「よろしくお願いします」を表す英語万能フレーズは?【スティーブ・ソレイシィ】

スティーブ・ソレイシィさんの大ベストセラー、『英会話なるほどフレーズ100』。本連載では、累計発行部数90万超、Amazonでベストセラー1位を記録したこともある「なるほどフレーズ」シリーズから、最も使える英会話表現を紹介。皆さんの「英語の得意表現」を増やしていきましょう。第17回は「よろしくお願いします」をお届けします。

英語にもある「よろしく」に当たる表現

I’m looking forward to seeing you.
よろしくお願いします。

「よろしく」という日本語の表現は「英語にはない」とよく耳にしますが、どこの国でも、相手にこれからのことを「よろしく」と伝える状況はあります。

ネイティブスピーカーが「よろしくお願いします」という場面では、I’m looking forward to~. を2つのポイントで応用して表現します。

1つ目のポイントは、

何について「よろしく」 なのかを表現の最後に入れることです。よく使う3つの表現を見てみましょう。

1. 「to ~」に名詞を入れる場合

I’m looking forward to your lessons .

レッスンをよろしくお願いします。

2. 「to ~」に動詞の-ing形を入れる場合

I look forward to seeing you.

お会いする際は よろしくお願いします。

I look forward to working with you.

お仕事 ご一緒によろしくお願いいたします。

※「会う」は、meetではなくseeを使います。

2つ目のポイントは、 主語の I を入れる ことです。「弊社」を表す場合は、主語を We にします。それによってよりかしこまった雰囲気になり、「楽しみです」ではなく、「よろしくお願いします」という雰囲気が出ます。つまり、ネイティブが使うlook forward toは必ずしも楽しみという意味ではないのです。

楽しみです!」といったフレンドリーな雰囲気を表す他の表現に、例えば、I can’t wait. や It’s going to be fun to see you. などがあります。また、Look forward to seeing you! のように主語を省略するとフレンドリーな言い回しになり「楽しみ」というニュアンスが出ます。

ですので、「よろしくお願いします」ときちんと伝えたい場合は、主語を入れて伝えましょう。その場合は I’m でも I でも大丈夫ですが、 I’m より I だけの方が若干フォーマル です。メールでも使います。

今日の英会話

A : We look forward to working with you.
B : I look forward to working with you too.
A : よろしくお願いいたします。(会社として)
B : よろしくお願いいたします。(個人としても)

レベルアップ表現「今後ともどうぞよろしくお願いします」という場合

余力があったら、「後ともどうぞよろしくお願いします」を言えるようになりましょう。上の1と2は、「to ~」に、授業や明日会うことなど、具体的なものを入れました。

では、「今後とも」はどのように表現すればよいでしょう。

少し将来について、「これまでのように成果を出す」「過去に成功をまた実現する」など、特に楽観的な表現を具体的に入れて表現しましょう。例えば次のように少し肉付けをした言い方になります。

I look forward to combining the strengths of your company with our company.

御社と弊社がを合わせて取り組めることを楽しみにしています。=どうぞよろしくお願いいたします。

EXERCISES

次の日本語を英語で言ってみましょう。

1 4月からよろしくね。
2お仕事ご一緒に、よろしくお願いいたします。

解答例は記事の最後をご覧ください。

※ 本記事は『英会話なるほどフレーズ100』と『英会話きちんとフレーズ100』の内容をもとに構成しています。

『英会話なるほどフレーズ100』ってどんな本?

不思議なことに、日本人はネイティブが知らないようなイディオムを知ってる・・・。

日本人に英語を教えている著者が「これだけでいいよ!」「もっと簡単な英語で話そう!」をポリシーに、アメリカ人が赤ちゃんのときから聞かされ成長とともに身に付けた100の表現を集めて解説しています。

掲載された基本フレーズ100とその発展フレーズ100は、簡単だけれども応用範囲が広い表現で、使えば使うほど味が出るものばかり。「これだけで伝えられるんだ」という開放感を感じて、英語の本当の楽しさを見いだしましょう。

EXERCISESの解答例

1 I’m looking forward to seeing you this April.
2 I’m looking forward to working with you.

Steve Soresi
スティーブ・ソレイシィ(Steve Soresi)

アメリカ・フロリダ州出身。1990年英語指導助として岐阜県に初来日。1998年早稲田大学大学院政治経済学部でマスコミュニケーション理論を学び同大学院修士課程を修了。2009年青山学院大学大学院国際政治学研究科博士課程を修了。拓殖大学、東洋英和女学院大学の専任講師を経て、2011年ソレイシィ研究所(株)を設立。現在、同研究所の代表として日本の「英語が使える国の仲間入り」を目指した英語教材の企画開発、英語教授法の研究と人材育成、英会話コーチ、セミナー、公演などを行っている。BBT大学教授。NHKラジオ第2放送「英会話タイムトライアル」講師(2012年4月~現在)。

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