スタディサプリのカリスマ講師、関正生さんによる英単語本『核心のイメージがわかる!動詞キャラ図鑑』を紹介します。気になっていた人は必見ですよ!
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簡単な動詞ほど奥が深い
本書に登場する動詞は、come、 go、 take、 haveなど中学生レベル。どの単語も、「まったく意味が分からない」という人はいないでしょう。
しかし、こういった単語ほど、いざ英語で話すときにバシッと使い分けるのは難しいもの。例えば、お母さんから「夕飯ができたわよ」と呼ばれて「今、行くよ」と答えたいときはどうでしょう?
「行く」につられて I'm going. と答えてしまったら間違いです。正解はこうなります。
I'm coming.
今、行くよ。
行く= go、来る= come と丸暗記するのではなく、その単語が持つ「核心のイメージを捉える」ことが大切なのです。
本書では、この各単語が持つ「核心のイメージ」を愉快なイラストでキャラクター化。マンガを読むように飽きずに楽しく、基本動詞のイメージと使い方を学ぶことができるんです。
中心に向かう come、離れる go
では、さっそく本書を見てみましょう。先ほど出てきた、come と go です。
come のキャラクターは、イヌのゴロ―君。好きなものや気になるものがあると、ワンワンとそこへまっしぐらに向かっていきます。
come の核心のイメージは「中心に向かって行く」。今、話題の中心になっているもののほうへ向かっていくんですね。
先ほどの例だと「夕食」が話題の中心であり、そこへ行くので、come が使われるわけです。
これがわかれば、有名なこのフレーズについても納得。
Dreames come true.
夢はかなう。
夢が true のほうに向かうから、come が使われているんですね。
さて、go のイメージは、気まぐれなネコのマギー。go の核心のイメージは「中心から離れて行く」。ネコはイヌとは違って、ご主人が呼んでもするっと向こうへ行ってしまったりしますね。
「離れて行く」から「消えてなくなる」という意味にもなり、次のような使い方もします。
My toothache has gone.
歯痛が無くなった。
また、「正常な状態から離れて行く」というニュアンスから、go bankrapt(倒産する)という使い方もするのです。
「~になる」という意味で使うとき、いい状態になるのが come で、悪い状態になるのが go です。
いかがでしたか?これで、come と go の使い分けはもうバッチリですね!
あらゆるものを取る get、選んで取る take
ほとんど日本語にもなっている get。この単語は、モノだけでなく感情や状況、痛みまで、あらゆるものをゲットするときに使います。
キャラクターは、金銀財宝からお姫さままで、あらゆるものを手に入れようとする貪欲な海賊、バジルです。
「あらゆるもの」なので、ありがたくないものを手に入れてしまったときにも使われます。
My wife got angry when I told her I spent 100,000 yen on a pair of shoes.
私が靴1足に10万円使ったことを話したら、妻は怒った。
怒っている状態(angry)を get したので「怒る」となるわけです。この場合、妻も怒りたくはなかったでしょうが……。
もう1つ、よく使う動詞 take もチェックしておきましょう。
take の核心のイメージは「いくつかの中から取る」というもの。こちらのキャラクターは大泥棒・テイク三世。
彼なりの美学があるので、何でも取るわけではありません。いくつか選択肢がある中から取るのです。
例えば次のような表現で、takeを使うのはどうしてか説明できますか?
私はバス通勤をしている。
この場合、いくつか通勤手段がある中から、バスという手段を取っているので take が使われているのです。
「時間がかかる」ことを表す際にも take が使われることがあります。
It took me ten minutes to slove the problem.
私がその問題を解くのに10分かかった。
この場合、「It(問題を解くこと)が私から10分の時間を取った」=「問題を解くのに10分かかった」となります。
get も take も、これで核心のイメージが脳に焼き付いたのでは?
「話す」関連の4つの動詞をしっかり区別
本書には、同じような意味の動詞を比較したコーナーもあります。
こちらは、どれも「話す」というニュアンスを持つ動詞、tell、speak、talk、say を説明したページです。
同じ「話す」でも、それぞれの核心のイメージは次ようになっているのですね。
- tell 情報を伝達する
- speak スピーチする
- talk おしゃべりする
- say 言葉を(そのまま)発する
このような細かな部分の違いがわかると、次の文脈でなぜ say が使われるのかも明白です。
Say hi to your sister from me.
妹さんによろしくね。
この場合、妹さんに情報伝達したり、妹さんとおしゃべりをしたりしてほしいのではなく、そのまま Hi.と言ってくれれば(よろしく言ってくれれば)それでいいわけです。
とても納得感があると思いませんか?
まとめ
meet に「需要を満たす」という意味があったり、run に「経営する」という意味があったりと、一見簡単に見える動詞にもさまざまな意味があります。このあたりはビジネスでも使われますし、TOEICなどでも出てきそうですね。
でも、それぞれ「核心のイメージ」をとらえておけば大丈夫。ぜひ、個性豊かなキャラクターとともに、楽しく覚えてみてください!
構成・文:浦子
GOTCHA!のエディター兼ライター。この本の137ページに出てくる「締切に間に合わせるためホテルに缶詰にされる作家」は著者の関先生ではないらしいです。