アイルランド特有の"after"の使い方って?世界の英語を徹底比較【EJ特派員】

アイルランド特有の

アルクの英語学習誌『ENGLISH JOURNAL(EJ)』の読者が、EJを使った感想や、TOEICなどのテスト受験記、自らの英語力を生かした取材、「〇〇してみた」など、編集部とは違った独自の視点で「おもしろ&お役立ち」英語情報をレポートする「EJ特派員」の活動。今月もEJ特派員のKAZUさんが、最新号を読んだ感想や、心に残った英文を語ります。

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2020年1月号

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2020年1月号

  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2019/12/06
  • メディア: 雑誌
 

世界の英語を徹底比較

こんにちは。「EJ特派員」のKAZUです。EJもとうとう2020年1月号です! 時間がたつのはとても早いですね。今年もあと残りわずか。来年に向けて、今年の英語学習総まとめをしたいと思っているところです。

さて、EJ1月号の特集は「あなたの知らない『世界の英語』」です。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インド、シンガポール、アイルランドの英語を聞き比べることができます。中でも、それぞれの国のネイティブスピーカーが自分の国の英語の特徴について説明するところが、今回の特集の中では特に興味深いと思いました。国によって異なる表現方法や独特な単語の使い方、発音など、初めて知る情報が盛りだくさんでした。

"after"で現在完了形を表現

さまざまな国の英語の特徴の中で、僕が特に面白いと思ったものをご紹介しようと思います。

一つ目は、カナダ英語の間投詞としての“eh”です。日本語の語尾に付く「ね」とよく似ていて、Oh, it’s very hot today, eh? (あー、今日はすごく暑いですね?)というように相手に同意を求める役割を果たしているそうです。

二つ目は、アイルランド英語の現在完了を表す“after”の使い方です。例えば、「私はちょうど彼と会ったところです」という文は、中学校で習う「have(has)+動詞の過去分詞」の現在完了形を使ってI have just seen him. と言うことが多いと思います。しかし、なんとアイルランド英語では、I’m after seeing him. となるそうです。面白い! この形の方が、現在進行形でありありと動的な様子を表しつつ、「その状態が起こっていた後だよ」と言っているようで、わかりやすい感じもしますね。こういったafterの使い方は初耳でした。

「クッキー」も国によっていろいろ

特集のPART2「いろいろな国の英語を比べてみよう」では、「感謝する」をテーマにしたアメリカ英語の会話を基準に、各国の英語を比較することができます。

あいさつから始まる会話の中に、「クッキーの出来はどうだった?」という部分があるのですが、カナダ英語とシンガポール英語はアメリカ英語と同じく、 How did the cookies turn out? と言います。パサパサで薄焼きのbiscuit(ビスケット)とは区別していますね。

それに対してアイルランド英語では、How did the biscuits turn out? のように、biscuitを使っています。イギリス英語と同様に「クッキー」のこともbiscuitと言うようです。

さらに、オーストラリア英語とニュージーランド英語では、biscuitの短縮形”bikkie”を使って、 How did the bikkies turn out? と表現されています。

一方、インド英語の会話では、クッキーの代わりにWere you able to make idles?(イドゥリは作れた?)という一文が使われています。イドゥリは米粉を使った蒸しパンで、インドでは朝食として食べることが多いそうです。なぜクッキーではないのかというと、インドではクッキーを家で焼くという習慣が一般的ではなく、クッキーに近い、家で焼くものとしてイドゥリが紹介されたのだそう。

この企画を通して、英語の違いを比べることによって、文化の違いをも比較し、その文化特有の物や表現方法を学ぶことができるんだということを、肌で感じることができました。

アメリカ英語とイギリス英語は本特集では詳しく取り上げられていませんでしたが、神田外語大学と東京外国語大学が共同開発した「英語モジュール」のサイトから、無料で確認することができます。とても便利なサイトなので是非チェックしてみてください。

labo.kuis.ac.jp

今月の使いこなしたい英語表現3選

Interview1では、映画『UPSIDE/最強のふたり』で主演を務めたケヴィン・ハートさんとブライアン・クランストンさんのインタビューを紹介しています。この映画は、フランスで2011年の興行No.1を獲得し、世界で大ヒットした『最強のふたり』のハリウッド版です。 アメリカでは、オリジナル版の200倍のオープニング成績を上げ、社会現象を巻き起こしたようです。

