Puerto Ricans that are very famous right now. One is (7)Lin-Manuel Miranda. He is a creator  of a (8)Broadway show called (9)Hamilton,  which is a very famous show , um, that many people are (10)raving about. Also , (11)Luis Fonsi is a singer. His No . 1 hit in the United States is called “Despacito.”  So , every kid is dancing to this music. Um, I’m particularly proud of (12)Sonia Sotomayor. She is currently a U.S., uh, (13) Supreme Court member, of the Supreme Court, so I am so proud that (14)she’s from my country.
私が特に誇りに思っている3人をお教えしますね。3人とも、今とても有名なプエルトリコ人です。まずリン=マニュエル・ミランダ。『ハミルトン』というブロードウェイミュージカルを作った人です。これはとても有名な演劇で、多くの人が絶賛しています。もう1人はルイス・フォンシという歌手です。彼の「デスパシート」という曲は、アメリカのヒットチャート1位になりました。若い子たちは皆この音楽に合わせて踊ります。それから、私が特に誇りに思っているのがソニア・ソトマイヨールです。現在はアメリカの最高裁判所の判事です。最高裁判所ですから、彼女がプエルトリコ出身なのがとても誇らしいです。
語注

(6)Puerto Rican プエルトリコ人 (7)Lin-Manuel Miranda リン=マニュエル・ミランダ ★(1980- )。アメリカの作曲家・脚本家・作詞家・俳優。ブロードウェイミュージカル『ハミルトン』『イン・ザ・ハイツ』などで多数の賞を受賞している。(8)Broadway show  ブロードウェイ演劇 ★ニューヨーク州マンハッタンにある劇場街(ブロードウェイ)の劇場で上演されるミュージカルなどの演劇。 (9)Hamilton 『ハミルトン』 ★リン=マニュエル・ミランダ脚本・作詞・作曲・主演によるミュージカル。 (10)rave about ~ ~を絶賛する (11)Luis Fonsi ルイス・フォンシ ★(1978- )。プエルトリコ出身のラテン・ポップシンガー。ダディー・ヤンキーとの共作「デスパシート」(2017)が大ヒットした。 (12)Sonia Sotomayor ソニア・ソトマイヨール ★(1954- )。アメリカ合衆国最高裁判所の判事。2009年にヒスパニック系初の判事として就任。 (13) Supreme Court (アメリカ)最高裁判所 (14)she’s from my country ★実際は、彼女の両親がプエルトリコ移民で、彼女はニューヨークで生まれ育った。

Q. 時間があるときは何をしますか?

I love to do things with my hands. One of my favorite hobbies is called (15)scrapbooking. Scrapbooking is taking all your pictures and using (16)embellishments, like paper, (17)charms, tapes, uh, stickers, (18)fibers, and (19)laying them out. So , you lay your pictures, and you lay them out  with all this embellishment to make a (20) pleasing , uh, (21)rendition of something that you enjoyed. So , it might , could have been a family, uh, vacation, and so you have all these pictures in this book. But  each page (22)captures, uh, the fun of the  event , but you also add your creative spirit  to that page.
私は手を動かすことが大好きで、お気に入りの趣味はスクラップブックといわれるものです。スクラップブックというのは、写真を紙、小さな飾り、テープ、シールや布などで飾って、レイアウトするものです。写真を置いてこういった装飾を施すことで、楽しい思い出をすてきに演出するんです。家族でも休暇のことでもいいですが、そういう写真を全部1冊にまとめるのです。1ページ1ページにその出来事の楽しい思い出を詰め込めるだけでなく、作り手の独創性を加えたりすることもできます。
語注

(15)scrapbooking スクラップブック製作  (16)embellishment 装飾 (17)charm 小さな飾り (18) fiber  繊維、布 (19)lay ~ out ~を並べる、~を陳列する (20) pleasing  快い、楽しい (21)rendition 演出、表現 (22) capture  ~を収める、~を保存する 

解説:聞き取りやすい流暢なアメリカ式英語

全体として流暢なアメリカ式発音で話されていますが、母語の 影響 から、例えばlive の/v/が/f/になるなど、語末の有声子音が無声化する 傾向 が全体を通して見られます。特に/z/が/s/になる例は多く、measures、is、was、hobbies、pictures、capturesなどの語末の/z/だけではなく、husband、 pleasing などの語中の/z/にも見られて特徴的です。また、母音ではgoや show などの二重母音が長音化しがちです。ほかにも particular (ly)のcuの部分の発音や、Broadwayの/d/が飲み込まれるような音(声門閉鎖音)になったり、 currently やmeasuresなどの語の発音もいくつか聞き取りの際に注意する必要があります。

音声解説:里井久輝(さといひさき)

龍谷大学教授。イギリス、リーズ大学大学院修士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了、博士(言語文化学)。専門は音声学、言語学、英語教育。著書に 『英語で歌おう! スタンダード・ジャズ』 『「世界の英語」リスニング』 (いずれもアルク)がある。

取材:津吉美沙翻訳:吉田章子

記事は『ENGLISH JOURNAL』2018年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

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