
来年2020年に、スティーブ・ソレイシィさんの大ベストセラー『英会話なるほどフレーズ100』が発売20周年を迎えます。連載「英会話にじゅうまるフレーズ」では、累計発行部数90万を超える「なるほどフレーズ」シリーズから、英語の「使える裏技」を隔週でご紹介します。第1回は「それって何?」をお届けします。
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聞き上手になるためのクエスチョン
What’s that called?What’s that? は「それって何?」という意味。そして、物の名前をズバリと聞くときに、この What’s that called?を使いましょう。
これは海外でも、日本を訪れている外国人にも使える「聞き上手」になるための表現です。実際に目にしたもの、相手が持っている物(携帯画面に表示されているものでも)について「それってなんて言うんですか?」と、広く使えるクエスチョンです。
英語で会話をしているときに、いちいち英語を電子辞書などで引くのはまどろっこしいものです。そんなことをしている暇もないかもしれません。
そこで、物の名前など分からないことがあれば、即座にこの表現を使いましょう。質問をすることで自分の語彙も増やせますし、相手とのキャッチボールも成立します。
そして、この表現を使うことで英会話が楽になる理由が2つあります。
1つ目は、自分と英語で会話することに少し手加減が必要なことが、相手に伝わることです。
2つ目は、自分から質問しているので、相手が話してくれるということです。質問をしないと英会話の初心者は苦くなります。なぜなら、自ら質問しないと、相手からあれこれ聞かれ、それに答えるのに精一杯になってしまうからです。聞かれっ放しにならないためにも、この表現を使って、相手にいろいろ質問してみるといいでしょう。
質問上手になりましょう!
アメリカでは小学校低学年から、「教える教育」ではなくて「聞く教育」(あるいは「聞き出す教育」)を大切にしています。だから、アメリカの子どもの教育はこの What’s that? から飛躍的に進みます。好奇心旺盛な子どもは、この表現だけでやたらといろいろなことを聞きまくります。もちろん、日本人の大人が使っても、同じ効果を得られます。応用として次の2つの質問表現をチェックしましょう。
相手が分からない単語を使ったら、What’s+[分からない単語]? のパターンで聞き返しましょう。What does+[分からない単語]+ mean ? と聞くこともできます。
また、それを何に使うかを尋ねたければ、What’s that for ?(何のためのもの?)のように質問できます。
「質問上手」になって、英語のコミュニケーションを楽しみましょう!
今日の英会話
What’s that called? それ、なんていうものですか? Oh, this? It’s a portable charger. ああ、これ?携帯充電器だよ。
EXERCISES
What’s ...? を使って英文にしてみましょう。- これなんていう料理ですか?
- それ何?
- (I wish I had a blender. と言われて、最後の言葉が分からない)「ブレンダー」って何ですか?
※ 本記事は『英会話なるほどフレーズ100』の内容をもとに構成しています。
『英会話なるほどフレーズ100』ってどんな本?
不思議なことに、日本人はネイティブが知らないようなイディオムやアクセントを知っている・・・。日本人に英語を教えている著者が「これだけでいいよ!」「もっと簡単な英語で話そう!」をポリシーに、アメリカ人が赤ちゃんのときから聞かされ成長とともに身につけた100の表現を集めて解説しています。
掲載された基本フレーズ100とその発展フレーズ100は、簡単だけれども応用範囲が広い表現で、使えば使うほど味がでるものばかり。「これだけで伝えられるんだ」という開放感を感じて、英語の本当の楽しさを見出しましょう。

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EXERCISESの解答例
1 What’s this called?2 What’s that?
3 What’s “a blender”?
スティーブ・ソレイシィ(Steve Soresi)
アメリカ・フロリダ州出身。1990年英語指導助として岐阜県に初来日。1998年早稲田大学大学院政治経済学部でマスコミュニケーション理論を学び同大学院修士課程を修了。2009年青山学院大学大学院国際政治学研究科博士課程を修了。拓殖大学、東洋英和女学院大学の専任講師を経て、2011年ソレイシィ研究所(株)を設立。現在、同研究所の代表として日本の「英語が使える国の仲間入り」を目指した英語教材の企画開発、英語教授法の研究と人材育成、英会話コーチ、セミナー、公演などを行っている。BBT大学教授。NHKラジオ第2放送「英会話タイムトライアル」講師(2012年4月~現在)。
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