世界160カ国で実施され700万人が受験しているTOEIC(R) L&R テスト。日本以外の国ではどんな風にテストが行われているのでしょうか?海外で受験した経験のある方にお話を聞いてみました。今回はアメリカです!
満点英語講師、kanamiさん登場!
こんにちは!英語講師のkanamiです。現在は、大学や企業でTOEIC対策の授業を行っています。
私が初めてTOEICを受けたのは高校3年生のときで、スコアは515点。その後、短大と大学に在籍している間に計17回受験しました。大学卒業時のスコアは945点です。
その後、留学を経て英語講師になり、TOEIC対策のレッスンを担当することに。講師として最新の傾向をつかんでおきたいと毎回受験するようになり、990点を取得しました。2018年5月実施の公開テストまでで、通算52回受験しています。
私がアメリカのカリフォルニアでTOEICを受けたのは、留学していた2013年5月のことです。
これからお話しすることは2013年当時の内容なので、現在とは異なる点もあると思います。また、あくまで私が受験した会場での話なので、他でも同じかどうかは分かりません。「こういうこともあるんだ」と思って読んでいただけると幸いです。
アメリカでもTOEICを受けてみたい!
先ほども書いた通り、アメリカに留学する前から趣味と言ってもいいほど何度もTOEICを受験していたので、アメリカではどんな感じなのか経験してみたいと思いました。
また、渡米前、最後にTOEICを受験してから4年が経過していたため、留学中のスコアがどれくらいになるのか知りたいと思ったのです。
申し込みはオンライン
申し込み方法は、日本と同じようにオンラインです。
TOEIC Registration: Online Registration
サイトから申し込みをすると返信メールが届き、それがそのまま Electronic Admission Ticket として受験票になりました。日本のように試験前に改めて紙の受験票が届くことはなかったです。届いたメールをプリントアウトし、当日会場へ持参するという方式でした。
また、今は分かりませんが、私が受験したときはスコアシートは写真付きではなかったので、写真は不要でした。
当日の持ち物はとてもシンプル
テスト当日に持参するのは、先ほどの返信メールをプリントアウトした Electronic Admission Ticket と Photo IDと筆記用具。Photo IDというのは写真付きの身分証明書のことで、運転免許証やパスポートなどです。私は腕時計も持っていきました。
試験当日のエピソード
ゆっくりしていて大丈夫なの!?
当日の日程を案内するメールには、試験時間が10~12時で、受付開始が9時と書いてありました。
そのため、9時20分ごろに到着し9時半ごろに入室したのですが、試験官からは「10時までゆっくりしといて」と言われて……。
日本なら、テスト開始の30分前には説明が始まりますよね。「ゆっくりしてて大丈夫なのか?」と一人で焦っていました。
受験生は12人ほどで、ほとんどが日本人でした。韓国の方も数名いたと思います。
そういえば、テスト会場の教室に入る際に、ステッカーを渡されました。これに自分で住所を記入するんです。これは、スコアシートを郵送するとき、封筒の表に貼られていました。
開始時刻になっても始まらない
そして突然、試験官のタイミングで出欠確認が始まり、受験票とPhoto IDをチェックされました。
その後、問題冊子とマークシートが配られました。そこで受験番号や名前などマークシートに記入するわけですが、日本とは違って、ひとつひとつ順番に指示があり、受験者全員で一緒にマークしていくんです。
そしてテスト開始時刻の10時になりましたが、テスト前の確認作業が終わらないためテストは始まらず……。結局、テストが開始されたのは10時20分ごろでした。
とにかく、日本の受験のように試験運営の流れがスムーズでなく、「一体いつになったら試験が始まるんだろう」と心配になるTOEIC受験でした。
思えば、会場に着いてこの貼り紙を見た瞬間から、なんだかイヤな予感はしていたのですが(笑)。
アメリカで受験したとき、教室への案内がこの貼り紙で、いきなり日本との違いに驚かされました(꒪⌓︎꒪) 試験開始時間も適当で、雑に扱われてる感ハンパなかったです笑 pic.twitter.com/8yLdhZGOfy
— kanami⋆︎* (@kanami_jte) 2018年4月13日
スコアシートは10日で返送
5月11日に受験して5月21日には郵送でスコアシートが届きました。これは日本よりだいぶ早くてうれしいですね。
ちなみに、このときのスコアは915点でした。日本での受験と勝手が違って戸惑ったせいか、ベストスコアを出すことができませんでした……。
まとめ
アメリカでの受験を通じて、日本でのTOEICテストがいかに受験者のことを考えて実施されているかを実感しました。
私たちが当たり前のようにストレスなくテストに集中できているのは、快適に受験できるようにするための心遣いがあるからなんですよね。受験する際は、いつも時間通りにスムーズに運営してくださる試験官の方たちへの、感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。
これからもTOEIC指導者として毎回の受験を続け、スコアアップのために日々がんばる学習者の方たちに最新情報を提供していきます!
文:kanami http://kanami.info
英語講師。大学在学中にTOEIC対策学習にハマり、独学で945点を取得。卒業後、カリフォルニア留学でTEFL(外国語としての英語教授法)資格を取得。帰国後は英会話学校に勤務。TOEIC990点を取得したことをきっかけに、現在は企業や大学にてTOEIC講座を担当している。
編集:川浦奈遠子