ここでは、二人のインタビューの中から気になった表現をいくつかご紹介します。

oil and water「水と油」

クランストンさん演じるフィルは大富豪、ハートさん演じるデルは失業者。立場が全く違うところから、クランストンさんが、These guys are oil and water.(この2人は完全に水と油です)と言っています。相容れないものという意味では日本語も英語も同じなのでわかりやすいですね。日本語では「水と油」と言いますが、英語では油が先に来ているのが面白いところです。

be under the impression that...「......だと思い込んで」

デルがフィルに出会う場面を説明する際に、「応募しようとしているつもりの仕事というのは思い込みで、実際は別のものだった」という話しのときに使われている表現です。

Uh, we meet by accident, I’m under the impression that I’m going to go apply for a job, ・・・ 
ええと、僕らは偶然、出会うんですよ。僕はある仕事に応募しようとしているつもりでいるのですが、……(後略)

前置詞underは、「〜の真下に」という意味で、広がりを持つものの真下を示します。真下にあることから、「~(影響など)を受けて」という意味があり、印象という意味のimpressionを後ろに置くことで、「〜だという気がする、〜だと思い込む」という意味になります。

breath of fresh air「新鮮な息吹」

大富豪のフィルが社会的立場が正反対にいるデルを介護人として採用するにあたって、なぜ彼を選んだのか、その理由について語っているところです。

And it was a breath of fresh air to have someone be absolutely authentic and honest with him.
それが一陣の新鮮な風だったのです、自分に対してまったくの本音で正直に接する人間がいるということが。

日本語でも、何か新しいものがあったときに「新しい息吹をもたらす」という表現を使うことがありますが、それと同じニュアンスですね。最初に紹介したoil and waterと同様に、日本語の感覚と似ているので覚えやすく、使いやすい表現だと思います。

このインタビュー後半でのハートさんとクランストンさんの掛け合いが軽妙で、とても面白かったです。この2人が描き出す世界はどんなものなんだろうと、映画の内容にもとても興味を持ちました。映画は12月20日から公開されているので、近いうちにぜひ、チェックしたいと思います。映画を鑑賞した後に誰かに感想を伝える際には、上記の3つの表現を使えるように頑張ります。

ただ長生きするより、心も体も優雅に年を重ねる

今月のQuick Chatのコーナーは、アメリカ出身のアン・スレーターさんが、オーストラリア出身のサラ・グリーブズさんと長生きすることや安楽死について話しています。会話の冒頭に、アンさんが「長生きしたい?」とサラさんに質問をするのですが、彼女の答えがまさに自分の考えと似ていて、そのまま覚えて使いたいなと思いました。

I guess my one hope is that, as I age, my body and mind age gracefully.
望みは体も心も優雅に年を重ねることかな。

本当に素敵な表現です。「ただ年を重ねていくのではなく、年相応の知識や教養を得、それによって広がった心を持って、健康的に年を重ねていきたい」とボク自身が感じていることとピッタリです。

これまでにご紹介した「使いこなしたい表現」をアウトプットできるよう、EJ2020年1月号を使って何度も音読して、2019年を締めくくりたいと思います。それではみなさん、よいお年を。

ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2020年1月号

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  • 出版社: アルク
  • 発売日: 2019/12/06
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KAZU

構成・文:KAZU
約9ヶ月のイギリス語学留学を経て2007年4月から英語を使う仕事に就き現在に至る。仕事の幅を広げるため試行錯誤しながら英語学習中。やりたいことが多すぎるのが悩みであるが、イギリス愛を貫き突き進んでいこうと決心した令和のはじまり。

ブログ https://kazu-blogger.com

Twitter(KAZU@🇬🇧英語学習)https://twitter.com/kazu_ctd/